「敵こそ、我が友 ~戦犯クラウス・バルビーの3つの人生~(MY ENEMY'S ENEMY)」映画感想
ニュルンベルグで裁かれなかったナチ戦犯の一人、クラウス・バルビーの大戦後の人生を追ったドキュメンタリー「敵こそ、我が友 ~戦犯クラウス・バルビーの3つの人生~」(英題:MY ENEMY'S ENEMY/仏題:MON MEILLEUR ENNEMI)を見てきました。
同じように裁判にかけられなかった人物としては、後にモサドに捕まったアイヒマン(モサド関連記事)やメンゲレ(メンゲレをテーマした映画マイファーザー感想)が有名ですが、この全てに共通するのキーワードが南米です、この人はボリビアへ逃れて、チェ・ゲバラとも関係があったとかなかったとか?有ったとしてももちろん敵としてです。
公式サイト:http://www.teki-tomo.jp/
ストーリー「クラウス・バルビーは22歳でナチスの親衛隊に所属し、スパイ活動に従事する。 1942年にフランスのリヨンに移った彼はゲシュタポの責任者となり、政治犯を始め多数の人への容赦ない追求から“リヨンの虐殺者”と呼ばれる。やがてドイツが第二次世界大戦に破れると彼は逃亡し、米国陸軍情報部の保護のもと、反共産運動専門の工作員として暗躍する。」
ナチの残党の話は色々聞いてるけど、この人の事は余り知りませんでした。
大戦終結後に冷戦が始まって、双方とも役に立ちそうな人材は裁判にかけないで匿ったって話は結構知ってました。
特にロケットとか先端技術関係者は引く手数多だったのは想像できます、しかしこの人は根っからの情報屋、しかも拷問得意ってのが恐ろしい。
原題の意味の「敵の敵は友」は日本でも戦国時代から使われていた「昨日の敵は今日の友」と同じような感じです、利害が一致さえすれば過去はいったん棚上げにして協力するのは戦争の常道と言えば言えますが、役に立たなくなれば見捨てられるってのもまた真実です。
ナチ残党の多くは偽名を使って南米に隠れ住んだというのも知ってましたが、まさか復活をもくろんでいたとは知りませんでした。
山の上のハーケンクロイツ旗の写真は、ゾッとする物がありました。
映画の構成は関係者の証言やニュース映像などを繋いで、淡々と進められているので、途中結構眠くなってしまいましたが、最後まで持たせました。
ドキュメンタリーなので仕方ないけど娯楽性はほぼ無いですが、国家間の駆け引きで裁かれない犯罪者もいる、現在の矛盾を抱えた世界のあり方を考えるには良い題材だったかと思います。
表に出てきてない人はまだまだ相当いるような気がしますね。
★★★
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