書籍・雑誌

2009年8月30日 (日)

東野 圭吾 (著) 「名探偵の掟」感想

名探偵の掟 (講談社文庫)
名探偵の掟 (講談社文庫)

TVドラマにもなっているのを見ていたし、本格ミステリーの矛盾点を鋭く(?)指摘してる傑作だと噂に聞いていたので読んでみました。

内容
「完全密室、時刻表トリック、バラバラ死体に童謡殺人。フーダニットからハウダニットまで、12の難事件に挑む名探偵・天下一大五郎。すべてのトリックを鮮 やかに解き明かした名探偵が辿り着いた、恐るべき「ミステリ界の謎」とは?本格推理の様々な“お約束”を破った、業界騒然・話題満載の痛快傑作ミステリ。」

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2009年8月20日 (木)

井沢元彦 「逆説の日本史〈12〉近世暁光編」感想

逆説の日本史〈12〉近世暁光編 (小学館文庫)
逆説の日本史〈12〉近世暁光編 (小学館文庫)

シリーズも12冊目。
今回の主役は徳川家康、秀吉の晩年、朝鮮の役とか関が原とか大阪の陣とかを経て、徳川幕府をいかに磐石の体勢に持って行ったか、を考えます。


内容(「BOOK」データベースより)
文庫発行二四〇万部突破!今や国民的ベストセラーといえる「逆説」シリーズ。ついに戦国編完結、近世編に突入。徳川家康の天下泰平といわれた長期政権はい かにして造り上げられたか?「鳴かぬなら鳴くまで待とうほととぎす」といわれる謀略の天才の手法に迫る渾身の歴史ノンフィクション。

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2009年8月19日 (水)

姉小路祐 著「本能寺の真相」感想

「本能寺」の真相 (講談社文庫 あ 62-15)
「本能寺」の真相 (講談社文庫 あ 62-15)

「本能寺」という文字についつい反応してしまう自分が哀しい、古本屋で見つけて衝動買いしてしまいました。
本能寺の変での明智光秀の背後に誰がいたか?
語りつくされた感じはありますが、とりあえず色々な見方を知りたいと言うのも有り、どうやら光秀=天海説にも言及しているらしいので興味を引かれました。

内容
下諏訪で埋蔵金の記事を持った男が、そして京都で光秀縁者の子孫を名乗る男が奇妙な死を遂げた。二つの死亡事件を探る卜部親子は戦国時代の大きな謎に辿り 着く。本能寺の変が起きたときの秀吉と家康の不可解な行動。そして光秀の首は彼自身のものだったのか。現代と戦国時代が交差する壮大な歴史ミステリ。

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2009年8月 8日 (土)

宮城谷昌光 「太公望」感想

太公望〈上〉 (文春文庫)
太公望〈上〉 (文春文庫) 太公望〈中〉 (文春文庫)太公望〈下〉 (文春文庫)

日本では「釣り好きな人」の代名詞として有名な名詞ですが、元は殷(商)王朝を倒した周の文王、武王の下で活躍した、人物です。
本名は呂尚という説も有りますが、遊牧民の羌族だったことから姓は羌であるということです。

同じ時代の話としては封神演義という小説があり、こちらは太公望自体が仙人だったとか、妖怪と戦いながら革命を成し遂げると言うファンタジー風のフィクションです。
日本でも漫画封神演義 (01) (ジャンプ・コミックス)やアニメ仙界伝 封神演義 DVD-BOXにもなっていますが、今作は歴史書から読み解いた人間太公望を主人公にした、いたって真面目な歴史小説です。

内容
「羌という遊牧の民の幼い集団が殺戮をのがれて生きのびた。年かさの少年は炎の中で、父と一族の復讐をちかう。商王を殺す―。それはこの時代、だれひとり思 念にさえうかばぬ企てであった。少年の名は「望」、のちに商王朝を廃滅にみちびいた男である。中国古代にあって不滅の光芒をはなつこの人物を描きだす歴史 叙事詩の傑作。」

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2009年8月 3日 (月)

京極 夏彦  著 「邪魅の雫」感想

分冊文庫版 邪魅の雫〈上〉 (講談社文庫)
分冊文庫版 邪魅の雫〈上〉 (講談社文庫) 分冊文庫版 邪魅の雫〈中〉 (講談社文庫) 分冊文庫版 邪魅の雫〈下〉 (講談社文庫)

久しぶりの京極堂シリーズ新作文庫化という事で読みました。
相変わらず長い作品なので、分冊版を買ってきました。
今回は連続毒殺事件、場所は東京、神奈川が舞台、殆どは神奈川は大磯・平塚が中心の展開となります。

内容
江戸川、大磯で発見された毒殺死体。二つの事件に繋がりはないのか。小松川署に勤務する青木は、独自の調査を始めた。一方、元刑事の益田は、榎木津礼二郎 と毒殺事件の被害者との関係を、榎木津の従兄弟・今出川から知らされる。警察の捜査が難航する中、ついにあの男が立ちあがる。

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2009年7月18日 (土)

井沢元彦 「逆説の日本史〈8〉中世混沌編」感想

逆説の日本史〈8〉中世混沌編―室町文化と一揆の謎 (小学館文庫)
逆説の日本史〈8〉中世混沌編―室町文化と一揆の謎 (小学館文庫)  

逆説の日本史は室町時代の中盤です、やる気の無い将軍 「足利義政」と悪妻「日野富子」によっていかに「応仁の乱」が勃発したか、戦国時代まで続く混乱の発生を紐解きます。

内容紹介
「室町時代といえば足利尊氏が南北朝の混乱期を経て武家政権を確立した1336年から織田信長によって将軍足利義昭が追放された1573年までの間を指 すが、本書は“天皇になろうとした将軍”足利義満の権勢の後、室町幕府の弱体化が進行する過程に焦点を絞り、来るべき群雄割拠の時代の予兆を詳述する。“ 無政府状態”と化した時代―下克上の世になぜ、宗教の力が全国に及び、日本歴史上有数の禅宗文化が花開いたか、その謎に迫る痛快日本史、必読の書。」

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2009年7月12日 (日)

宮城谷昌光 「天空の舟―小説・伊尹伝(いいんでん)」感想

天空の舟―小説・伊尹伝〈上〉 (文春文庫)
天空の舟―小説・伊尹伝〈上〉 (文春文庫)天空の舟―小説・伊尹伝〈下〉 (文春文庫)
          天空の舟―小説・伊尹伝〈下〉 (文春文庫)

古代中国の名宰相「伊尹(いいん)」の生涯を描いた作品です。
夏王朝時代に生まれ、桑の木から生まれたという伝説を持つ人物。
夏王室の料理人となりながらも、王室の没落と戦乱に巻き込まれながら強かに生き、徳のある王による治世を望んで奔走する人物を描いた物語です。

内容
「商の湯王を輔け、夏王朝から商王朝への革命を成功にみちびいた稀代の名宰相伊尹の生涯と、古代中国の歴史の流れを生き生きと描いた長篇小説。桑の木のおか げで水死をまぬがれた〈奇蹟の孤児〉伊尹は、有しん氏の料理人となり、不思議な能力を発揮、夏王桀の挙兵で危殆に瀕した有しん氏を救うた め乾坤一擲の奇策を講じる。新田次郎文学賞受賞作。」

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2009年7月 9日 (木)

ダン・ブラウン著「パズル・パレス」感想

パズル・パレス 上 (角川文庫)
パズル・パレス 上 (角川文庫)パズル・パレス 下 (角川文庫)
ダ・ヴィンチ・コード天使と悪魔の原作者、ダン・ブラウンの作品が文庫になってたので読みました。(原作の感想)
最新作かと思ったら実はデビュー作だそうで、内容や舞台などはデセプション・ポイントに近い感じです。
暗号解読と海外での探索を合わせたアクションスリラー。
暗号物も暗号解読等読んでいるので興味津々で読みました。
 

内容

史上最大の諜報機関にして暗号学の最高峰、米国家安全保障局のスーパーコンピュータ「トランスレータ」が狙われる。対テロ対策として開発され、一般市民の 通信をも監視可能なこの存在は決して公に出来ない国家機密だった。が、この状況に憤った元局員が、自ら開発した解読不可能な暗号ソフトを楯に「トランス レータ」の公表を迫る。個人のプライバシーか、国家の安全保障か。情報化時代のテロをスリリングに描いたスリラー。

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2009年7月 6日 (月)

井沢元彦 「逆説の日本史〈7〉中世王権編」感想

逆説の日本史〈7〉中世王権編―太平記と南北朝の謎 (小学館文庫)
逆説の日本史〈7〉中世王権編―太平記と南北朝の謎 (小学館文庫)

前巻で鎌倉幕府の終焉を描いてましたが、その続き、足利尊氏と南北朝の話、「太平記」の世界をお勉強。何故戦乱の記録なのに「太平記」なのか?とか後醍醐天皇の政治と挫折と南北に分かれた理由とかもろもろ。
後半は足利幕府の3代将軍、足利義満を中心にした話。

内容紹介
なぜ戦乱記を『太平記』と呼ぶのか?「天皇家乗っ取り」目前に急死した足利義満は暗殺されたのか?日本史上これほど天皇という王政の座が揺らいだ時代があったろうか!南北朝の混乱期に権力を目指したヒーロー像に迫る。
日本歴史史上、天皇という王権がこれほどまでに激震した時代があったろうか。王権をめぐって天皇家と、武力をもってのし上がった足利氏との争乱には多 くの謎が秘められていた。たとえば、なぜ戦乱の記を『太平記』と呼ぶのか? 「天皇家乗っ取り」目前に急死した足利義満は暗殺されたのか? その義満の野望を、金閣寺の奇妙な三層構造から解読するという大胆な手法を駆使した著者会 心の歴史ノンフィクション待望の文庫化なる。

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2009年7月 4日 (土)

「ユダヤ人の歴史」感想

ナチ、ヒトラー関連の作品(ヒトラー関連 )を沢山見たり読んだりしていますが、ホロコーストでユダヤ人を迫害して、可哀想、と単純に思ってしまっていいのか? 今回中立的立場(アメリカ人)の書いたユダヤの歴史を描いている本を読んでみました ユダヤの古代から現代までを3巻に分けて文庫化されていました。 古代はいわゆる旧約聖書に出てくるものがイコール彼らの歴史と言って間違いないようです。

ユダヤ人の歴史 古代・中世篇―選民の誕生と苦難の始まり (徳間文庫) ユダヤ人の歴史 古代・中世篇―選民の誕生と苦難の始まり (徳間文庫)
Paul Johnson 阿川 尚之 山田 恵子

ユダヤ人の歴史 近世篇―離散した諸国で受けた栄光と迫害 (徳間文庫) ユダヤ人の歴史 現代篇―ホロコーストとイスラエルの再興 交錯する恐怖と希望 (徳間文庫)

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著者からの内容紹介
  始祖アブラハムから現代まで四千年続くユダヤ人の歴史。
みずからを神に選ばれた唯一の民族と信じ、高い知能を有しながらも、世界中で想像を絶した迫害をうけた。一体それはなぜなのか。
気鋭の歴史家の世界的ベストセラーがついに文庫化!  

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2009年6月19日 (金)

井沢元彦 「逆説の日本史〈6〉中世神風編」感想

逆説の日本史〈6〉中世神風編 (小学館文庫)
逆説の日本史〈6〉中世神風編 (小学館文庫)

今回は鎌倉時代から後醍醐天皇の倒幕辺りまでです。

サブタイトルは「鎌倉仏教と元寇の謎」です。
鎌倉時代に多様化した仏教の話とか、元寇のいきさつとか、倒幕の流れとか。
色々興味深い話がでてきます。

内容紹介
  危機管理能力欠如という現在日本の病理を掘り起こす
  「神国」ニッポンは元寇勝利の“奇蹟”により何を失ったのか?! 鎌倉幕府滅亡の背景を掘り起こしながら、責任の所在が曖昧で、危機管理能力が欠落してい るという現代日本の病巣の淵源を明らかにする。カミカゼという天祐による勝利信仰が後世の危機管理意識の脆弱さを生んだ、という著者の指摘は昨今の有事論 争をまつまでもなく現代日本を生きる者にとって非常に示唆的な警世の書である。

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2009年6月 5日 (金)

井沢元彦 「逆説の日本史〈5〉中世動乱編」感想

逆説の日本史〈5〉中世動乱編 (小学館文庫)
逆説の日本史〈5〉中世動乱編 (小学館文庫)
今回は順番どおり、第5巻です。
鎌倉時代の前半分、源頼朝を中心にして、何故流人の彼が、平家打倒の旗揚げ出来たのか?
から、義経の行動原理と頼朝の思惑の違い、腰越状に見る義経の政治的センスの無さなど、事細かに解説してくれています。

また奥州藤原氏の滅亡と金色堂が存続している訳、源氏将軍が絶えた後の鎌倉政権が何故崩壊しなかったかも描かれています。

内容紹介
  源氏はいかにして平家を打倒し、武士政権を樹立していったのか。その解明の鍵は、"源源合戦"にあった。また、義経は「戦術」の天才でありながらも頼朝の「戦略」を理解することができなかった。
日本人が八百年にわたって錯覚してきた『平家物語』、そして「義経伝説」の虚妄を抉る。
第一章/源頼朝と北条一族編──「源源合戦」「幕府成立」を予見した北条時政の謀略
第二章/源義経と奥州藤原氏編──"戦術の天才"義経が陥った「落とし穴」
第三章/執権北条一族の陰謀編──鎌倉「幕府」を教える歴史教科書の陥穽、ほか全五章。


 

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2009年5月29日 (金)

井沢元彦 「逆説の日本史〈4〉中世動乱編」感想

逆説の日本史〈4〉中世鳴動編―ケガレ思想と差別の謎 (小学館文庫)
逆説の日本史〈4〉中世鳴動編―ケガレ思想と差別の謎 (小学館文庫)
第4巻、中世編です、平安時代から、保元、平治の乱まで。
六歌仙編は和歌の世界で何故名人と呼ばれた人の歌が残ってないのか?
藤原摂関政治の仕組みと興亡、平将門の乱、武士の台頭まで

内容
日本人の「平和意識」には、ケガレ思想に基づく偏見があり、特に軍隊というものに対する見方が極めて厳しく、「軍隊無用論」のような世界の常識では有り得 ない空理空論をもてあそぶ傾向が強い。また、なぜ世界でも稀な「部落差別」が生れたのか。差別意識を生むケガレ忌避思想を解明し、その精神性の本質に迫 る。
第一章/『古今和歌集』と六歌仙編・"怨霊化"を危険視された政争の敗者、
第二章/良房と天皇家編平安中期の政治をめぐる血の抗争 ほか全七章。

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2009年5月27日 (水)

