「ゲド戦記」(ル・グウィン著)読書感想
「S.O.U.P」を読んで以来、主人公が「指輪物語」と並んでマゾム(捨てずに捨てられないでいるお宝のようなガラクタのような物)入りしている「ゲド戦記」なるファンタジーの古典が気になっていて、最近映画化もされて原作ファンから散々な批判を受けているのも見聞きして、その映画を間違ってみてしまう前に読んでおこうと思い立ち、遂に、というか、やっと読みました。
当然「指輪物語」から影響を受けて、「ハリーポッター」なんかに影響を与えているであろうと思われる作品。
まずは最初の作品「 影との戦い」から、これは主人公ゲドの少年時代から、魔法の才能を見出され、魔法を学びに学園を訪れ、その才能ゆえの驕り、挫折、そして成長の物語。実は最後のオチを「S.O.U.P」で読んで知っていたために驚きは少なかったけれど、物語としては楽しめた。★★★★
続編の「 こわれた腕環」は前作で見出した物と対になる腕輪を探索する話ですが、ゲド本人はなかなか出てこなくて、出てきても活躍が判りにくい、地味な戦いの為か読んでいて面白さはあまり感じなかった。★★
3作目「さいはての島へ」は既に偉くなっちゃっているゲド、いきなり大賢者!それまでの話も読みたかった感が残りつつ、王子アレンと共に魔法の力を弱めている原因を探る旅に出る、魔法全体の力が衰えているのでゲドの活躍もなんとなく地味になってしまっている。コレはアレンの内面の戦いで有り、成長の物語。★★★
4作目は「 帰還」魔法の力を無くしてしまったゲドは故郷ゴントに帰り、テナーと再会する、大火傷を負った少女も加えての共同生活が軌道にのりだした頃、3人は陰謀に巻き込まれてゆく、作者はコレで終わりにするつもりだったらしい。★★★
5作目の前に、本来入るべき「ゲド戦記外伝」日本では5作目の後に出版された物ですが、本来書かれた時期などを考慮すれば「4」と「5」の間に読むべきでした。
ゲドが登場する前、学院が創設された経緯など、舞台背景の成り立ちが判る、物語的にも面白かった。★★★★
最後の5作目「アースシーの風」やはりゲドはあまり活躍しない、むしろテルー、アレン、テナーが中心的役割をして、アースシー世界の安定に向けて大団円を迎える。★★★★
「指輪物語」や「ハリーポッター」といったスピード感や広がりは無いものの、ファンタジーの古典としてファンとしては読んでおくべき作品と言えるでしょう。
ジブリがアニメ映画化した作品は評判が良くないけど、あまり思い入れが無い分冷静に見られると思うので、いずれDVDが出たら見てみようと思っています。
![]() |
ゲド戦記 1 影との戦い アーシュラ・K. ル・グウィン Ursula K. Le Guin 清水 真砂子 by G-Tools |
| 固定リンク
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/124571/14657591
この記事へのトラックバック一覧です: 「ゲド戦記」(ル・グウィン著)読書感想:
» 「Ursula Kroeber Le Guin」の感想 [読書感想トラックバックセンター]
「Ursula Kroeber Le Guin(アーシュラ・クローバー・ル=グウィン、アーシュラ・K・ル=グウィン)」著作品についての感想文をトラックバックで募集しています。 *主な作品:ゲド戦記、闇の左手、なつかしく謎めいて、空飛び猫、いちばん美しいクモの巣、空を駆けるジェーン..... [続きを読む]
受信: 2007年6月27日 (水) 03時42分









































コメント