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2008年4月18日 (金)

新田次郎 著「剣岳-点の記」感想

劒岳―点の記 (文春文庫 (に1-34))
劒岳―点の記 (文春文庫 (に1-34))

山岳関係シリーズも新田次郎編に入りましたが、最近本屋で何故か「剣岳-点の記」が目立つ所に置いてありまして、なんでかな?確かに面白かったし、名作だけど、他の本は無くてこれだけ押し出してるのは不思議だな?  と思ってたですが、理由が判りました、なんと映画化!だそうです。
これは書かなきゃいけませんね~
元々は難しいほうの字(劒岳)になってますけどブログは判りやすい字で記事にします。

これは明治時代、日本アルプスの登山と探検でも紹介した、ウェストンが日本に近代登山を広め、日本にも山岳会が出来た頃、明治政府は国土の測量を進めていました、表題の点の記というのは測量の為の三角点を設置する測量係の人達の物語です。

新田次郎さんの代表作といえば「八甲田山死の彷徨 」とか、前回紹介した「栄光の岩壁」とか「孤高の人 」というのが一般的なんでしょうけど、自分が何が面白いかと聞かれて薦めるのは、「槍ヶ岳開山」と、この「剣岳-点の記」の2作品です。

これは明治時代、地図制作の為の測量係りの奮闘を描いた物語ですが、この時代の地図と言えば国家機密に属する国の一大事業だった訳です。
江戸時代にかの有名な間宮林蔵が日本地図を作ってますが、これはほぼ海岸線と主要交通路であって、国土の大半を占める山岳地帯は空白の部分が多かったのです。

表題の点の記、という点とは、測量の為の三角点の事で、測量をする為にはまず三角点を作らなければならないのです、今でも登山をすると山頂かその付近に設置されているのを見る事ができます。ちなみに三角点が山頂の目印と思っている人もいるようですが、これはあくまで測量の為の目印であって最高地点を表しているわけではなく、等級はそこから他の地点をどれだけ見渡せるかによって付けられます。

ウェストンらによって近代登山技術が持ち込まれ、日本にも純粋に登山を趣味として行う山岳会も誕生した頃ですが、この剣岳はその人を寄せ付けない急峻な岩壁の為に最後に残された未踏峰の場所だったのです。

当然山岳会も初登頂を狙ってたでしょうが、国家事業として負けるわけにはいかない測量技師達はありとあらゆる手を駆使して登頂に挑みます、しかし今でこそ百名山の一つとして多くの登山者が群がり、はしごや鎖を使って比較的安全に登れますが、もちろんそんなものはありません、どこを通って登れはいいのか、まず道を切り開くことから始めなければならなかったのです、その苦労は並大抵のものじゃなかったでしょう。

最後に辿り着くと、そこには驚くべきものが現れるのです。

その辺をどう映像化するのか楽しみでもあり、怖くもあり・・・・

上手く作って欲しいですけどね

原作は★★★★★ですよ

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