有川浩「海の底」感想

海の底 (角川文庫)
海の底 (角川文庫)
有川浩の3冊目、自衛隊絡みの3部作だそうで、陸(塩の街―wish on my precious)、空(空の中)、の後で海編です、順番もあってるはずなんですが、直接の関連は無いのでどれから読んでも良さそうです。
今までの雰囲気とは少し違いまして、平和な出だしではなく、いきなり怪物出現というパターンでした。

内容(「BOOK」データベースより)
4月。桜祭りで開放された米軍横須賀基地。停泊中の海上自衛隊潜水艦『きりしお』の隊員が見た時、喧噪は悲鳴に変わっていた。巨大な赤い甲殻類の大群が基 地を闊歩し、次々に人を「食べている!」自衛官は救出した子供たちと潜水艦へ立てこもるが、彼らはなぜか「歪んでいた」。一方、警察と自衛隊、米軍の駆け 引きの中、機動隊は凄絶な戦いを強いられていく―ジャンルの垣根を飛び越えたスーパーエンタテインメント。

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2009年5月21日 (木)

海堂 尊 著「螺鈿迷宮」感想

螺鈿迷宮 上 (角川文庫)
螺鈿迷宮 上 (角川文庫)螺鈿迷宮 下 (角川文庫)

海堂尊さんの4冊目はこちら、「螺鈿迷宮」です、今までの3冊と違って、東城大学病院での話ではなく、田口先生が主人公でもありません。

東城大学病院シリーズでも度々名前だけは出てきた「桜宮病院」「碧翠院」という終末医療に特化した病院、警察から解剖など依頼されるという病院が舞台です。

内容(「BOOK」データベースより)
医療界を震撼させたバチスタ・スキャンダルから1年半。東城大学の劣等医学生・天馬大吉はある日、幼なじみの記者・別宮葉子から奇妙な依頼を受けた。「碧翠院桜宮病院に潜入してほしい」。この病院は、終末医療の先端施設として注目を集めていた。だが、経営者一族には黒い噂が絶えなかったのだ。やがて、看護 ボランティアとして潜入した天馬の前で、患者が次々と不自然な死を遂げた!彼らは本当に病死か、それとも…。

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2009年5月12日 (火)

宮城谷昌光 「奇貨居くべし」感想

奇貨居くべし―春風篇 (中公文庫) 奇貨居くべし―春風篇 (中公文庫)
宮城谷 昌光

奇貨居くべし (黄河篇) (中公文庫) 奇貨居くべし 天命篇 (中公文庫) 奇貨居くべし (飛翔篇) (中公文庫) 奇貨居くべし―火雲篇 (中公文庫) 

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宮城谷昌光先生の中国歴史人物小説、今回は「奇貨居くべし」です。
春秋戦国時代の混乱を終わらせ、統一国家建設の礎を築いた人物と言っていいでしょう。
秦の宰相、秦王政=後の始皇帝の仲父と呼ばれた「呂不韋」の壮絶な人生を綴った作品です(全5巻)

「奇貨居くべし」の「奇貨」とは始皇帝の父に当たる、当時太子が決まっていなかった秦国の王子で、他国に人質として暮らしていた子楚の事です。

物語は、商家に生まれた呂不韋が金の鉱脈を探す旅の話から始まります。

内容
「秦の始皇帝の父ともいわれる呂不韋。一商人から宰相にまでのぼりつめたその波瀾の生涯を描く。多くの食客を抱え、『呂氏春秋』を編んだということ以外、多 くの謎に包まれた呂不韋に、澄明な筆致で生命を与え、みごとな人物像を作り上げた、六年半に及ぶ大作。第一巻春風篇では、呂不韋の少年時代を描く。」

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2009年5月 8日 (金)

井沢元彦 「逆説の日本史〈3〉古代言霊編」感想

逆説の日本史 (3) (小学館文庫)
逆説の日本史 (3) (小学館文庫)

今回のメインテーマは怨霊信仰に加えて「言霊」です。
日本と言う国がいかに言霊信仰に支配されてきたかを完璧に理論展開しています。

もう一つは”外国からの最新思想にかぶれる国民性”というのも語ってます。

第1章「道鏡と称徳女帝編」
第2章「桓武天皇と平安京編」
第3章「『万葉集』と言霊編」

内容紹介
「軍隊と平和憲法」論争の原点は平安京にあった・意表を衝く問題提起の根底にあるものとは、「天皇(家)および平安政府の軍備放棄というのは、日本史上極 めて重大な、エポックメーキングな出来事である」(あとがきより)。なぜか、著者はその理由の一つは「言霊」であると説く。日本人固有の言霊信仰という新 たな視点から、日本史の真実に迫る。

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2009年4月26日 (日)

井沢元彦 「逆説の日本史〈2〉古代怨霊編」感想

逆説の日本史〈2〉古代怨霊編 (小学館文庫)
逆説の日本史〈2〉古代怨霊編 (小学館文庫)順番が前後してますが、シリーズの2作目、持論の怨霊信仰に基づいて、聖徳太子や、徳のおくりなを持つ天皇に付いてその理由、など述べています。

天智天皇=大化の改新に貢献した中大兄皇子
天武天皇=大海人皇子 中大兄皇子の兄弟で内戦に勝利して皇位についた人

この3人と奈良の大仏建立について、呪術的視点から紐解いています。

内容
  「なぜ聖徳太子に「徳」という称号が贈られたのか?『日本書紀』は天武天皇の正体を隠すために編集された。奈良の大仏は怨霊鎮魂のためのハイテク装置だった…など日本人の「徳」の思想と怨霊信仰のメカニズムを解明する衝撃の推理。」

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2009年4月 8日 (水)

サイモン・シン著「暗号解読」感想

暗号解読〈上〉 (新潮文庫)
暗号解読〈上〉 (新潮文庫)暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)
フェルマーの最終定理で、難しい数学を判りやすく、そしてその深い歴史をドラマティックに読ませてくれた、サイモン・シンが、今度は暗号解読という興味深いテーマをとことん追求した作品です。
原題は(The Code Book)

暗号製作者と解読者の歴史はいつ頃から始まったのか?
そして解読不可能な暗号は作れるのか?実際の戦争で活躍した暗号解読のプロ達の壮絶なドラマまで網羅しています。

内容紹介
「英国女王エリザベス1世暗殺に関する暗号文書が破られ、処刑されたメアリー・スチュワートの事件をはじめ、レオナルド・ディカプリオ主演の映画『仮 面の男』(原作はデュマの『鉄仮面』)にも出てくるフランスの鉄仮面に関する文書、埋蔵金のありかが示されているという謎の「ビール暗号」、第1次世界大 戦、第2次世界大戦の様相を変えた暗号解読者たちのテクニックなど、読者の知的好奇心をくすぐるトピックが数多く登場する。暗号が我々の歴史にいかに大き な影響を与え続けてきたのかがよくわかる。

   転置式暗号、換字式暗号といった単純な暗号化の方法から、複雑なヴィジュネル暗号、エ ニグマ暗号、単純だが決して破られることのなかったナヴァホ暗号のほか、ヒエログリフ、線文字Bなど、数多くの難解な古代文字や表記が、暗号解読者たちの 血のにじむ解析努力と併せて詳述されている。」

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2009年3月24日 (火)

宮城谷 昌光  著「子産」感想

子産〈上〉 (講談社文庫)
子産〈上〉 (講談社文庫)子産〈下〉 (講談社文庫)宮城谷 昌光 さんのシリーズ、今回は鄭の名宰相で孔子が尊敬していたという「子産」の話です。

時代は得意の春秋時代、その後期晏子華栄の丘と同じ頃です、晏子にも名前が出てきたかもしれない。
春秋時代に晋と楚の勢力が拡大して、中央に位置する鄭は小国として難しい立場にいます、この頃は君主よりも大臣に当たる卿が力を持ってきていて、暗愚な君主が暗殺されたり、大臣同士の私闘が多く、周王朝の求心力も無いに等しい状態だったようです。

内容
「信義なき世をいかに生きるか―春秋時代中期、小国鄭は晋と楚の二大国間で向背をくりかえし、民は疲弊し国は誇りを失いつつあった。戦乱の鄭であざやかな武 徳をしめす名将子国と、その嫡子で孔子に敬仰された最高の知識人子産。二代にわたる勇気と徳の生涯を謳いあげる歴史叙事詩」

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2009年3月17日 (火)

井沢元彦 「逆説の日本史〈10〉戦国覇王編」感想

逆説の日本史〈10〉戦国覇王編 (小学館文庫)
逆説の日本史〈10〉戦国覇王編 (小学館文庫)
逆説の日本史〈9〉を読んでら続きが気になって仕方ないので読みました。

”戦国覇王編 ”ってのは要するに信長編。著者も白状していますが、この人はかなりの信長ファンです、兎に角絶賛の嵐、現代に続く宗教と軍事力を切り離したのは全て信長の賜物と言うことを強調しております。

内容
「足利将軍義昭との抗争」「一向一揆はじめとする抵抗勢力の大虐殺」「安土城建設」そして日本の歴史史上最大の謎である「本能寺の変の真相に迫る」“破壊 王”信長こそニッポンという国家像を描き、天下一統のグランドプランを実現していったのである。しかし。思いなかばで本能寺に斃れた一代の梟雄の栄光と挫 折を描く。歴史学会の定説を覆し、「信長論」の新たなる地平を切り開く第10巻

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2009年3月 9日 (月)

伊坂幸太郎 著「魔王」感想

魔王 (講談社文庫)
魔王 (講談社文庫)
久々の伊坂幸太郎シリーズ、9作目は「魔王」です。
これはちょっと感想書くのが難しいです・・・・

超能力を持った青年と、新進気鋭のカリスマ性抜群の政治家を絡ませて、政治体制とか憲法9条改正問題とか、ファシズムの成り立ちとかを、伊坂節で語っています。
1冊の本の中身は続き物ですが、短編集のような作り?
短めの長編と、長めの短編を合わせて本にしたという印象です。
最初の「魔王」と次の「呼吸」は主人公が違います。
「魔王」は潤也の兄安藤目線で、「呼吸」は潤也の嫁目線で、5年後の設定で書かれています。

内容
「会社員の安藤は弟の潤也と二人で暮らしていた。自分が念じれば、それを相手が必ず口に出すことに偶然気がついた安藤は、その能力を携えて、一人の男に近づ いていった。五年後の潤也の姿を描いた「呼吸」とともに綴られる、何気ない日常生活に流されることの危うさ。新たなる小説の可能性を追求した物語。」

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2009年3月 5日 (木)

井沢 元彦 著「逆説の日本史〈9〉戦国野望編」感想

逆説の日本史〈9〉戦国野望編 (小学館文庫)
逆説の日本史〈9〉戦国野望編 (小学館文庫)

先日書きました逆説の日本史〈1〉に続いて?じゃないですが、興味深い戦国時代というタイトルに釣られてシリーズの9巻目「戦国野望編」を読みました。

戦国時代と言いながら、巻頭は何故か琉球王朝から始まります。
全部で5つの章からなる本書、
第1章は琉球王国の興亡編
第2章は海と倭寇の歴史編
第3章は戦国、この非日本的な時代編
第4章は天下人の条件1、武田信玄の限界編
第5章は天下人の条件2、織田信長の野望編

内容紹介
  「織田信長、武田信玄、上杉謙信ー戦国・混迷の時代に勝ち残る条件とは
歴史ノンフィクションの傑作シリーズ 待望の文庫最新刊「戦国野望編」。日本史上最大の価値転換の時代を勝ち抜いた天下人の資質を徹底検証する。武田信玄 の限界編「戦国最強の騎馬軍団と経済政策」織田信長の野望編「天下布武と平安楽土の戦略」など下克上の時代を先頭をきって生き抜いた戦国武将の人間ドラマ を追いながら混迷の時代に勝ち残る条件を探る“井沢流歴史観”の白眉、待望の文庫化。」

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2009年2月28日 (土)

海堂 尊 著「ジェネラル・ルージュの凱旋」感想

ジェネラル・ルージュの凱旋(上) [宝島社文庫] (宝島社文庫)
ジェネラル・ルージュの凱旋(上) [宝島社文庫] (宝島社文庫)ジェネラル・ルージュの凱旋(下) [宝島社文庫] (宝島社文庫)

海堂尊氏による、東城大学医学部付属病院を舞台にした医療ミステリーの「チーム・バチスタの栄光」「ナイチンゲールの沈黙」に続く第3弾。

映画化は残念な結果に終わった「チーム・バチスタの栄光」に後に今作が映画化されているようですが、相変わらずミスキャストなのであまり行く気がしない、とりあえず評判待ち。

1作目で超ド級キャラクターと一気に読ませるテンポ良い展開で度肝を抜かれて、2作目は驚きが少なかったのと方向性が変わったので、今回はどうなるのか楽しみにしてました。
お話は2作目と平行した時間軸で動いてゆきます。

内容
伝説の歌姫が東城大学医学部付属病院に緊急入院した頃、不定愁訴外来担当の田口公平の元には匿名の告発文書が届 いていた。“将軍(ジェネラル)”の異名をとる、救命救急センター部長の速水晃一が特定業者と癒着しているという。高階病院長から依頼を受けた田口は調査 に乗り出す。

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2009年2月19日 (木)

井沢元彦 著「明智光秀の密書」感想

明智光秀の密書

先日紹介しました逆説の日本史〈1〉の著者の「歴史推理小説」と銘打った短編集。
表題作を含む7編。

「天正十二年のクローディアス」
「修道士(イルマン)の首」
「明智光秀の密書」
「賢者の復讐」
「太閤の隠し金」
「暗殺」
「怨の系譜」

内容
「織田信長が本能寺に斃れた翌日―備中高松城の水攻めを決行していた秀吉軍に、明智光秀の密使が捕縛された。難解な暗号で記した密書を、味方の光秀がなぜ、 敵方の毛利軍に?秀吉と黒田官兵衛は嫌な予感に震えながら暗号解読に四苦八苦した。やがて解読された「信長暗殺」の凶報。一転これを利用した官兵衛の“秘 策”とは?史実の裏を照射する歴史推理の傑作集。」

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2009年2月17日 (火)

津本陽 著「下天は夢か」感想

下天は夢か〈1〉 (講談社文庫)
下天は夢か〈1〉 (講談社文庫)

歴史小説シリーズ、織田信長編2。津本陽氏の「下天は夢か」です。

織田信長同様、尾張のうつけから本能寺の変までを描いています。

内容
「尾張半国を従えて、国守大名に成り上る寸前に、父信秀は病死した。内外に敵ばかりの家督を継いだ信長は、骨肉争う内戦を勝ち抜き、勇猛果断な進退と、徹底 した諜報調略で、凄絶な乱世を切り開き、遂に強敵今川義元を、桶狭間に討ち取った。吉野との愛情が、唯一の心のやすらぎである日々。 」

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2009年2月15日 (日)

