「ラフマニノフ ある愛の調べ (LILACS )」映画感想
ロシアの天才ピアニストにして名曲を生み出したラフマニノフを描いた映画「ラフマニノノフ ある愛の調べ」( 原題:LILACS )
予告を見たときはラフマニノフを巡る3人の女性が云々~、とか言っててドロドロ恋愛地獄ものかと思ってました。そういうの苦手なのでどうしようか迷ってましたところ、A猫さんの感想で、そうでもない、と聞きましたので見に行きました。
ストーリー「1920年代、亡命先の米国でツアーを行うラフマニノフは、妻に支えられながらも心身ともに疲れきっていた。ある日、送り主不明の花束が届き、彼の脳裏にロシア時代に愛した女性たちの記憶がよみがえる」
http://rachmaninoff.gyao.jp/(公式サイト)
物語は夫婦で亡命した先のアメリカでの演奏旅行のシーンが中心で過去のロシア時代の場面は回想という形で語られます。天才少年として才能を認められ、有名な教師に師事した修行時代、ピアニストとして名声を得ながらも作曲への情熱が捨てがたく作曲を禁じる師と衝突する様は演奏家と作曲家の両立という難しさを感じさせます。
その事が後にアメリカでの200日で100公演という過酷な状況で、演奏に対する好評を得ながら作曲が出来ない苛立ちとして心を蝕んでいく流れにつながっていきます。
天才演奏家で作曲家と言えばまずモーツァルトを思い浮かべます、作中に名前が上がっていたリスト。他にはショパン、パガニーニなど思い浮かべますが、交響曲やコンチェルトなど大掛かりな作曲をしたと言う点でラフマニノフは特徴的なのかもしれません。
彼を巡る3人の女性という観点ですが、一人目は年上の女性に憧れる若者のありがちな感情ですね、そこに作曲したものをささげると言うのも世の男性の考える事と同じかも知れません、ただ規模が大きく作品が非凡でないと言う点で大きく違います。しかしそれも演奏者の失敗で報われないと描かれています、彼女は、作曲への情熱が始まるきっかけになったという重要な役割の後退場してしまいます。
2人目の女性は彼の音楽の教え子で、彼を崇拝していることからアプローチしてきます、しかし彼女は実は革命の闘士という立場もあり、仲間に引き込もうと迫りますが、その強引さに引いてしまうラフマニノフでした、これは実在の人物かどうか怪しい気がしますがロシア革命と彼のその後の行動を結びつける役割として位置していると思います。
3人目は夫人となる女性です、結局彼を理解して支え続けたのは従姉妹で幼馴染の彼女だったと言うことでしょう。原題にLILACSと有るように彼らの思い出の花ライラックが彼の苦悩を癒すキーアイテムとして度々登場します。
全体的に興味深く天才の心理面に中心軸を置いて描かれていましたが、革命の混乱から脱出までの経緯とか、ソ連高官との間の確執の大きさの原因とか。修行時代から演奏家として成長、成功する話とか、数々の名曲を生み出すまでの細かい所が見たかったのですが、そこは掘り下げが浅かったかなと思います。
それでも名曲の数数で気持ちよく見られるので不思議です。
天才で自分の意思を貫き通していた人物と思っていましたが、実は繊細で臆病で気難しいという性格をたくみに描写していたと思います、妻の支えがなければ成功していなかったのではないか、と思わせる意図も見て取れます。
最後の家族の和解の場面は良かったですね。
他に気になったのはピアノメーカーのスタンウェイ(映画字幕ではスタインウェイ)との関係です、今でこそ超有名な高級メーカーとしての地位は不動のものですが、この頃から名前を売り始めたのかと興味深かったエピソードでした、詳しく知りたい方はこちら「WIK記事 」でどうぞ
★★★+
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» ライラックの香りに導かれ [CINECHANの映画感想]
106「ラフマニノフ ある愛の調べ」(ロシア)
1918年、ロシア革命に反対の立場をとるピアニスト・ラフマニノフはアメリカに亡命する。その後全米各地を演奏ツアーで回り、人々は目の前で繰り広げられる奇跡の音楽に、賛辞を送り続ける。ツアーの大成功とは裏腹に、ラフマニノフは日々憔悴していく。祖国への望郷の念も募り、日々の多忙から新しい曲が書けなくなっていた。
そんなある日、ラフマニノフの元に、送り主不明のライラックの花束が届く。その花の香りは、彼の故郷の思い出と深く結びついていた。そして...... [続きを読む]
受信: 2008年5月 6日 (火) 13時03分
» 「ラフマニノフ ある愛の調べ」 [ヨーロッパ映画を観よう!]
