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2006年11月28日 (火)

「麦の穂をゆらす風」映画感想

Mo4762_f1 以前予告編を見て雰囲気とテーマに惹かれる物があった、「麦の穂をゆらす風」を見てきました。カンヌ映画祭の最高賞パルムドールを受賞した作品だそうですが、カンヌ作品は好みと違う物が多いのであてにはしていない、とりあえず作りは良いと言う程度の捉え方で参考にしています。

原題:The Wind That Shakes The Barley

物語はアイルランド独立戦争に従事した青年を描く作品、同時代のテーマの映画としては独立戦争全体を描いた、マイケル・コリンズが思い浮かびます、アイルランド共和国軍の指導者のマイケル・コリンズを中心の話です。
今回はその共和国軍に身を投じたある青年と、その周辺のみで話が進行していきます。

あるアイルランドの田舎町で英国軍に反抗的な少年が、家族の前で暴行を受けて死んでしまう。医師としてロンドンに向かうはずだった秀才の青年は、英国軍を追放して、祖国独立を勝ち取る為に義勇軍に参加する決意をする。ある日義勇軍のメンバーが働いていた農場主に迫られて、アジトを密告、仲間のほとんどが逮捕されてしまう。
なんとか牢獄から逃れた彼らは裏切り者を抹殺するように命令される、農場主の抹殺は当然のことと受け入れる青年だが、密告者のメンバーは彼の幼馴染だった、義勇軍といえども上官の命令は絶対、大儀の前に同胞を殺せるのか。

この先はあえて書きません、歴史的に言えばアイルランドは自治権を認められる条約を締結、英国軍の撤退は叶うものの完全独立には至らず、その後内戦状態になります。
最近までIRAのテロのニュースがTVなどで流れていた記憶があります、9.11以降はあまり聞かなくなりましたが、全アイルランドの独立を目指す組織は今でも活動を続けています。

この映画は英国に虐げられた彼らの痛みや怒り、戦争よってもたらされた疵、理想の違いなどから仲間同士で殺しあうまでに至る過程が、兵士の内面ともども表現されています、悲しく重いテーマですが、心に響くものがありました。

現実の戦争がどういう結果を招いているか、まざまざと見せつけられた気がします。

現在のイラク情勢や、パレスチナ問題を見ても同じような図式が見られます、この映画が決して”昔の話”を描いているだけではない、という事も感じさせられました。

映画公式サイト↓
http://www.muginoho.jp/

麦の穂をゆらす風 プレミアム・エディション
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DVDも発売

マイケル・コリンズ 特別版
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リーアム・ニーソン、アラン・リックマン出演の歴史ドラマ。
歴史的な流れを見るならこちらの作品が良いでしょう。

小部屋日記、記事

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コメント

TBありがとうございます。
密告した幼馴染を処刑せよという命令を受けるあたりから、とくに「何のために戦うのか」という問いが、主人公にとっての最大のテーマになってきますね。
重いけど、とてもシンプルな問題提起だと思います。

投稿: きぐるまん | 2006年11月30日 (木) 01時29分

きぐるまんさん
お越しいただきありがとうございます
同じ敵と戦っていたはずの仲間が、(傍から見てると)ちょっとしたきっかけ(の様に思える)で対立してしまう、主人公の立場も見ていて辛かったです、何が正義で何が悪なのか、考えさせられる作品でした。

投稿: くま | 2006年11月30日 (木) 23時20分

こんにちは♪
TBありがとうございました。
カンヌ映画祭で評判の良い作品は必ずしも私の好みと一致するわけではないのですが、この作品はズシンと胸にくるものがありました。
考えさせられる映画が多かった今年の締めくくりとなりました。

投稿: ミチ | 2006年12月24日 (日) 23時13分

今までのハリウッド製作の勧善懲悪ものが多すぎた反省からか、善悪を特定しない、英雄的行為を賛美しない、奥の深い作品が多くなってきていると感じた年だったように思います。
単純な娯楽作品もそれはそれでいいですが、考えさせられる映画ももっと見てみたいですね

投稿: くま | 2006年12月25日 (月) 00時16分

トラックバックありがとうございました。

“こんなことをやって何になる”とつぶやきながら、組織の規律とやらのために仲間を断罪するシーンがキツかったです。

国同士の戦争ならともかく、内戦は本当の“正義”がどこにあるのかを失念し、まるで暗闇の中を歩くような理不尽さが付きまといます。過去の話ではなく、これが世界の現実であることも、また重いです。

それでは、今後ともよろしくお願いします。

投稿: 元・副会長 | 2007年1月 9日 (火) 22時44分

元副会長さん
コメントありがとうございます

義勇軍とは言え「軍組織」である以上「規律は絶対」なのでしょうが、「鍛えてくれた人」や「守ってくれた人達」まで不幸にしてしまう、内戦の愚かしさを感じました。

戦争の無い場所、時代に生まれた事を感謝しなければいけないでしょう

投稿: くま | 2007年1月 9日 (火) 23時53分

こんにちは!
TBどうもありがとうございました。

重い映画でした。
国の辛い歴史を力強く描いてましたね。
戦争(内線)はごく普通の人間の人格を変えてしまうのが恐ろしい。
なんのためらいもなく、突き進んでいくのが哀しいことです。
今でも戦争は続いてるわけで、人間は愚かな生き物だと
つくづく感じました。