井沢 元彦 著「逆説の日本史〈1〉古代黎明編」感想

逆説の日本史〈1〉古代黎明編―封印された「倭」の謎 (小学館文庫)
逆説の日本史〈1〉古代黎明編―封印された「倭」の謎 (小学館文庫)最近歴史の謎に嵌っているおいら、日本史を違う角度から見つめなおし、歴史学者の通説と真っ向から渡り合う、と評判の井沢 元彦氏の「逆説の日本史」数が多いし時代ごとに分かれているので一冊づつ感想書いてみます。

一応は1巻から始めますが、後はどうなるか未定です。

まずはこれ、封印された「倭」の謎 !「倭」とはもちろん「魏志倭人伝」の「倭」です。
例の三国志の時代の「魏」(曹操)の歴史書に登場する邪馬台国、卑弥呼について書かれた文献。未だに邪馬台国はどこに有ったのか決定的な証拠もなく、伝説異論飛び交ってるのは周知の通り。

内容
「教科書ではわからない日本史の空白部分に迫る。従来の歴史学界の権威主義、史料至上主義、呪術観の無視、以上の三大欠陥を指摘しながら古代史の謎を推理、 解明していく。日本人の「わ」の精神のルーツは?宮内庁が天皇陵の学術調査を拒み続けるのはなぜか?あの出雲大社はオオクニヌシノミコトの怨霊を封印する ために建てられた「霊魂の牢獄」ではなかったか?当時最高の知識人であった聖徳太子はなぜ、「和」こそが日本人の最高の原理としてあげたのか?など。」

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2009年2月13日 (金)

宮城谷 昌光 「沙中の回廊」感想

沙中の回廊〈上〉 (文春文庫) 宮城谷 昌光氏の中国歴史小説シリーズは「沙中の回廊」を読みました。
時代は春秋時代、晋の文公の時代、主人公は士会という人物です。

重耳介子推の時代の後、父親が文公以前から続けて晋に仕えており、冒頭には介子推の名前も登場します、この作品を読むことで、華栄の丘夏姫春秋の時代に繋がりました。

春秋の中期の流れがなんとなくわかってきました。

内容(「BOOK」データベースより) 中国・春秋時代の晋。没落寸前の家に生を受けた若者・士会は、並外れた兵略の才と知力で名君・重耳に見出され、混迷の乱世で名を挙げていく。生死を無意味にしないために人はなにをすべきか。勇気の本質とは―。苦難を乗り越え、宰相にまで上り詰めた天才兵法家のあざやかな生涯を格調高く描いた古代中国傑作歴史小説。

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2009年2月11日 (水)

山岡荘八 著「織田信長」感想

織田信長〈3 侵略怒涛の巻〉 (山岡荘八歴史文庫)元々歴史小説も好きだし、戦国時代にも興味ありだし、先日読んだ信長殺すべし―異説本能寺でまたまたそそられたので、信長物を読んでます。

こちらは定番中の定番、山岡荘八氏の「織田信長」全5巻。

尾張のうつけ者から、天下を目指し、本能寺に果てるまでを描いています。

この作品の特徴と言うか、作風は兎に角、信長万歳な印象を受けました。

うつけ者の振りをしてたのは策略で、本当は知略に優れた天才として最後まで褒めちぎっているという感じでした。
延暦寺を焼き討ちしたのも、一向宗を根切りにしたのも、相手が悪いので仕方なく行ったと書いてます、まあ有る面ではその通りかもしれませんが、信長の悪い所は全く書かれていない、天下制覇を前に非業の死を遂げた英雄と言う扱いです。

斉藤道三の娘の濃姫については、夫婦仲も睦まじく、時に夫の助言者であったかのような書き方が特徴的です。

実際には子供に恵まれず、離縁同様の存在であったそうですが、最後まで連れ添ったような作品になってます、その辺は小説なので、作家の裁量なんでしょう。

知りたかった伊賀の乱に付いては殆ど記述なしで、本能寺の変は明智光秀の単独犯行、動機も定番の、接待役解任と、居城取り上げ、がメインです、この作品で定番になったのかもしれませんね。

信長を持ち上げすぎな気がしますが、最後まで読みやすく楽しく進められました。

入門編としては最適かなと思います。

★★★★

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2008年12月22日 (月)

宮城谷 昌光 「香乱記」感想

香乱記〈1〉 (新潮文庫)
香乱記〈1〉 (新潮文庫)
宮城谷 昌光氏が、秦末から楚漢戦争を描いた作品です。
いわゆる「項羽と劉邦」の時代と言った方が馴染みがある人も多いかもしれません。
が、主人公はそのどちらでもありません。
今まであまり語られていない、第3の勢力、旧斉王朝の末裔、田氏の物語です。
主人公は田横(でんおう)です。

内容
悪逆苛烈な始皇帝の圧政下、天下第一の人相見である許負は、斉王の末裔、田氏三兄弟を観て、いずれも王となると予言。末弟の田横には、七星を捜しあてよと いう言葉を残す。秦の中央集権下では、王は存在しえない。始皇帝の身に何かが起こるのか。田横は、県令と郡監の罠を逃れ、始皇帝の太子・扶蘇より厚遇を得 るのだが…。楚漢戦争を新たな視点で描く歴史巨編、疾風怒涛の第一巻。

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2008年12月 6日 (土)

有川浩「空の中」感想

空の中 (角川文庫)
空の中 (角川文庫)
塩の街が面白かったので、引き続きデビュー2作目、「空の中」を読みました。


内容
「200X年、謎の航空機事故が相次ぎ、メーカーの担当者と生き残った自衛隊パイロットは調査のために高空へ飛んだ。高度2万、事故に共通するその空域で彼 らが見つけた秘密とは?一方地上では、子供たちが海辺で不思議な生物を拾う。大人と子供が見つけた2つの秘密が出会うとき、日本に、人類に降りかかる前代 未聞の奇妙な危機とは―」

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2008年11月27日 (木)

佐々木 譲 著「笑う警官」感想

笑う警官 (ハルキ文庫)
笑う警官 (ハルキ文庫)映画化が決定しているそうなので、読んで見ました。
元々は「うたう警官」というタイトルだったのを文庫化に伴って改題したそうです。
警察小説というジャンルでは横山秀夫氏と同じ括りになるのでしょうか?

内容
「札幌市内のアパートで、女性の変死体が発見された。遺体の女性は北海道警察本部生活安全部の水村朝美巡査と判明。容疑者となった交際相手は、同じ本部に所 属する津久井巡査部長だった。やがて津久井に対する射殺命令がでてしまう。捜査から外された所轄署の佐伯警部補は、かつて、おとり捜査で組んだことのある 津久井の潔白を証明するために有志たちとともに、極秘裡に捜査を始めたのだったが…。」

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2008年11月21日 (金)

岩崎 正吾 著「信長殺すべし―異説本能寺」感想

信長殺すべし―異説本能寺 (講談社文庫)
信長殺すべし―異説本能寺 (講談社文庫)明智光秀に信長を殺させたのは誰か?
歴史の謎を所謂アームチェアディティクティブ方式で解き明かそうとする推理小説です。
この謎は諸説有って興味深い物ですが、可能性の高い黒幕候補を一つづつ検証していく方式で、それぞれ頷ける所、そうでもない所と読みながら一緒に推理すると言う楽しみも与えてくれました。

内容
天正十年六月二日、明智光秀は本能寺に信長を討つ。果して黒幕は存在したのか、したならばそれは誰なのか。幾多の仮説を生んだ日本史史上最大の謎がいま明 らかに。誰も気付かなかった歴史の真実、そして新事実の発見により導き出された驚愕の真相とは!?ミステリー界の気鋭がものにする超本格歴史推理。

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2008年11月 8日 (土)

宮城谷 昌光 「晏子」感想

晏子〈第1巻〉 (新潮文庫)
晏子〈第1巻〉 (新潮文庫)宮城谷 昌光氏、中国歴史人物シリーズは斉の名宰相、晏子のお話です。

「あんこ」ではありません、「アンジー」でもありません、晏子と書いて「あんし」と読んでください。

斉の名宰相と言えば管仲が有名で、この時代に斉は中原の覇者となっています、それから50年後、晋との間に争いが起こり、更に世継争いで国内は荒れていくといった時代背景です。晋は名君、重耳こと文公の孫の時代になっていて、こちらも国内は一枚岩ではなくなりつつあります。

内容
「強国晋を中心に大小いくつもの国が乱立した古代中国春秋期。気儖な君公に奸佞驕慢な高官たちが群れ従う斉の政情下、ただ一人晏弱のみは廟中にあっては毅然 として礼を実践し、戦下においては稀代の智謀を揮った。緊迫する国際関係、宿敵晋との激突、血ぬられた政変…。度重なる苦境に晏弱はどう対処するのか。斉 の存亡の危機を救った晏子父子の波瀾の生涯を描く歴史巨編」

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2008年10月28日 (火)

嵐山 光三郎 著「悪党芭蕉」感想

悪党芭蕉 (新潮文庫 )
悪党芭蕉 (新潮文庫 )俳句大好きで、芭蕉の謎なんかも興味有るので「俳諧のカリスマは、天性のワルだった。」なんてオビに釣られて買ってしまいました。

芭蕉という個人に付いて語りながら、その作品と作品の生まれた背景なども、詳しく書かれた本です。

内容
  「芭蕉の弟子たちはとんでもない連中ばかりだった! 家老を惨殺して自刃した男、師匠の偽書を売り歩いた男……。俳聖・芭蕉の真実の姿を描く画期的芭蕉論。」   

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2008年10月22日 (水)

有川浩「塩の街―wish on my precious」感想

塩の街 (電撃文庫)
塩の街―wish on my precious (電撃文庫)

最近良く見かける作家、有川浩さんが気になっていたのですが、まずはデビュー作と言う事で「塩の街」を読んでみました。
”電撃ゲーム小説大賞・大賞受賞作”とはどんな物であるのか?というのも秋山 瑞人ファンとしては大いに興味の有る所です。
なので電撃文庫等のライトノベルは侮れないと言うのはちゃんと判ってますです。

内容
「塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女。男の名は秋庭、少女の名 は真奈。静かに暮らす二人の前を、さまざまな人々が行き過ぎる。あるときは穏やかに、あるときは烈しく、あるときは浅ましく。それを見送りながら、二人の 中で何かが変わり始めていた。そして―「世界とか、救ってみたいと思わない?」。そそのかすように囁く男が、二人に運命を連れてくる」

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2008年10月 6日 (月)

ジョン・クラカワー著「荒野へ(INTO THE WILD)」感想

荒野へ (集英社文庫 ク 15-1)
荒野へ (集英社文庫 ク 15-1)映画イントゥ・ザ・ワイルドの原作、ジョン・クラカワー氏の「荒野へ」原題はもちろん「INTO THE WILD」です。

元々空へ エヴェレストの悲劇はなぜ起きたかエヴェレストより高い山と読んでいましたので、映画公開と聞いて探していましたが、公開前には見つけられなくて、最近やっと見つけて買ってきました。

出版社/著者からの内容紹介
「厳寒のアラスカに消えたひとつの命。
アメリカの地方新聞が報じたある青年の死は、やがて全米に波紋を呼んだ。恵まれた境遇で育った彼は、なぜアラスカの荒野でひとり死んでいったのか。衝撃の全米ベストセラー。 」

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2008年10月 1日 (水)

伊坂幸太郎 「アヒルと鴨のコインロッカー」感想

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)
アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

映画アヒルと鴨のコインロッカーの原作です、伊坂幸太郎作品を読み始める前に映画作品をDVDで鑑賞してしまって、その雰囲気が判らずに戸惑ってる感想書いてます。
本を読んだ後ならまた違った印象を受けてたんじゃないかな、と、今更ながら感じます。

当然ながら映画と比較した感想となってしまいますので、お許しを。

内容(「BOOK」データベースより)
引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の長身の青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。彼 の標的は―たった一冊の広辞苑!?そんなおかしな話に乗る気などなかったのに、なぜか僕は決行の夜、モデルガンを手に書店の裏口に立ってしまったのだ!注 目の気鋭が放つ清冽な傑作。第25回吉川英治文学新人賞受賞作。

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2008年9月26日 (金)

宮城谷 昌光  著「孟嘗君」感想

孟嘗君〈1〉 (講談社文庫)
孟嘗君〈1〉 (講談社文庫)宮城谷 昌光氏のシリーズ、今回もどこかで名前は聞いたことが有るような気がするけど、どんな人物か良く知らなかった「孟嘗君」と呼ばれた人の話です。

氏が扱う人物の常として、不遇な出生や、若い頃苦労をしてやがて大成した人が主人公の物語です。

出版社/著者からの内容紹介
  中国戦国時代――壮大華麗な歴史ロマン
「斉の君主の子・田嬰(でんえい)の美妾青欄(せいらん)は、健やかな男児・田文(でんぶん)を出産した。しかし、5月5日生まれは不吉、殺すようにと田嬰 は命じる。必死の母青欄が秘かに逃がした赤子は、奇しき縁で好漢風洪(ふうこう)に育てられる。血風吹きすさぶ戦国時代、人として見事に生きた田文・孟嘗 君とその養父の、颯爽たる人生の幕開け。(全5巻)」

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2008年9月11日 (木)

海堂 尊 著「ナイチンゲールの沈黙」感想

ナイチンゲールの沈黙(上) [宝島社文庫]
ナイチンゲールの沈黙(上) [宝島社文庫] (宝島社文庫 C か 1-3 「このミス」大賞シリーズ)ナイチンゲールの沈黙(下) [宝島社文庫] (宝島社文庫 C か 1-4 「このミス」大賞シリーズ) (下巻)

映画はあんまり面白くなかったチーム・バチスタの栄光だけど、原作は面白かったチーム・バチスタの栄光の作者、海堂尊のデビュー2作目を読みました。

内容「東城大学医学部付属病院・小児科病棟に勤務する浜田小夜。担当は、眼球に発生する癌―網膜芽腫(レティノブラストーマ)の子供たち。眼球を摘出されてしま う彼らの運命に心を痛めた小夜は、子供たちのメンタルサポートを不定愁訴外来・田口公平に依頼する。その渦中に、患児の父親が殺され、警察庁から派遣され た加納警視正は院内捜査を開始する。小児科病棟や救急センターのスタッフ、大量吐血で緊急入院した伝説の歌姫、そこに厚生労働省の変人・白鳥圭輔も加わ り、事件は思いもかけない展開を見せていく…。」

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2008年9月 9日 (火)

秋山 瑞人 著「ミナミノミナミノ」感想

ミナミノミナミノ (電撃文庫)
ミナミノミナミノ (電撃文庫)

秋山 瑞人シリーズ第5弾は「ミナミノミナミノ」です、名作イリヤの空、UFOの夏の後に書かれているので雰囲気が少し似ています。
中学生の主人公が不思議な少女と出会う物語。
時代は現代のようですし、普通の少年の青春譚という始まりですが、流石に秋山 瑞人ですからそのまま終わるわけがありません。