「Lilacs」2007 ロシア
ラフマニノフと彼にまつわる三人の女性たちによる愛と憎悪のラヴ・ストーリー。
セルゲイ・ラフマニノフにエフゲニー・ツィガノフ。
後に彼の妻となる従姉のナターシャにビクトリア・トルガノヴァ。
セルゲイが出会う二人の女性アンナにヴィクトリヤ・イサコヴァ、マリアンナにミリアム・セホン。
監督はパーヴェル・ルンギン。
1918年ロシア革命によってアメリカに亡命したセルゲイ・ラフマニノフ(ツィガノフ)は、N.Y.カーネギーホールでのコンサートで絶賛を浴び、ア... [続きを読む]
受信: 2008年5月 6日 (火) 22時33分
» 映画:ラフマニノフ ある愛の調べ 試写会 [駒吉の日記]
ラフマニノフ ある愛の調べ 試写会(スペースFS汐留)
「10年音符ひとつもかけてない」
やっぱりラフマニノフを聴きなおしたくなります。彼の生涯や作曲を元にしたストーリー。
チャイコフスキーやスタインウェイのピアノとの関係にへー。セルゲイ・ラフマニノフ役のエ... [続きを読む]
受信: 2008年5月 7日 (水) 14時25分
» ラフマニノフ ある愛の調べ [利用価値のない日々の雑学]
不思議なのだが、日本人はなぜかラフマニノフ好き。モーツァルトが好きなのに、ラフマニノフっていうのも良く分からない。いいじゃない音楽なんだからって言われるかもしれないが、それは要するに何だっていいじゃないって事なんだと思うが、一方でこの国の芸術教育にもよるところである。それでもって、美術は印象派が好きだっていって、ルノワールだとミーハーっぽいから、ちょっと理知的にセザンヌとか、美的にドガとか、少数派でシスレーが良いなんて言ってみせたりしている。兎に角ハチャメチャな芸術観には、それで良く正常で居... [続きを読む]
受信: 2008年5月25日 (日) 22時49分
» 『ラフマニノフ ある愛の調べ』 [Sweet*Days**]
監督:パーヴェル・ルンギン CAST:エヴゲニー・ツィガノフ、ヴィクトリア・トルストガノヴァ 他
1920年代、アメリカ。ロシア... [続きを読む]
受信: 2008年5月26日 (月) 08時46分
» 映画『ラフマニノフ ある愛の調べ』 [いんどあかめさん日記]
ことし映画館で観る、38作目はこちら。東京へお芝居を観に行ったついでに観てきまし [続きを読む]
受信: 2008年5月28日 (水) 21時48分
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「グミ・チョコレート・パイン」で思い切り下品な文章を書いた私、でも本当は上品で [続きを読む]
受信: 2008年7月14日 (月) 16時41分






































コメント
こんにちは♪ TB、コメントありがとうございました☆
こういう、著名人の半生を描いた作品、大好きです♪
でももうちょっと深いものを期待してたのですが・・
も一つピンと来ませんでした(;_;)
投稿 non | 2008年5月26日 (月) 18時47分
non さん、コメントどうもです。
ラフマニノフ、苦悩はしてましたけど、掘り下げ方が浅かったですね。
もっとドラマティックに作れそうな題材だと思うのですが、どうなんでしょう。
投稿 くまんちゅう | 2008年5月26日 (月) 20時56分