投稿: アイマック | 2007年5月12日 (土) 15時15分

アイマックさん、こんにちは、コメントありがとうございます。
英国にしてもアイルランドにしても辛い過去を真正面から挑んだ傑作でした。
同じ目的に向かって進んでいたはずなのに少しづつ、立場が変わっていく様子が悲しかったです。

投稿: くまんちゅう | 2007年5月12日 (土) 15時36分

TBありがとうございました。
重い内容でしたが、心に響くものがありましたね。
仲間同士でさえ、戦わなければならない戦争、なくなる日はいつ来るのでしょう?

投稿: | 2007年6月 8日 (金) 19時33分

花さん、こんばんは、コメントありがとうございます。
重くて切ない映画でした、英国軍を追い出してからの後半が特に哀しかったです。
いつか憎しみの連鎖を断ち切って欲しいです。

投稿: くまんちゅう | 2007年6月 8日 (金) 23時56分

gooへのTBがし難い中、コメントをありがとうございました。
私も「マイケル・コリンズ」好きな映画です。
この映画の中でも、マイケル・コリンズって名前が会話の中で聞こえてきましたね。

ところで、gooブログのTBなんですが、gooへのTBする記事の中に禁句があるとgooの方でTBを拒否してしまう場合があるんです。
くまんちゅうさんの記事の中で禁句は見当たらないような気がしますので、原因は別かもしれませんが・・・。

たとえば、自殺、男妾、などは経験的にダメなのは分かっているのですが、他はよくわかりません。
自分の記事の中に「自殺」があってgooの友達に送れなかったので、自らの命を絶つ、、みたいに言葉を変えると送れた、なんてこともありました。
違う理由だったらごめんなさいね。

投稿: 小米花 | 2007年7月 4日 (水) 00時40分

小米花さん、コメントありがとうございます。
他のGooさんにも、どのTBも直URLも入れられなくなっているので、仕様が変わったか何かだと思います、コメントオンリーでお邪魔するようにしますね。
わざわざ有難うございました。

投稿: くまんちゅう | 2007年7月 4日 (水) 00時57分

今頃のレビューにTBありがとうございました♪

映画館で見た直後は重すぎてなかなかレビューがかけなかったのですが、やっと書いてみました。

>現実の戦争がどういう結果を招いているか、まざまざと見せつけられた気がします。

下手な戦争映画を見るよりずっとリアリティがあったような気がしました!
自分から戦いに臨んだとしても、いつの間にか疑問を持ちながら戦うようになってしまうのですね・・・

こちらからもTBさせていただきました。

投稿: jester | 2007年7月10日 (火) 07時23分

jesterさん、コメントTBどうもです。
見た後すぐには感想書けなかった、という気持ち良く判ります。
凄く良い映画なんですけど、感想上手く書けない時ありますよね、、、
大義と理想を掲げてはじめた戦争なのに、続けているうちに何のために戦っているのか判らなくなってくる、正しい戦争なんて無い、という思いが伝わってきました。

投稿: くまんちゅう | 2007年7月10日 (火) 22時27分

TBありがとうございました♪
マイケル・コリンズを観たときにも、なんとも言えない気持ちになったのですが
こちらもまた、悲しく切なく胸がしめつけられる思いがしました

投稿: D | 2007年7月29日 (日) 17時19分

Dさん、コメントTBありがとうございます
アイルランド独立闘争の歴史は悲しく切ないですね、マイケルコリンズが政府上層部の争いでしたが、こちらは庶民の苦しみも描いているので、更に切なかったです。

投稿: くまんちゅう | 2007年7月29日 (日) 18時43分

こちらにもお邪魔します。
TBが反映されないようです。すみません。

観る者に何かをドドンと押し付けなくても胸にズーンと響く素晴らしい映画でしたね。
劇中に出てきた全ての人々は、きっと現実でも確かに存在していた方々なのでしょう。
戦争によって齎される虚無感は、対岸からはよく見えても、渦中の人々はただ必死に自分の信念にすがるしかありません。行き先のわからないレールに乗って、止まる事も戻る事も出来なくなったデミアンたちを見ていると、一体何に怒っていいのか分らなくなりました。

投稿: 由香 | 2007年10月13日 (土) 13時56分

由香 さん、こちらもコメントどうも。

これはズシリと響く凄い映画でした。
前半の独立運動は敵がはっきりしていたのに、その後の展開は何で戦わなきゃいけないのか?どちらも悪いことしているはずじゃないのに、進む道が少しずれただけなのに、悲しい結末でした。

投稿: くまんちゅう | 2007年10月13日 (土) 15時26分

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