内容(「BOOK」データベースより) 「ものすごく環境のいいところだから勉強をするにはもってこいだ」そんな誘い文句に騙されて夏休みをとある小さな島で過ごすことになった武田正時。ところが来て早々、どうもこの島はとてつもなく“奇妙”なところがある、と気づかされることになり、一方、「友達になってくれないか」と頼まれた相手は不思議な感じの、だがとてもかわいい子で―。超人気シリーズ『イリヤの空、UFOの夏』の秋山瑞人&駒都えーじのコンビが贈るボーイ・ミーツ・ガールストーリー。今度の夏もただでは終わらない…。

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2008年9月 5日 (金)

宮城谷昌光 著「介子推(かいしすい)」感想

介子推 (講談社文庫)
介子推 (講談社文庫)

宮城谷昌光氏の中国歴史小説です、前回読んだ重耳に出てくる一人の人物、介子推(かいしすい)の物語を1冊にまとめてあります。

内容紹介「秋の覇者「重耳」を真の名君とした男。棒の名手介推に守られた重耳の命。気稟をたたえる中国古代ロマン。山霊がつかわした青年、長身清眉の介推は、棒術の名手となって人喰い虎を倒した。やがて、晋の公子重耳に仕え、人知れず、恐るべき暗殺者から守り抜くが、重耳の覇業が完成したとき、忽然と姿を消した。名君の心の悪虎を倒すために……。後に、中国全土の人々から敬愛され神となった介子推を描く、傑作長編。」

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2008年9月 4日 (木)

黒岩 重吾 著「役小角仙道剣(えんのおづぬせんどうけん)」感想

役小角仙道剣 (新潮文庫)
役小角仙道剣 (新潮文庫)

修験道の開祖として、山好きにも馴染み深い伝説上の人物、役小角の生涯を描いた作品です。
水木センセイの神秘家列伝(3)にも取り上げてありましたので、人物像はなんとなく知っていましたが、前鬼、後鬼の設定が違ってたりします。

内容(「BOOK」データベースより)「七世紀後半の大和。修験者・役小角は、厳しい律令制度に虐げられる人人を救うために、異能を駆使して権力者に立ち向かう。鬼神の如き活躍を慕って多くの弟子たちが葛城山中に集結、遂に一大勢力の中心となった役小角を狙って、時の権力者・持統天皇や藤原不比等、物部氏率いる刺客の群れが迫り来るが―。傑出したパワーで古代史に名を轟かせた異才の半生を描く古代ロマンの巨編。」

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2008年9月 3日 (水)

横山秀夫「ルパンの消息」感想

ルパンの消息 (カッパノベルス)
横山秀夫氏の幻の処女作!が発売になっていたんですよ、最近は文庫本しか読めない環境なので、気が付きませんでしたが、古本屋で見つけたので買ってしまいました。

なんでも「第9回サントリーミステリー大賞佳作」で、まだ新聞社に在籍していた頃の作品だそうです。佳作になってから15年目の時効ギリギリ(これは作品を読めば判ります)で出版だそうで、本人も「因縁を感じる」みたいなことを言っていましたです。

内容「 「昭和」という時代が匂い立つ社会派ミステリーの傑作!平成2年12月、警視庁にもたらされた一本のタレ込み情報。15年前に自殺として処理された女性教師の墜落死は、実は殺人事件だった―しかも犯人は、教え子の男子高校生3人だという。時効まで24時間。事件解明に総力を挙げる捜査陣は、女性教師の死と絡み合う15年前の「ルパン作戦」に遡っていく。「ルパン作戦」―3人のツッパリ高校生が決行した破天荒な期末テスト奪取計画には、時を超えた驚愕の結末が待っていた…。昭和の日本を震撼させた「三億円事件」までをも取り込んだ複眼的ミステリーは、まさに横山秀夫の原点。人気絶頂の著者がデビュー前に書いた“幻の処女作”が、15年の時を経て、ついにベールを脱いだ。第9回サントリーミステリー大賞佳作。」

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2008年9月 1日 (月)

伊坂幸太郎 「チルドレン」感想

チルドレン (講談社文庫)
チルドレン (講談社文庫 (い111-1))

伊坂シリーズ7作目は短編集の「チルドレン」

「バンク」「チルドレン」レトリーバー」「チルドレンⅡ」「イン」の6編。

裏表紙の照会文から「独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むが、なぜか憎めない男、陣内。彼を中心にして起こる不思議な事件の数々--。何気ない日常に起こった五つの物語が、一つになったとき、予想もしない奇跡が降り注ぐ。ちょっとファニーで、心温まる連作短編の傑作。」

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2008年8月29日 (金)

「のだめカンタービレ 21巻」感想

のだめカンタービレ #21 (21) (講談社コミックスキス)
のだめカンタービレ #21 (21) (講談社コミックスキス)
新しいのが出てたらしく、まあ今更買おうとも思えないので、漫画喫茶で読みました。

海外編のドラマから嵌った者でして、(ヨーロッパSP感想) 読者としては新参者の域を出ないので偉そうな事は書けないんですが、いよいよラストが見えてきたような、そんな感じでしょうか?

「のだめカンタービレ」1~20巻感想

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2008年8月28日 (木)

「ダレン・シャン」8巻 ~真夜中の同志~  感想

ダレン・シャン VOLUME8 (8) (少年サンデーコミックス)
ダレン・シャン VOLUME8 (8) (少年サンデーコミックス)
ダレン・シャン8巻、とっくに出てました、出遅れた!

内容紹介「バンパイア元帥となって、敵のバンパニーズ大王追討の旅に出た主人公ダレン。一回目のチャンスをのがした彼ら追討隊は、ダレンの師であるクレプスリーの故 郷に再び向かいます。しかし、その町で彼らを待ち受けていたのは、謎の連続殺人事件と、不可解なワナでした。なつかしいガールフレンドと再会する喜び、親 友との思いがけぬ出会い。これらが皆、仕掛けられた恐ろしいことだったら―。 ますますハラハラドキドキのストーリーが展開する、英国生まれのファンタジー児童文学第8弾。7~9巻までは、バンパニーズ追討のシリーズですが、この8 巻で大きな山を迎えます。絶体絶命の危機に追い込まれたダレンは、はたして無事に難をのがれることができるのでしょうか。」

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2008年8月26日 (火)

京極夏彦、多田克己、村上健司、対談「妖怪馬鹿 完全復刻」感想

妖怪馬鹿 完全復刻 (新潮文庫 き 31-1)
妖怪馬鹿 完全復刻 (新潮文庫 き 31-1)
自他共に認める、「妖怪バカ」3人衆が妖怪について、特に水木師匠について語りつくす、対談を記録した企画です。

京極夏彦、多田克己、村上健司、の3人に好き勝手に妖怪について語らせて、時々編集者の青木(仮)氏が進行、というよりちゃちゃを入れている、と言った内容です。

3人の出会いとか、水木センセイへの傾倒ぶりとか、妖怪に対する愛とか、深く、語って、、、るかな?

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2008年8月22日 (金)

上橋菜穂子 著「虚空の旅人」感想

虚空の旅人 (新潮文庫 う 18-5)
虚空の旅人 (新潮文庫 う 18-5)

精霊の守り人のシリーズ4作目です。(アニメ感想)2作目は闇の守り人、3作目夢の守り人に続いてはいますが、今回主人公の女用心棒バルサは出てきません、精霊の守り人に登場したチャグム王子と星読み博士のシュガがメインで活躍します。

内容は「南方の隣国サンガルの新王即位式に、新ヨゴ皇国を代表して国賓として招かれたチャグム王子、折りしも海の中の別世界<ナユーグル・ライタ>に誘われて魂を奪われた娘を海に返す儀式も重なってしまう、そしてその影に隠れた陰謀に否応無く巻き込まれてしまう」と言った感じですね。

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2008年8月17日 (日)

マイケル・ムーア著「アホでマヌケなアメリカ白人」感想

アホでマヌケなアメリカ白人 (ゴマ文庫)
アホでマヌケなアメリカ白人 (ゴマ文庫)
シッコや「華氏 911」等で、J.W.ブッシュと共和党を叩き続けるムーア氏の著作。同名の映像集は未見ですが、古本屋で発見したので購入。

出版時期が2002年と有るので、不都合な真実のゴア氏が選挙で勝ってたのに大統領になれなかった後の話で、第3の候補を応援していたムーア氏への風当たりが強かったらしく、その言い訳とも取れなくは無いです。

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2008年8月15日 (金)

秋山 瑞人 著「EGコンバット(+2nd+3rd)」感想

E.G.コンバット
E.G.コンバット

秋山 瑞人シリーズも進んでいます、デビュー作!?の「EGコンバット」と続編の「EGコンバット2nd」「EGコンバット3rd」続けて一気読みです。

突如地球に侵略してきた謎の生命体、通称「エテ公」は何故か女性を狙って攻撃する、防衛軍を組織すると共に女性を月面基地の隔離移住させる「ジュリエット計画」がすすめられた。
そんな世界、月では女性による兵士養成が行われ、優秀な成績の者は地球の防衛軍に送り込まれていた、その中に生還不可能とさえ言われた偵察任務から生き残り史上最年少の大尉に昇格したルノア・キササゲは、自ら率いる部隊を離れ、突然の月帰還と教官就任の命令を受けていた。

と、ここまでが前置き。
ルノア大尉が月へ帰り、訓練兵を鍛え上げるというのが本筋のお話です、そう、そこには女性しかいない軍隊組織が存在し、日々訓練を続けていたのでした。
一握りの優秀な者が地球へ降下し、生存率はきわめて低い、当然地球で実際に戦った経験のある教官はルノアが史上初めてで、訓練生はもちろん、他の教官もどんなツワモノがちゃってくるのか戦々恐々としているのでした。

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2008年8月13日 (水)

ジェームス・D・ワトソン著「二重らせん」感想

二重らせん (講談社文庫)
二重らせん (講談社文庫)

フェルマーの最終定理の感想を書いた時に、指輪友の緑鳥さんから、こんなのも有るよ、と教えていただいた作品です。

かたや、数学の歴史上の難問を解いた人の話、こちらは、全ての生物の基本構造、遺伝子の中のDNAの形状を突き止め、後にノーベル賞を受賞した3人の内の中心人物、ジェームス・D・ワトソン博士が自ら著した作品です。

内容「生命の鍵をにぎるDNAモデルはどのように発見されたのか? 遺伝の基本的物質であるDNAの構造の解明は今世紀の科学界における最大のできごとであった。この業績によってのちにノーベル賞を受賞したワトソン博士が、DNAの構造解明に成功するまでの過程をリアルに語った感動のドキュメント。」

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2008年8月 1日 (金)

金庸 著「雪山飛狐」感想

雪山飛狐 (徳間文庫 き 12-35 金庸武侠小説集)
雪山飛狐 (徳間文庫 き 12-35 金庸武侠小説集)

金庸 先生の武侠小説文庫版の新刊「雪山飛狐」が出てましたので読みました。

徳間さんに感謝。

金庸 先生には珍しく、1冊で完結してる!コンパクトに纏めてあるんでしょうか?
ドラマもDVDで発売になっているようなので、NECOさんで放送するかもしれませんね→放送します!NECOブログ

内容「明末、農民反乱軍の首領・李自成は、満州族に敗れ殺された。李自成には胡、苗、范、田の四人の忠実な護衛がいたが、彼の死の秘密をめぐって深い怨恨が残さ れ、四家は代々殺し合うようになる。百年後、山荘に集まった因縁の侠客たちの告白で浮き彫りになっていく、意外な真実…。異色のサスペンス・ロマン!」

李自成と言えば碧血剣で主人公が加勢した明代の反乱軍で歴史上の人物です。
最後は袁承志と袂をわかつのですが、その後の李自成と側近の武芸者、更に下った子孫達の物語です。

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2008年7月31日 (木)

J・K・ローリング著「ハリー・ポッターと死の秘宝」感想

「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻)
「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻)
やっと読み終わりました、いや長かったですね、此処までの道のり。
1巻目を手にしてから何年経ったんでしょうか?遂に完結です。
最終巻の原書が刊行されてから、ネタバレ記事を避けて回るのにも苦労しましたが、最後の最後に思わぬミスを犯してしまいました。
しかしそれでも納得の結末に感慨深いものがありますね。

内容は余り書かない方が良いでしょう、長きに渡るハリー・ポッターとロード・ヴォレデモートとの戦いに決着が付きます。

続きになるべくネタバレ無しの感想を書いてみます。

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2008年7月25日 (金)

京極夏彦「覘き小平次 」感想

覘き小平次 (角川文庫 )
覘き小平次 (角川文庫 き 26-12 怪BOOKS)
京極夏彦氏の文庫新刊を見つけたので早速買って来て読みました。
嗤う伊右衛門と同じく、古典の怪談話を京極風にアレンジした作品です。
巷説百物語シリーズの人物も登場します。こちらのファンにも嬉しい作品です。

内容紹介「 幽霊役者の木幡小平次、女房お塚、そして二人の周りでうごめく者たちの、愛憎、欲望、悲嘆、執着……人間たちの哀しい愛の華が咲き誇る、これぞ文芸の極み。」

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2008年7月24日 (木)

秋山 瑞人 著「鉄(くろがね)コミュニケイション」感想

鉄(くろがね)コミュニケイション〈1〉ハルカとイーヴァ (電撃文庫)
鉄(くろがね)コミュニケイション〈1〉ハルカとイーヴァ (電撃文庫)読書好きな人にお勧めの秋山瑞人作品でございます。

はい、そんな訳で秋山瑞人氏もカテゴリー入りでございます。(どんな訳だって?)
いやこの人は素晴らしいですね、ライトノベルの領域を遥かに超えています!

