「1000の言葉よりも-報道写真家 ジブ・コーレン(MORE THAN 1000 WORDS)」映画感想
先週より公開していましたが、予算と時間の都合で先送りになってしまいました「1000の言葉よりも-報道写真家 ジブ・コーレン」(MORE THAN 1000 WORDS 06年イスラエル製作。)を見てきました。
イスラエル人報道カメラマン、ジブ・コーレンに密着したドキュメンタリーです。
1995年、自爆テロによるバス爆破の惨状をとらえた衝撃的な写真が世界中に 報道され、TIME誌の表紙を飾って一躍世界的な名声を確立した人です。
公式サイト:http://www.uplink.co.jp/1000words/
ストーリー「イスラエル人としてイスラエル・パレスチナ問題を撮影する報道写真家のジ ブ・コーレン。ヨルダン川西岸地区を精力的に撮影し、負傷したアラブ人イスラエル兵への長期取材によってイスラエル軍の知られざる事実を世界に発信するジ ブの撮影現場に同行。家族や友人の証言とともに、本人の口から報道写真家としての使命が語られる。」
題名の「1000の言葉よりも」は、言葉で語るよりも一枚の写真の方が多くの事柄を語っている-百聞は一見にしかず。と言う意味ですが、だとしたらこの映画の感想をいくら語っても意味は有るのか?
いきなり矛盾した命題を抱えてしまったわけですが、それでも「見てください」では感想にならないので、どこまで伝わるか書いてみます。
ハンティング・パーティでもテーマになっていた戦場でのジャーナリズムですが、これは本物の紛争地帯で撮った映像です。
報道写真家としてパレスチナ自治区へ入って、写真を撮り続けるコーレン氏、ほぼ毎日、少しでも多くのシャッターチャンスを求めて通い続けます。
時には抵抗組織のリーダー等も取材して、勿論命の危険も大きな場所です。
彼がなぜ危険を犯してまで写真を撮り続けるのか?核心へ迫る映画でした。
印象的だったのは、彼の名前を有名にしたバス爆破テロの写真です、それは現場の近くに住んでいて真っ先に駆けつける事が出来た幸運によるものが大きかったと、語り、自国民の悲惨な光景を撮ったが為に得られた名声に戸惑い、その光景を見て精神的にダメージを受けてしまったという話でした。目の前が真っ暗になって何も見えない程のショックを受けながら、シャッターを切り続けたという事や、現場に居合わせた警察官や救助に当たった人は後でカウンセリングを受けられたそうですが、カメラマンは忘れられていた、そう語るコーレン氏に報道写真家の苦悩を見せ付けられました。
イスラエルのバスの爆破という事ではパラダイス・ナウと繋がる映像でした。
また、紛争現場で特ダネを狙うだけでなく、両足を失った非ユダヤ人のイスラエル兵士の密着レポートや、エルサレムでの宗教行事(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教共)の写真等も撮っていました、また東京での写真展開催時の活動も意外性が有って新鮮に映りました。
彼の家族もその活動を支えているという下りも興味深かったです、氏が世界的な賞を受けた時に妻が語った「この賞は寂しさに耐えた自分のおかげで取れたんです」という台詞に納得しました。
やっぱりいくら語っても語りつくせるものでは有りません。
興味のある人は見てください。
★★★★
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