前半はロボットの中に一人取り残された少女の軽いお話かなと、読み進めてましたが先に進むにつれてトンデモ無い事になっていきます。
簡単に書いちゃうと、「人間になりたかったロボットの少女とロボットになりたかった人間の少女の物語」なんですけど、人間は一人しか出てきません。
30年前に起こった大戦争の最後の生き残り(かもしれない)


内容
「記憶喪失で推定年齢13歳で、人類最後の生き残りかも知れないわたし―でも平気。わたしには、みんながいるから。スパイク君やアンジェラさんやクレリックさんやリーブスさんやトリガー君がいるから。だから平気―」廃墟に家族同然のロボットたちと住む少女ハルカはある日、自分そっくりの女の子を見かける。 ―もしかして自分以外の人間が生きてたの?大捜索の末、ようやく出会ったその女の子はイーヴァと名乗り、そしてその正体は…。

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2008年7月19日 (土)

宮城谷昌光「重耳(ちょうじ)」感想

重耳〈上〉 (講談社文庫)
重耳〈上〉 (講談社文庫)

中国、春秋時代の覇者で晋の名君と言われ、後世の君主の手本とされた人物を描いた歴史小説。
宮城谷昌光氏の名作「重耳(ちょうじ)」を読みました。

内容紹介「黄土高原の小国曲沃(きょくよく)の君主は、器宇壮大で、野心的な称(しょう)であった。周王室が弱体化し、東方に斉が、南方に楚が力を伸ばし、天下の経 営が変化する中で、したたかな称は本国翼(よく)を滅ぼして、晋を統一したが……。広漠たる大地にくり広げられる激しい戦闘、消長する幾多の国ぐに。躍動 感溢れる長編歴史小説全3巻。」

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2008年7月17日 (木)

伊坂幸太郎「死神の精度」感想

死神の精度 (文春文庫 )
死神の精度 (文春文庫 )
伊坂祭ってワケでもないけど、古本屋で見つけては買ってきて読んでます。

千葉という名前の死神が主人公の短編集。死神は死亡予定リストに載った人物を調査して「可」か「見送り」かを判定する仕事をしてるだけ。
とにかく音楽ならなんでも好きで時に仕事を忘れて聞き入ってしまったり、どこか人間味のある、今までの死神とは違ったイメージです。

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2008年7月15日 (火)

京極 夏彦 「対談集 妖怪大談義」感想

対談集  妖怪大談義 (角川文庫 き 26-50 怪BOOKS)

いろんな雑誌で京極 夏彦氏と妖怪関連で対談した記事を集めた「対談集 妖怪大談義」が文庫で出てたので買ってきました。

対談の相手がまた豪華メンバーですね、
水木しげる、養老孟司、中沢新一、夢枕獏、アダム・カバット、宮部みゆき、山田野理夫、大塚英志、手塚眞、高田衛、保阪正康、唐沢なおき、小松和彦、西山克、荒俣宏、尾上菊之助。

京極氏の師匠水木しげる御大から、ありゃまたセンセイ、養老孟司さんなど学者まで、現代の妖怪の権威が勢ぞろいと言った感があります。

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2008年7月10日 (木)

浦沢直樹「21世紀少年」感想

20世紀ではありません、「21世紀少年」の感想でございます。

21世紀少年 上―本格科学冒険漫画 (1)
21世紀少年 上―本格科学冒険漫画 (1)

20世紀少年の続きです、って完結してないですからね、続編と言うよりちゃんと完結させるために書いたって事でしょう。

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2008年7月 9日 (水)

宮城谷昌光 著「夏姫春秋」感想

夏姫春秋〈上〉 (講談社文庫)
夏姫春秋〈上〉 (講談社文庫)夏姫春秋〈下〉 (講談社文庫) 武侠の師父にお勧めしたもらいました中国系歴史小説。

宮城谷昌光さんの著書、お初読了です

中国のいわゆる傾国の美女、夏姫の物語です。

でも傾国の美女といえば、殷の妲己とか周の褒姒、楊貴妃とか有名ですが、日本人にはあまり馴染みのない名前です。

これらの女性は美しさの余り、国を滅ぼす要因となったとして、悪女の代名詞にもなっているようですが、宮城谷氏は夏姫に新たな命を与えたといえるでしょう。

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2008年6月30日 (月)

伊坂幸太郎 著「陽気なギャングが地球を回す」感想

陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)
陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫) 伊坂幸太郎氏の作品でも人気の高く、映画化もされているコチラを見つけたので早速買って読みましたです。

内容「嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女。この四人の天才たちは百発百中の銀行強盗だった……はずが、思わぬ誤算が。せっかくの「売上」を、逃走中に、あろうことか同じく逃走中の現金輸送車襲撃犯に横取りされたのだ! 奪還に動くや、仲間の息子に不穏な影が迫り、そして死体も出現。映画化で話題のハイテンポな都会派サスペンス! 」

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2008年6月27日 (金)

那須きのこ 著「空の境界(からのきょうかい)」感想

空の境界 上 (1) (講談社文庫 な 71-1)
空の境界 上 (1) (講談社文庫 な 71-1)
アニメが劇場公開になっていて、結構話題に登っていたので気になっていた作品です。
古本屋で見つけたので買ってきて読んでみました。

「直死の魔眼」という特殊能力を持つ主人公が活躍する新感覚伝奇小説、という触れ込みらしいですが、ちょっと印象が違いましたかねぇ

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2008年6月20日 (金)

浦沢直樹「20世紀少年」感想

20世紀少年―本格科学冒険漫画 (1)
20世紀少年―本格科学冒険漫画 (1) (ビッグコミックス)

もうすぐ実写映画が公開になる「20世紀少年」をまとめて読み倒しました。

あらすじ「1997年、ケンヂが営むコンビニへ刑事が訪れた。ケンヂがいつも酒の配達をしている敷島家が、全員行方不明になったのだという。敷島家の集金がまだ終わっていなかったケンヂは、飲み逃げかと落ち込むものの、渋々ビールの空きビンを取りに敷島の家を訪れる。するとそこには、どこかで見たことがあるような、不思議なマークが壁に描かれていた」

子供時代に遊びで書いた、「よげんの書」がいつの間にか現実の危機となって現れるというトンデモな内容ですが、これがなかなか面白い。

浦沢節炸裂のSFサスペンス巨編!?でした。

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2008年6月18日 (水)

伊坂幸太郎 著「ラッシュライフ」感想

ラッシュライフ (新潮文庫)
ラッシュライフ (新潮文庫)

伊坂シリーズ、4作目?古本屋で見つけたのですかさずゲット!伊坂作品は中々古本屋で見つからないんですよね、皆手元に残しておきたいからか、入ったらすぐ売れちゃうか、どちらかですかね、両方かも。

オードュポンの祈りの感想で「まるでエッシャーの絵の中に入ったみたい」と書いたら、これはもろエッシャーの騙し絵が使われていた。
成る程伊坂氏も好きなんだろうな、と納得してしまいました。
とにかく絵画と音楽と動物が好きな作家です。

内容「泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。職を失い家族に見捨てられた男 は野良犬を拾う。幕間には歩くバラバラ死体登場――。並走する五つの物語、交錯する十以上の人生、その果てに待つ意外な未来。不思議な人物、機知に富む会 話、先の読めない展開。巧緻な騙し絵のごとき現代の寓話の幕が、今あがる。」

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2008年6月 5日 (木)

グラハム・ハンコック著「神々の指紋」感想

神々の指紋 (上) (小学館文庫)
神々の指紋 (上) (小学館文庫)

随分前にブーム的ヒットになった作品ですが、読み返してみました。

エメリッヒ監督作の元ネタになってるんじゃないかと推測いたします。

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2008年6月 3日 (火)

上橋菜穂子 著「夢の守り人」感想

夢の守り人 (新潮文庫 )
夢の守り人 (新潮文庫 う 18-4)

上橋菜穂子 著「夢の守り人」感想です。

精霊の守り人闇の守り人と読んできて、続きも文庫で出てましたので買ってました。

内容「人の夢を糧とする異界の”花”に囚われたタンダ、幼馴染を救うために命を掛けるバルサ。トロガイの秘められた過去が明らかになる」

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2008年5月29日 (木)

伊坂幸太郎 著「オーデュポンの祈り」感想

オーデュボンの祈り (新潮文庫)
オーデュボンの祈り (新潮文庫)来ましたよ、やばいです。
重力ピエログラスホッパーとお薦めされたまま読んできて、「じゃあデビュー作も読んでみますか」程度の気持ちで買ってきましたけど、やられましたね。
伊坂幸太郎氏は3作目にして当ブログのカテゴリー入りとなりましたfuji

過去にはトールキン水木しげる金庸横山秀夫京極夏彦ダレン・シャン新田次郎の各氏しかなしえなかった快挙です、オメデトウ!!(おめでたいのはお前だと言われそうですが・・)

内容(「BOOK」データベースより)
コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか 言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去ら れて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか?卓越したイメージ喚起力、洒脱な会話、気の利いた警句、抑えようのない才気が ほとばしる!第五回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞した伝説のデビュー作。

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2008年5月23日 (金)

横山秀夫 著「出口のない海」感想

出口のない海 (講談社文庫)
出口のない海 (講談社文庫)
さて横山ファンとしては映画の「クライマーズハイ」の予告とか評判とか上がってきて、一喜一憂していますが、その前に未読だった(映画も未見)作品を読みました。

氏にしては珍しい戦争を扱った作品で、特攻隊に配属された青年を描いています。
特攻といっても神風ではなく、暫くその存在も謎とされていた、人間魚雷「回天」を描いた作品です。

内容「人間魚雷「回天」。発射と同時に死を約束される極秘作戦が、第二次世界大戦の終戦前に展開されていた。ヒジの故障のために、期待された大学野球を棒に振っ た甲子園優勝投手・並木浩二は、なぜ、みずから回天への搭乗を決意したのか。命の重みとは、青春の哀しみとは―。ベストセラー作家が描く戦争青春小説。」

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2008年5月14日 (水)

伊坂幸太郎 著「グラスホッパー」感想

グラスホッパー (角川文庫 い 59-1)
グラスホッパー (角川文庫 い 59-1)

伊坂幸太郎 重力ピエロが面白かったので、他の物を探してみたら、古本屋で見つけて速攻で買ってきました。
グラスホッパーとはバッタの英語読みです。

内容「   復讐。功名心。過去の清算。それぞれの思いを抱え、男たちは走る。3人の思いが交錯したとき、運命は大きく動き始める…。クールでファニーな殺し屋たちが奏でる狂想曲。」    

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2008年5月 9日 (金)

金庸 著「侠客行」感想

侠客行〈1〉野良犬 (徳間文庫)

この作品も武侠小説入門には丁度良いじゃないかと思います。
金庸氏には珍しい(碧血剣と同じく)文庫3冊分で完結です、でも中身は結構濃いです、内攻修行から毒手、殴りこみに冒険恋愛と、なんでもアリです。

連城訣が武侠版岩窟王と言うならば、こちらは武侠版鉄化面と言ったとこでしょうか?

内容紹介「武林の奇人・謝煙客に、どんな願いも叶えてもらえるという証「玄鉄令」。誘拐された息子を捜す石清夫妻を始め、様々な思惑を抱いた侠客たちが、この有り難い鉄片をめぐって争奪戦を繰り広げていた。ところがそれは、思わぬことで名無しの孤児「狗雑種」の手に落ちる。謝煙客は何も望みごとをしない天衣無縫の少年を持て余し、難問を突きつけられる前に自滅させようとするが…。武侠冒険ロマンの傑作。 」アマゾンより

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2008年5月 8日 (木)

秋山 瑞人  著「猫の地球儀」感想

猫の地球儀 焔の章 (電撃文庫)
猫の地球儀 焔の章 (電撃文庫)

イリヤの空、UFOの夏が面白かったと記事に書いてたら、指輪仲間のSさんが、実は秋山瑞人を結構好きで読んでいたらしく、お薦めしてくれた「猫の地球儀」を探してきて読みました。

相変わらず軽い表紙で買うのに躊躇してしまいましたが、中身は読み応えのあるSFでした。

内容「スカイウォーカーであると言うだけで宣教部隊に殺される時代。三十六番目のスカイウォーカー朧が残したロボットと彼の人生のすべてが詰まったビンを拾った のは、朧の予言通り、三十七番目のスカイウォーカー幽でその幽は一匹のちっぽけな黒猫だった―。史上最強の斑は過去四年に渡りスパイラルダイバーの頂点に 君臨し続け、斑に挑戦することはすなわち、死であると言われたその斑に勝利したのは二千五百三十三番のスパイラルダイバー焔でその焔は一匹の痩せた白猫 だった―。そんな幽と焔が出会ったとき、物語は始まる…。SFファンタジー。」

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2008年5月 2日 (金)

田中啓文 著 「蠅の王」感想

蠅の王 (角川ホラー文庫 58-2)
蠅の王 (角川ホラー文庫 58-2)

神と悪魔の戦いを描いたホラー「蠅の王」を読みました。

最初に刊行された時の題名がベルゼブブだったそうですが、当然蠅の王といえばそれしか思い浮かびません、魔王ルシファー或いはサタンに次ぐ地位の悪魔の大物です。

英語読みでではバルサザール、コンスタンティンにも登場してました、ボウリング場の裏で大量の蠅が出てきた場面を思い浮かべる人もいるかと思います。

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2008年4月22日 (火)

「のだめカンタービレ」1~20巻 感想

のだめカンタービレ #20 (20) (講談社コミックスキス)

ドラマスペシャル(感想)がやたら面白かったので、気になっていた原作を読みました。
全て漫画喫茶で少しづつ、1~20巻まで読み倒しましたですよ。

ストーリーは音楽大学に通う天才ピアニスト少女の成長を描いた物語・・・・・
う~ん、何か違うような、、、文章にするとこんな物なのか?

キャラクターの描き方が上手いですね、音楽についてもかなり深く考察しているし、音楽家の人達、音大生の生活をリアルに描いていると言う評価も耳にします。

連続ドラマの時は時間が有った時にちょろちょろ見てた程度で、ヨーロッパスペシャルで喜んで、そのあと原作漫画だったので、あらすじは知ってるし、登場人物はドラマのキャラのイメージになっているのは仕方ないとお許しください。

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2008年4月18日 (金)

新田次郎 著「剣岳-点の記」感想

劒岳―点の記 (文春文庫 (に1-34))
劒岳―点の記 (文春文庫 (に1-34))

山岳関係シリーズも新田次郎編に入りましたが、最近本屋で何故か「剣岳-点の記」が目立つ所に置いてありまして、なんでかな?確かに面白かったし、名作だけど、他の本は無くてこれだけ押し出してるのは不思議だな?  と思ってたですが、理由が判りました、なんと映画化!だそうです。
これは書かなきゃいけませんね~
元々は難しいほうの字(劒岳)になってますけどブログは判りやすい字で記事にします。

これは明治時代、日本アルプスの登山と探検でも紹介した、ウェストンが日本に近代登山を広め、日本にも山岳会が出来た頃、明治政府は国土の測量を進めていました、表題の点の記というのは測量の為の三角点を設置する測量係の人達の物語です。

新田次郎さんの代表作といえば「八甲田山死の彷徨 」とか、前回紹介した「栄光の岩壁」とか「孤高の人 」というのが一般的なんでしょうけど、自分が何が面白いかと聞かれて薦めるのは、「槍ヶ岳開山」と、この「剣岳-点の記」の2作品です。

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2008年4月16日 (水)

金庸 著「倚天屠龍記」感想

倚天屠竜記 (1) (徳間文庫―金庸武侠小説集 (き12-30))

金庸先生の著作、 射鵰英雄伝神鵰剣侠に続く射鵰三部作の最後の作品「倚天屠龍記(いてんとりゅうき)」を読み終わりましたので感想です。

宋代末期から元朝を時代背景にした武侠歴史小説の傑作の完結篇。
とは言っても前の2作品に比べると時代がかなり下り、神鵰剣侠の主人公は名前が出てくるだけ、共通の登場人物は郭襄女侠だけですが、それもいつの間にかいなくなってしまい、九陽真経を習得した張三宝は共通と言えば共通ですが、結局主人公は彼の孫弟子まで下ります。

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2008年4月15日 (火)

横山秀夫 著「震度0」感想

震度0 (朝日文庫 よ 15-1) (朝日文庫 よ 15-1)
震度0 (朝日文庫 よ 15-1) (朝日文庫 よ 15-1)

久々に横山氏の文庫新刊が出ていたので買ってきました。

「震度 0」(しんどぜろ)は阪神淡路大震災の時に起こったN県警の内紛を描いた作品です。

ストーリー「阪神大震災の朝、N県警本部警務課長・不破義人が姿を消した。県警の内部事情に通じ、人望も厚い不破が、なぜいなくなったのか? キャリア、準キャリア、叩き上げ、それぞれの県警幹部たちの思惑が、複雑に交錯する……。」

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2008年4月 6日 (日)

金庸 著、武侠小説「碧血剣」感想

碧血剣〈1〉復讐の金蛇剣 (徳間文庫)
碧血剣〈1〉復讐の金蛇剣 (徳間文庫) 碧血剣〈2〉ホンタイジ暗殺 (徳間文庫)
碧血剣〈2〉ホンタイジ暗殺 (徳間文庫)碧血剣〈3〉北京落城 (徳間文庫)
碧血剣〈3〉北京落城 (徳間文庫)

久しぶりに金庸 先生の著作本の紹介をします、武侠小説「碧血剣」。

これは随分前にネットの知り合いにお薦めしてもらった武侠小説で、最初に読んだ作品です、内容もうろ覚えになっていたので再読しました。
ちなもに教えてくれた人は師匠(武侠的に言えば当然師父)と呼ばせていただいております、神行百変さんです、叩頭。

ストーリー「明末、名将・袁崇煥は満州族の度重なる侵攻に対する戦功にもかかわらず、暗君・崇禎皇帝により無実の罪で処刑される。旧郎党は遺児・袁承志を擁して秘密結社を作り、満州族ホンタイジと崇禎皇帝の暗殺を誓う。闊達な少年剣客に成長した袁承志は、華山派の総帥・穆人清の門弟になり武術を学ぶ。あるとき偶然にも伝説の侠客・金蛇郎君の遺骸を見つけ、謎の地図を手に入れるが…。」

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2008年4月 3日 (木)

新田次郎 著「栄光の岩壁」感想

栄光の岩壁 (上巻) (新潮文庫)
栄光の岩壁 (上巻) (新潮文庫) 栄光の岩壁 (下巻) (新潮文庫)
栄光の岩壁 (下巻) (新潮文庫)

山岳関係書籍でこの人の存在を無視して語ることは出来ないでしょう。という程の山岳小説の大家、このジャンルを作り上げたと言っても過言じゃないかもしれません。

新田次郎氏の山岳小説の紹介をしたいと思います。

まず最初は、「栄光の岸壁」です。前回紹介した山靴の音の著者がモデルです。

日本人で初めて「アルプス3大北壁」の一つマッターホルン北壁を登攀した、日本山岳界に名を残す名クライマーの人生を描いた小説です。

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2008年3月30日 (日)

伊坂幸太郎 著「重力ピエロ」感想

重力ピエロ (新潮文庫)
重力ピエロ (新潮文庫)

★YUKAの気ままな有閑日記★の由香 さんが強力にお薦めしてた、伊坂幸太郎さんの著作「重力ピエロ」を読みました。

最近色々と映画化されている伊坂作品ですが、本を読んだことも映画化された作品を見たことも無かったと思います。

とにかく何の前知識も無く、どんな作風なのかも知らずに素のままで読んでみる事にしました、自分に合うか合わないか、まずはお試しです。

ストーリーだけちょっと紹介「兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは―。」

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2008年3月27日 (木)

芳野 満彦 著「山靴の音」感想

新編 山靴の音 (中公文庫BIBLIO)
新編 山靴の音 (中公文庫BIBLIO) 久々に山岳関係の紹介です。新田次郎の小説「栄光の岸壁」のモデルとなった人物が、自らの半生を語った、自伝、というよりは随筆集のようなものです。

少年の頃、無謀な計画で山仲間の友人と自分の両足の前3分の1を失ってしまいます。
それでも山を諦め切れなかった彼は極端に小さな靴と、痛みに耐えながら、やがては世界3大北壁の一つマッターホルン北壁を日本人として初の登攀を果たします。

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2008年3月26日 (水)

秋山 瑞人  著「イリヤの空、UFOの夏」感想

イリヤの空、UFOの夏〈その1〉 (電撃文庫)
イリヤの空、UFOの夏〈その1〉 (電撃文庫) (全4巻)

いやぁ、参りました。知る人ぞ知る某サイトで強力にお薦めしていた作品です。
ライトノベルで表紙からしてアニメ系のソレなのでどうかと思ってました、とりあえず1冊読んで面白くなかったら止めとこうと試しに読んでみたのですが、見事に嵌りましたです。

ストーリー『「6月24日は全世界的にUFOの日」新聞部部長・水前寺邦博の発言から浅羽直之の「UFOの夏」は始まった。当然のように夏休みはUFOが出るという裏山での張り込みに消費され、その最後の夜、浅羽はせめてもの想い出に学校のプールに忍び込んだ。驚いたことにプールには先客がいて、手首に金属の球体を埋め込んだその少女は「伊里野可奈」と名乗った…。』アマゾン紹介文より

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2008年3月20日 (木)

マシュー・パール著「ダンテ・クラブ」感想

ダンテ・クラブ 上巻 (1) (新潮文庫 ハ 51-1)

ダンテ・クラブ 上巻 (1) (新潮文庫 ハ 51-1)
マシュー・パール 鈴木 恵

ダンテ・クラブ 下巻 ポー・シャドウ 下巻 (3) (新潮文庫 ハ 51-4)

誰かがお薦めしてくれた、歴史暗号系ミステリー。ダヴィンチコードの作者ダン・ブラウンが絶賛してたとかしてないとか、色々言われてるみたいですが、暗号系というよりはクリスティの「そして誰もいなくなった」から始まる、昔の詩を元にした”見立て”殺人事件を巡る推理サスペンスでした。

ストーリー「南北戦争直後のボストンで、猟奇的な殺人事件が発生。その殺害方法に隠された意味を発見したのは、アメリカを代表する文豪たちだった!」

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2008年3月14日 (金)

上橋菜穂子 著「闇の守り人」感想

闇の守り人 (新潮文庫)
闇の守り人 (新潮文庫 う 18-3)

精霊の守り人が面白かったので続編「闇の守り人」を読みました。

今回は前作の主人公、女用心棒のバルサが故郷へ帰り、自らの過去と決着をつけるというお話です。

彼女の過去については前作でも触れられていて、故郷を捨てた理由、助けてくれた恩人で武芸の師である人物について、更に深く掘り下げて、印象的な物語が語られていました。

ストーリー「女用心棒バルサは、25年ぶりに生まれ故郷に戻ってきた。おのれの人生のすべてを捨てて守り育ててくれた、養父ジグロの汚名を晴らすために。短槍に刻まれた模様を頼りに、雪の峰々の底に広がる洞窟を抜けていく彼女を出迎えたものは----」

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2008年3月 6日 (木)

ダレン・シャン著「デモナータ第6幕 悪魔の黙示録 」感想

コミックに続きダレン氏のシリーズ、デモナータの新作が発売になってましたので早速感想です。

悪魔の黙示録 (デモナータ 6幕)

このシリーズは悪魔世界”デモナータ”と魔将ロード・ロス、彼らと戦う人々を描いた作品です。前作は1章で出てきたグラブス少年が飛行機上で悪魔軍団に襲われるという、シリーズでは珍しい途中で続く終わり方をしていたのですが、今回は当然その続きです。
悪魔の黙示録 (デモナータ 6幕)

しかも第2幕で出てきたカーネル少年や4幕のベックも出てきます、ベックが封印したデモナータと地上を繋ぐトンネルを巡ってロード・ロス率いる悪魔軍団と戦います。

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2008年3月 3日 (月)

ウェストン著「日本アルプスの登山と探検」感想

日本アルプスの名付け親で日本に近代的登山を伝えたと言われるウェストン氏がいかに明治期の日本登山に情熱を燃やして挑み続けたが語られています。

上高地には彼のレリーフがあり、見た事が有りましたし、日本アルプスの名付け親だったことも知っていましたが、実際にどんな人で何をしていたのかは全く知りませんでした。

日本アルプスの登山と探検 (岩波文庫)
日本アルプスの登山と探検 (岩波文庫)

「日本アルプスを世界に紹介して,日本アルプスの父といわれるイギリス人登山家ウェストン(1861-1940)の日本滞在中の登山記録.槍ヶ岳,乗鞍岳,立山,穂高岳,御岳などへの登山や周辺地域の民俗がユーモアにみちた文章でつづられた山岳文学の古典.日本の登山の先駆者たちもこの書物によって近代登山に開眼したという.」紹介文

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2008年2月27日 (水)

「ダレン・シャン」7巻~黄昏のハンター~

ダレン・シャン VOLUME7 (7) (少年サンデーコミックス)
ダレン・シャン VOLUME7 (7) (少年サンデーコミックス) ダレン・シャン氏著の「ダレン・シャン」コミック7巻発売です。

遂に戦争勃発した、ヴァンパイアとヴァンパニーズ、そこにヴァンパニーズ大王の情報が入ります、ミスター・タイニーもやってきて、大王ハンターを指名します。ダレンとクレスプリーともう一人?ダレン達はヴァンパイアマウンテンから降りて大王を探す旅にでていきます

ダレン・シャン 7 (7) (小学館ファンタジー文庫)
ダレン・シャン 7 (7) (小学館ファンタジー文庫) 原作文庫版

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2008年2月21日 (木)

ジョン・クラカワー著「エヴェレストより高い山」感想

空へ エヴェレストの悲劇はなぜ起きたかの著者で山岳ジャーナリストのジョン・クラカワー氏のエッセイ集。「エヴェレストより高い山 登山を巡る12の話」の感想です。

副題の通り12のエッセイが綴られています。
自身の体験や伝説のクライマー、K2の標高問題など、多岐に渡っています

エヴェレストより高い山―登山をめぐる12の話
(「クライマーのほとんどは本当に気が狂っているわけではなく、ただ、人間の条件における特別悪性の緊張感という病に冒されているだけなのだ」(著者覚え書きより)。単独初登攀した「デヴィルズ・サム」での著者自身の体験をはじめ、山男の悲喜こもごもを生き生きと描いた12のエッセイ、文庫オリジナル。 )紹介文より

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2008年2月19日 (火)

町山智浩 著「USAカニバケツ」感想

USAカニバケツ
USAカニバケツ バカ映画ファンのカリスマ、こと映画評論家「町山智浩」(アメリカ在住)のエッセイ!?を読みました。

底抜け合衆国―アメリカが最もバカだった4年間に続く作品。チャンスの国アメリカ、アメリカンドリームの幻想を打ち砕く、身もふたも無いエッセイ。

アメリカの底辺でもがく人々と映画やスポーツ、TV番組の裏側、ゴシップネタまでアメリカ在住の日本人から見た真実を綴っています。

パリスも出てくるよsmile

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2008年2月 8日 (金)

北方謙三 著「楊家将」感想

楊家将〈上〉 (PHP文庫) 楊家将〈上〉 (PHP文庫)
北方 謙三

楊家将〈下〉 (PHP文庫)

結構評判が良いけど、いまだ読んでいなかった作家 北方謙三氏の作品を読んでみました、評価が高く、文庫2巻と割と短いので「楊家将」(上・下)を買って来ました。

中国の歴史上の人物で、宋の黎明期に活躍した名将、楊業を主人公に、彼の7人の息子が縦横無尽に駆け回る歴史小説です。

内容「中国で、「三国志」を超える壮大な歴史ロマンとして人気の「楊家将」。舞台は10世紀末の中国である。宋に帰順した軍閥・楊家は、領土を北から脅かす遼と対峙するため、北辺の守りについていた。建国の苦悩のなか、伝説の英雄・楊業と息子たちの熱き闘いが始まる。」(アマゾンより抜粋)

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2008年2月 7日 (木)

上橋菜穂子 著「精霊の守り人」感想

精霊の守り人 (新潮文庫)
精霊の守り人 (新潮文庫

色々良い評判を聞いていて気になってた作品ですが古本屋で見つけたので速攻で買ってきました。
元々児童書として出版されたファンタジーだそうですがなかなかどうして実に読み応えのある良作でした。
精霊とか狩人、呪術師と言った和風の名前も馴染み安く、それでいて架空の国や別世界などの存在は正しくファンタジーの基本を踏まえていました。

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2008年2月 6日 (水)

B・ウェザーズ著「零下51度からの生還 エヴェレストの悲劇――死の淵から蘇った男 」感想

零下51度からの生還 エヴェレストの悲劇――死の淵から蘇った男 (光文社文庫)
零下51度からの生還 エヴェレストの悲劇――死の淵から蘇った男 (光文社文庫)

ちょっとサボリ気味の山岳関係、前回紹介した空へ エヴェレストの悲劇はなぜ起きたかでクラカワー氏と同じパーティーに参加して、吹雪の中動きが取れなくなり、意識を失ってしまった人物です。 文庫の前のサブタイトルか何かで「死者として残されて」の方が生生しかったです。

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2008年1月29日 (火)

スティーヴン・キング著「ランゴリアーズ/秘密の窓秘密の庭」感想

ランゴリアーズ (文春文庫)
ランゴリアーズ (文春文庫)

原題:Four past midnight
★YUKAの気ままな有閑日記★の由香さんがお薦めしていた本を読みました。

結構厚い本だったので、随分長い話だな~と思ってたら「秘密の窓、秘密の庭」が一緒に入ってた、オマケ?と思ったらこれは、映画「シークレット・ウィンドウ」の原作だった!
知らずに買って来ましたとさ。

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2008年1月22日 (火)

ジョン・クラカワー著「空へ エヴェレストの悲劇はなぜ起きたか(INTO THIN AIR )」感想

空へ―エヴェレストの悲劇はなぜ起きたか
空へ―エヴェレストの悲劇はなぜ起きたか

近年登山技術向上や、装備の進歩等もあり、以前よりはチャレンジしやすくなったエヴェレスト登山。そこに顧客をガイドして登る、いわゆる商業登山隊というものが現われていました。

その実態を調査する為に登山雑誌からルポライターとして派遣された山岳ジャーナリスト、ジョン・クラカワー氏が見たものは、エヴェレスト史上最大の遭難者を出した悲劇的結末でした。

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2008年1月11日 (金)

佐瀬 稔 著「ヒマラヤを駆け抜けた男―山田昇の青春譜 」

ヒマラヤを駆け抜けた男―山田昇の青春譜 (中公文庫)
ヒマラヤを駆け抜けた男―山田昇の青春譜 (中公文庫) ★★★★

佐瀬 稔さんの本を続けて紹介します。

内容はアマゾンさんから抜粋「八千メート峰に12回登頂の快記録をうち立てた登山家山田昇。とくに一九八五年には、世界最高峰のエベレスト、第二位のK2、そして厳冬のマナスルに連続登頂し、登山界を驚かせた。稀有のアルピニストの生涯と、壮烈な高所登山の実態を克明に描く。 」

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2008年1月 8日 (火)

佐瀬 稔 著「長谷川恒男 虚空の登攀者」感想

長谷川恒男 虚空の登攀者 (中公文庫)
長谷川恒男 虚空の登攀者 (中公文庫) ★★★★

前回の予告どおり、森田勝の良きライバル的存在だった、日本の誇る天才クライマー、長谷川恒男の生涯を描いた作品です。

「アルプス三大北壁冬期単独登攀を成し遂げ、アコンカグア南壁、チョモランマと足跡を刻んで、43年の生涯を疾走した稀有のクライマー長谷川恒男。群雄割拠する登山界の中で頭角を現し、やがて単独登攀という手法を選ぶことに。生が僥倖でしかない道を一途に求めた長谷川を共感込めて描く。 」

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2008年1月 5日 (土)

佐瀬稔 著「狼は帰らず―アルピニスト・森田勝の生と死」感想

狼は帰らず―アルピニスト・森田勝の生と死 (中公文庫)
狼は帰らず―アルピニスト・森田勝の生と死 (中公文庫) ★★★★

前回の続きで「神々の山嶺」の羽生のモデルになった孤高の登山家、森田勝を描いたノンフィクション。
ひたすら山を愛し、山に挑み、戦い続けた壮絶な人生を描いた名著。

内容(アマゾンより抜粋)「“狼”と呼ばれ、20年間攀じ登ることしか考えていなかった孤高のクライマー森田勝。谷川岳、アイガー、K2と、なにかに復讐するかのように、森田は死と隣り合わせの岩壁に挑み続けた。登山界になじまず、一匹狼として名を馳せた男がたどった修羅の生涯を、迫真の筆に描く山岳ノンフィクション」

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2008年1月 3日 (木)

夢枕獏 著「神々の山嶺(いただき)」感想

神々の山嶺〈上〉 (集英社文庫)神々の山嶺〈下〉 (集英社文庫) ★★★★★

雪崩遭難のニュースで、この悪天候の中、山へ入って、いかにも雪崩起きそうな気象条件なのに、雪崩の起きるような場所じゃなったとか言っているのを見て呆れています。

山へ行けない悔しさと、山への憧れを込めつつ、山関係の本など紹介をしてみたいと思います。結構な数が有りますのでシリーズ化して続けて行こうかと思います。

最初はc-noteのkennkoさんとお話した 夢枕獏氏の「神々の山嶺(いただき)」です。

内容「カトマンドゥの裏街でカメラマン・深町は古いコダックを手に入れる。そのカメラはジョージ・マロリーがエヴェレスト初登頂に成功したかどうか、という登攀史上最大の謎を解く可能性を秘めていた。カメラの過去を追って、深町はその男と邂逅する。羽生丈二。伝説の孤高の単独登攀者。」(アマゾンの紹介より抜粋)

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2007年12月28日 (金)

サイモン・シン著「フェルマーの最終定理」感想

フェルマーの最終定理 (新潮文庫) ★★★★★ オススメです!

数学界最大の謎とされていた「フェルマーの最終定理」この定理が350年ぶりに証明されたというのはニュースで知っていたような気がします。

それが誰の手によってどのように解かれたのかというのは何も知らなかったのです。

数学の話というと、やたら難しそうで付いていけないと思っていたのですが、これはそういう本ではなくて、この問題に取り組んだ人々の生涯をドラマティックに描き出しています。

内容「17世紀のある天才数学者が謎に満ちた言葉を書いたメモを残したまま無くなってしまった『私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎてここに記することはできない』350年に渡る数学者の運命を翻弄した難問に終止符を打つまでを描く、ノンフィクション」

表題の”最終定理”というのもいかにも謎めいていて実に魅惑的じゃないですか!?

そもそもその「最終定理」とはどんな定理なのかと、この言葉を聞いたことがあっても定理自体の内容を知っている人はどれだけいるのかというのも疑問です。
かく言う自分もこの本を読むまで知らなかったのです。
又、方程式を一つ書く毎に売り上げが半分になるといわれる本屋の常識を知ってか知らずか、この本に登場する数式は控えめです。

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2007年12月27日 (木)

「ダレン・シャン インジャパン」感想

ダレン・シャン イン ジャパン (小学館ファンタジー文庫)

「ダレン・シャン」「デモナータ」シリーズで紹介している、著者ダレン・シャンの日本滞在時の話が文庫で出ていたので買ってきました。

と思ったら日本滞在時に着想を得た短編2作が収録されていて、そちらがメインでした。
その名も「ハグロサン」と「コーヤサン」なんてベタなまんまネーミングなんだろう?

でも読んでみると中々に面白いではありませんか!

さすが現代ダークファンタジーの旗手であります。

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2007年12月20日 (木)

海堂 尊 著「チーム・バチスタの栄光」感想

第4回「このミステリーが凄い」大賞受賞作だそうです、が、「このミス」よりも信頼度の高いYUKAさんがブログでオススメしてた本です。

更にさらに、ミチさんAkiraさん花さん駒吉さんも面白かったって書いてあるから間違いなさそうです。

映画館で映画化決定の速報が流れてて、文庫が出版されていたので買ってきて読みました。

チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ [宝島社文庫] (宝島社文庫 599) チーム・バチスタの栄光
海堂 尊

チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ [宝島社文庫] (宝島社文庫 (600))

内容「東城大学医学部付属病院で発生した連続術中死の原因を探るため、”チーム・バチスタ”のスタッフに聞き取り調査を行なっていた田口。行き詰まりかけた調査は、高階病院長の差配でやってきた厚生労働省の役人・白鳥により、思わぬ展開を見せる。」アマゾンより抜粋

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2007年12月16日 (日)

「ダレン・シャン」6巻~バンパイアの運命~

ダレン・シャン VOLUME6 (6) (少年サンデーコミックス)
ダレン・シャン VOLUME6 (6) (少年サンデーコミックス) ダレン・シャン氏著の「ダレン・シャン」コミック6巻発売です。

敵に襲われて、ヴァンパイアマウンテンから濁流に流されたダレン。
その後、敵の攻撃と友人の裏切りを告発するべく命がけの帰還を果たす。

ダレン・シャン〈6〉バンパイアの運命 (小学館ファンタジー文庫) こちらは原作の文庫版

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2007年12月12日 (水)

金 庸 著、武侠小説 「秘曲 笑傲江湖」感想

秘曲笑傲江湖 7 (7) (徳間文庫 き 12-29 金庸武侠小説集) 秘曲笑傲江湖 7 (7) (徳間文庫 き 12-29 金庸武侠小説集)
金 庸 小島 瑞紀

秘曲笑傲江湖 6 (6) (徳間文庫 き 12-28 金庸武侠小説集) 秘曲笑傲江湖 5 (5) (徳間文庫 き 12-27 金庸武侠小説集) 秘曲笑傲江湖 4 (4) (徳間文庫 き 12-26 金庸武侠小説集)秘曲笑傲江湖 3 (3) (徳間文庫 き 12-25 金庸武侠小説集)
秘曲笑傲江湖 2 秘曲笑傲江湖 1 (1) (徳間文庫 き 12-23 金庸武侠小説集)

武侠小説の大家、金 庸 先生の最高傑作との呼び声も高い「秘曲 笑傲江湖」
やっと読み終わりました!長かった・・・・

いや長かったと言うのは全7巻が文庫で出るのに随分待たされたからでした、読み始めたらあっという間です。噂に違わぬ面白さでした。

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2007年12月 5日 (水)

京極夏彦(他?)著「どすこい」感想

どすこい。 (集英社文庫) 京極夏彦氏とその他数名による、短編の連作「どすこい」を読みました。

いや、連作というのは多分冗談で、氏には珍しいギャグパロディー、
難しい漢字でこの語り口は可笑しい。

「四十七人の力士」新京極夏彦
「パラサイト・デブ」南極夏彦
「すべてがデブになる」N極改め月極夏彦
「土俵(リング)・でぶせん」京塚昌彦
「脂鬼」京極夏場所
「理油(意味不明)」京極夏彦
「ウロボロスの基礎代謝」両国踏四股

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2007年11月29日 (木)

夢枕獏著「(平成講釈) 安部晴明伝」

かの人気作「陰陽師」の作者が、同じ人物を違う角度から描いた、原題講釈風作品。

「陰陽師」は映画やドラマとかで見ただけで、原作の小説もマンガもよんでません。だいたいのストーリーは知ってますけど、こちらは全く違う展開で、かなり面白かったです。

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2007年11月 7日 (水)

中世叙事詩「ベーオウルフ」感想

最近予告編でも見かけるようになった映画「ベオウルフ 呪われし勇者」(ゼメキス版)の原作と言うか原典の叙事詩を読みました。
ベーオウルフ―中世イギリス英雄叙事詩 (岩波文庫)
ベーオウルフ―中世イギリス英雄叙事詩 (岩波文庫)
(原題:BEOWULF)

作者不明で韻文の詩で書かれた英雄譚です、ホメーロスのイーリアスとかオデッセイア、日本で言えば、琵琶法師の語る「平家物語」みたいな物でしょうか?
印刷技術やメディアが無かった時代に、広く語られていた伝説を後世の人が書き残した物。という括り方で当たっていると思います。

これは伝説であってファンタジーではありません。

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2007年10月18日 (木)

横山秀夫 著「顔 FACE」読書 レビュー

同氏の陰の季節「黒い線」でD県警の鑑識で似顔絵担当をしていた、婦警が主人公の短編集。「顔 FACE 」を読みました。

顔 FACE (徳間文庫)
顔 FACE (徳間文庫)

警察の組織と職員の様々な立場、思惑を鋭くえぐるD県警シリーズ。
子供の頃から婦警さんにあこがれて、しかも得意の似顔絵で日々職務に邁進していた婦警、平野瑞穂はある事件で自信を失い、上司の心無い言葉に傷つき失踪、半年の休職を経て復帰したものの、不得手の職場に転属されられて不遇を囲っていた。

しかし、周囲の励ましと職務の誇りを頼りに懸命に復活を目指す、ミステリー仕立てのヒューマン警察ドラマ。

プロローグ、エピローグ付き、短編5件
「魔女狩り」
「決別の時」
「疑惑のデッサン」
「共犯者」
「心の銃口」

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2007年10月17日 (水)

東野圭吾著「予知夢」感想

ドラマも始って、盛り上がってきた感じの「探偵ガリレオ」シリーズ、続編「予知夢」を読みましたので、感想など。

「夢想る」(ゆめみる)
「霊視る」(みえる)
「騒霊ぐ」(さわぐ)
「絞殺る」(しめる)
「予知る」(しる)

の5編。

予知夢 (文春文庫)
予知夢 (文春文庫)

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2007年10月12日 (金)

東野圭吾著「探偵ガリレオ」感想

近くTVドラマが放送されるらしい、東野圭吾著「探偵ガリレオ」を読みましたので感想書いてみました。
容疑者Xの献身で名探偵として登場した、物理学の大学助教授、湯川博士が登場する短編集。

探偵ガリレオ (文春文庫)
探偵ガリレオ (文春文庫)

「燃える(もえる)」
「転写る(うつる)」
「壊死る(くさる)」
「爆ぜる(はぜる)」
「離脱る(ぬける)」

の5編

http://www.fujitv.co.jp/galileo/index.html(ドラマ公式サイト)

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2007年10月 4日 (木)

横山秀夫 著「影踏み」読書 レビュー

横山秀夫氏の「影踏み」を読みました。
警察や新聞関係に詳しい著者のミステリー、しかしこの作品の主人公はちょっと違う、なんと刑務所から出所してきたばかりの現役の泥棒です。と言っても某怪盗紳士のように鮮やかな予告をしたりしない、普通のありふれた、夜中に家の人達が寝静まってから侵入する忍び込みを常習とする泥棒です。その名もノビ師「ノビカベ」こと真壁修一。

影踏み
影踏み

その過去はかつて法律を学んでいた秀才。将来を嘱望されていたのに有る事件で双子の弟と両親を亡くしてから、彼の人生は転落してしまった。

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2007年10月 3日 (水)

「ダレン・シャン」5巻 ~バンパイアの試練~ 感想

コミック5巻が出ていたので買ってきて読みました。いつものように原作共々感想です。

バンパイアマウンテンの総会に出席して、未成年をバンパイアにした責任を追及されたクレプスリー、その判断の正当性を訴える為に「力量の試練」に挑む決意をしたダレン。
恐ろしい試練を乗り越えていく先に待っていたものとは、、、、

ダレン・シャン VOLUME5 (5) (少年サンデーコミックス)
ダレン・シャン VOLUME5 (5) (少年サンデーコミックス)

ダレン・シャン〈5〉バンパイアの試練 (小学館ファンタジー文庫)
ダレン・シャン〈5〉バンパイアの試練 (小学館ファンタジー文庫)
原作文庫版

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2007年9月27日 (木)

「十八史略」読書レビュー

最近武侠小説、ドラマをよく見るようになったので、舞台となっている中国の歴史の知識を得る為に中国歴史書のガイドブックというかダイジェスト版のような作品。「十八史略」を読みました。

十八史略〈1〉覇道の原点 (徳間文庫) 十八史略〈1〉覇道の原点 (徳間文庫)
丸山 松幸 西野 広祥 『中国の思想』刊行委員会

十八史略〈2〉権力の構図 (徳間文庫) 十八史略〈3〉梟雄の系譜 (徳間文庫) 十八史略 4 (4) 十八史略 5 (5) (徳間文庫 ち 7-5)

by G-Tools

神話時代、堯舜から殷、周~三国時代を経て、宋滅亡までの歴史が描かれています。

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2007年9月26日 (水)

甲野善紀/田中聡 著「身体から革命を起こす」読書レビュー

以前紹介したドキュメンタリー映画甲野善紀身体操作術の元ネタという位置づけで間違いないと思います。文庫で出ていたので買ってきました。

身体から革命を起こす (新潮文庫 )
身体から革命を起こす (新潮文庫 こ 43-1)

映画の中でも編集者がインタビューに答えていました。
単行本が出た3年前は、甲野先生が余り知られていない頃で、文章として最初に紹介された作品かもしれません。

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2007年9月18日 (火)

横山秀夫 著「臨場」読書 レビュー

横山秀夫氏の短編集「臨場」を読みました。警察官が主人公、今回は変死の現場を見て殺人などの事件性があるか、自殺や病死かを判断する「検視官」です。
天才的な観察眼を持ちその為に出世も転属も止まっていて「終身検視官」という異名を持ち、若い刑事や鑑識官から”校長”と呼ばれる特異な人物を中心に様々な事件が語られます。

臨場 (光文社文庫 )
臨場 (光文社文庫 よ 14-1)

「赤い名詞」
「眼前の密室」
「鉢植えの女」
「餞(はなむけ)」
「声」
「真夜中の調書」
「黒星」
「十七年蝉」

の8編

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2007年9月 9日 (日)

柳田 国男 著「遠野物語」読書レビュー

河童のクゥでタイトルだけ引用した「遠野物語」の事を書いてみようと思います。
民俗学者の柳田 国男 氏(柳田 國男/やなぎた くにお)が遠野地方の民話、伝承を集めて紹介した代表作。

遠野物語 (集英社文庫)
遠野物語 (集英社文庫)
遠野地方の家屋で、人の居住区と馬を住まわせる厩舎を合わせて作られた曲家(まがりや)の由来や、座敷童子の話、河童や山姥、天狗に山男と現代の作品にも多大な影響を与えた名作です。

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2007年9月 8日 (土)

高嶋哲夫著「ミッドナイトイーグル」読書レビュー

映画の予告編を見て、”北アルプスで軍事機密絡みのサスペンス”というキーワードで結構気になっていた作品の原作を買ってきて読んでみました。

北アルプスで謎の火の玉が落ちるのを目撃した報道カメラマンは、登山仲間とともに厳冬の北アルプス山中に分け入っていく。
一方で米軍横田基地では不振人物が侵入して銃撃戦となる事件が起こっていた。

ミッドナイトイーグル (文春文庫)

ミッドナイトイーグル (文春文庫)

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2007年9月 4日 (火)

横山秀夫著「陰の季節」読書レビュー

横山秀夫氏の警察小説短編集「陰の季節」を読みました。

陰の季節 (文春文庫)
陰の季節 (文春文庫)

「陰の季節」
「地の声」
「黒い線」
「鞄」

の4編

舞台はD県警。しかしこの小説の主役は刑事や捜査官ではありません。
警察署の人事や雑務担当とも言える「警務部」が舞台となっています。
犯罪捜査や交通管理以外に警察署で誰が何をしているのか?どんな思惑がうごめいているのか?著者独自の視点でえぐられています。

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2007年8月26日 (日)

ダレン・シャン著「デモナータ第5幕 血の呪い」読書レビュー

ダレン・シャン氏のデモナータシリーズ、新作「第5幕 血の呪い」(原題: Blood Beast )を読みました。
悪魔対人間の戦いを描くこのシリーズは1巻ごとに主役が変わる変則的シリーズですが、1巻ロードロス、3巻スローターの主役グラブスが3度登場します。

デモナータ 5 血の呪い (デモナータ 5幕)
デモナータ 5 血の呪い (デモナータ 5幕)

スローター事件を生き延びて、友人達と平穏な日常を楽しんでいたグラブスに毎夜の悪夢と血の呪いの恐怖が襲い掛かる、更にダークなファンタジーです。

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2007年8月16日 (木)

横山秀夫 著「真相」読書 レビュー

横山秀夫氏の短編集「真相」を読みましたので、感想など。

今回は警察関係から離れ、普通の人達を題材にした、ミステリーと言うよりは人情話的な作品集。

真相 (双葉文庫)
真相 (双葉文庫)

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2007年8月 2日 (木)

カルロス・ルイス サフォン著「風の影」読書レビュー

だいぶ前に指輪ネ友のNさんに薦められて買ってきた「風の影」。
暫く積ん読状態だったのですが、やっと読みました。

風の影〈上〉 (集英社文庫)

風の影〈上〉 (集英社文庫)
カルロス・ルイス サフォン
( Carlos Ruiz Zaf´on)


風の影〈下〉 風の影〈下〉

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2007年7月24日 (火)

クリストファー・プリースト著「奇術師」読書レビュー

以前紹介した、映画「プレステージ」(感想記事)の原作を読んでみました。

奇術師
〈プラチナファンタジイ〉 奇術師
何故かアマゾンの紹介画像はなくなっているようですが、しょがない。

映画感想でも読みたくなったと書いていますが、映画とはだいぶイメージが違います、まず、ボーデンの子孫が(曾孫)がコールドロウ卿の屋敷に主の少女の招きに応じて、その館に赴き、アルフレッド・ボーデンの奇術に関する著書と、ルパート・エンジャ(映画ではアンジャー)の日記を紐解くという展開で話は進められます。

2人の確執の原因や、争いの数々が双方の立場から語られているのが興味深かったです。

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2007年7月22日 (日)

「ダレン・シャン」4巻~バンパイア・マウンテン~

ダレン・シャンのコミック4巻目が発売になっていましたので、買ってきて読みました。

ダレン・シャン VOLUME4 (4) (少年サンデーコミックス)
ダレン・シャン VOLUME4 (4) (少年サンデーコミックス)
例によって原作と同じ進行なので、あらすじと感想を書いてみます。

コミック公式サイト

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2007年7月19日 (木)

井上靖著「風林火山」読書レビュー

TVドラマの感想ではなく、原作本の感想です。ドラマのレビューは、毎回確実に見られるかどうか判らないので、書かないのですが最近ここ数年の大河ドラマの中ではまともな役者を使って上手く出来ているようです。
風林火山★★★★
その原作は井上靖氏のよる小説です。山本勘助を主人公にした戦国時代の物語で、勘助が武田信玄に仕える話から、川中島合戦までの時期を、勘助が信玄の軍師として縦横無尽に活躍するというものです。

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2007年7月15日 (日)

J.K.ローリング著「ハリー・ポッターと謎のプリンス」本の感想

2007年7月現在、日本語で読めるシリーズ最新作「ハリー・ポッターと謎のプリンス」( Harry Potter and the Half-Blood Prince )本の感想です。

前作で大事な物を失ったハリーですが、傲慢さや怒りを抱くことの虚しさを味わって、闇の勢力に立ち向かう決意を新たにした姿が見られます。

映画だけを見続けてる人には先の事に触れているかもしれないので、この先は読まない方が良いかもしれません。

ハリー・ポッターと謎のプリンス ハリー・ポッターシリーズ第六巻 上下巻2冊セット (6)
ハリー・ポッターと謎のプリンス ハリー・ポッターシリーズ第六巻 上下巻2冊セット (6)
★★★★+

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J.K.ローリング著「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」本の感想

原作も5巻まで来ました、映画もそろそろ公開の「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」( Harry Potter and the Order of the Phoenix  )の本の感想ですので、映画の記事を探して検索してきた人はこちらをご覧ください。

今回長かった、読むのにかなり時間が掛かりました。

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 ハリー・ポッターシリーズ第五巻 上下巻2冊セット(5)
ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 ハリー・ポッターシリーズ第五巻 上下巻2冊セット(5)
評価★★★★-

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2007年7月14日 (土)

J.K.ローリング著「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」本の感想

シリーズ4作目は「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」( Harry Potter and the Goblet of Fire )です、これは邦訳が待ちきれなくて原書を買ってきたけど、1章終わる頃に邦訳版が出て、原書は挫折してしまった思いで深い作品です、、、、、。

ハリー・ポッターと炎のゴブレット 携帯版
ハリー・ポッターと炎のゴブレット 携帯版
出だしが今までと違ってダーズリー家からじゃなく、夢の中で敵の行動を見るところから始まります、全体的に暗い雰囲気で怪しい感じがしました。
途中からはクディッチのワールドカップとか3校対抗の魔法競技会とか、色々華々しくて楽しい展開に心踊ります、魔法使いのスポコン物になってます、読者心理を掴むのが上手いなあと関心させられます。
ところがその楽しい競技会のクライマックスから一転して暗く悲しい物語へと変化していきます、この辺りのギャップが又素晴らしい。

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2007年7月13日 (金)

J.K.ローリング著「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」本の感想

原作3作目の感想です。「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」( Harry Potter and the Prisoner of Azkaban )
’07年7月現在、原作は邦訳6巻まで読んでますが、今のところ一番好きな作品です。厚すぎないし。

物語りもどんどん深く、重く、恐ろしくなってきます。凶悪犯で脱獄した男がハリーの命を狙って学校に潜入してくるのですから、面白くなります。
って今迄ストーリーとか全く触れてなかったですね、まあ判り切ってるからいいか、、、

これも前作までに出てきた事物や設定が巧妙に伏線として機能しています、ハリーの過去や秘密が少しづつ解き明かされ、更に本人も苦しみ、もがき、成長して行きます。
ディメンターの登場で、自分の中の弱さを認識して、それに立ち向かうべく修行する、高度な魔法を習得する過程で、差出人不明の高級箒を送られ、罠の存在も意識しつつ自分の弱さゆえの失態を取り返す可能性との間で苦悩する。そしてその結果が劇的なクライマックスの戦いへと収束していく、この過程が物語りの中核として重要な位置をしめていると思います。

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2007年7月12日 (木)

J.K.ローリング著「ハリー・ポッターと秘密の部屋」本の感想

当然次はこちら「ハリー・ポッターと秘密の部屋」( Harry Potter and the Chamber of Secrets )

人気小説の続編というのは難しい物ですが、これは見事に作ってありましたね、1作目のエピソードを伏線に持ってくるというアイデアも秀逸でした、作者は「最初から7作完結の予定だった」と言っているようですが、成る程と頷けます。

変な生き物や怪しい道具等、更に増えてきて楽しい限りです、決闘クラブやゴーストのパーティーと最後の秘密の部屋での対決が好きな場面です。

ハリー・ポッターと秘密の部屋 携帯版
ハリー・ポッターと秘密の部屋 携帯版
評価★★★★

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2007年7月11日 (水)

J.K.ローリング著「ハリー・ポッターと賢者の石」本の感想

もうすぐ5作目の映画が公開するので、その前に一通り書いておこうと思います。今更という気がしないでもありませんが、このシリーズはちょっとばかり思いいれが有るので分けて語ってみます。

最初は本の1作目「ハリー・ポッターと賢者の石」当初ベストセラーなのは知っていたのですが、子供向けだし、あまり興味は無かったというのが本音です。
そのころ英語学習の必要性から、易しそうな英語の本を探していた時にハタと思いついたのがこれです、子供向けなら読みやすいかなと。
Harry Potter and the Philosopher's Stone (UK) (Paper) (1)
Harry Potter and the Philosopher's Stone (UK) (Paper) (1)
ところが自分の英語力ではなかなか手強かったので、辞書と首っ引きで読んでいましたが、専門用語も多かったし、なんだ訳本があるじゃないか、と安易な方向転換をはかりました。
ハリー・ポッターと賢者の石(携帯版)
ハリー・ポッターと賢者の石(携帯版)
まずは最初に通しで読んで見てから英語の方と比べてみよう、なんて軽い気持ちで読み始めたのですが、見事に嵌りました。面白いじゃないですか!
読む前にイメージしていたのとは違って、少し暗めで重い話も出てきましたし、主人公が苛められっ子の小心者、なのが共感出来たのと、ミステリー仕立てというのも気に入りました。
怪しく不思議な世界観も面白く、伝説的生物や幽霊まで出てくるし、話の展開もテンポよく、捻りも効いているし、伏線のちりばめ方も実に巧妙でした。

評価★★★★★

映画の感想記事はこちら

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2007年6月26日 (火)

「ゲド戦記」(ル・グウィン著)読書感想

「S.O.U.P」を読んで以来、主人公が「指輪物語」と並んでマゾム(捨てずに捨てられないでいるお宝のようなガラクタのような物)入りしている「ゲド戦記」なるファンタジーの古典が気になっていて、最近映画化もされて原作ファンから散々な批判を受けているのも見聞きして、その映画を間違ってみてしまう前に読んでおこうと思い立ち、遂に、というか、やっと読みました。

当然「指輪物語」から影響を受けて、「ハリーポッター」なんかに影響を与えているであろうと思われる作品。

まずは最初の作品「 影との戦い」から、これは主人公ゲドの少年時代から、魔法の才能を見出され、魔法を学びに学園を訪れ、その才能ゆえの驕り、挫折、そして成長の物語。実は最後のオチを「S.O.U.P」で読んで知っていたために驚きは少なかったけれど、物語としては楽しめた。★★★★ 

続編の「 こわれた腕環」は前作で見出した物と対になる腕輪を探索する話ですが、ゲド本人はなかなか出てこなくて、出てきても活躍が判りにくい、地味な戦いの為か読んでいて面白さはあまり感じなかった。★★

3作目「さいはての島へ」は既に偉くなっちゃっているゲド、いきなり大賢者!それまでの話も読みたかった感が残りつつ、王子アレンと共に魔法の力を弱めている原因を探る旅に出る、魔法全体の力が衰えているのでゲドの活躍もなんとなく地味になってしまっている。コレはアレンの内面の戦いで有り、成長の物語。★★★ 

4作目は「 帰還」魔法の力を無くしてしまったゲドは故郷ゴントに帰り、テナーと再会する、大火傷を負った少女も加えての共同生活が軌道にのりだした頃、3人は陰謀に巻き込まれてゆく、作者はコレで終わりにするつもりだったらしい。★★★ 

5作目の前に、本来入るべき「ゲド戦記外伝」日本では5作目の後に出版された物ですが、本来書かれた時期などを考慮すれば「4」と「5」の間に読むべきでした。
ゲドが登場する前、学院が創設された経緯など、舞台背景の成り立ちが判る、物語的にも面白かった。★★★★ 

最後の5作目「アースシーの風」やはりゲドはあまり活躍しない、むしろテルー、アレン、テナーが中心的役割をして、アースシー世界の安定に向けて大団円を迎える。★★★★ 

「指輪物語」や「ハリーポッター」といったスピード感や広がりは無いものの、ファンタジーの古典としてファンとしては読んでおくべき作品と言えるでしょう。

ジブリがアニメ映画化した作品は評判が良くないけど、あまり思い入れが無い分冷静に見られると思うので、いずれDVDが出たら見てみようと思っています。

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2007年6月19日 (火)

「剣狼」読書レビュー

以前紹介しました剣豪列伝作品「剣聖」(感想記事)の幕末編「剣狼」を読みましたので感想です。

前回は戦国乱世にそれぞれ自分の流派を作り出した兵法家の話だったのですが、今回は時代がずっと下って幕末から維新にかけての剣豪の話です。有名な人物から余り知られていない達人まで、7人の剣豪をオムニバス形式で文庫化したものです。

神道無念流の「斉藤弥九郎」
桂小五郎や高杉晋作など、長州の志士が学んでいた流派です。

北辰一刀流の「千葉周作」
直弟子ではないですが、坂本竜馬の学んだ流派。

示現流「中村半次郎」
薩摩藩の人切り半次郎、西郷隆盛の腹心で後の陸軍少将、桐野利秋。

不知火流「河上彦斎」
幕末4大人切りの一人、漫画「るろうに剣心」 のモデルとなった人物。

一刀正伝無刀流「山岡鉄舟」
幕末、明治を生き抜いた傑物、幕末3舟の1人、明治天皇の侍従もつとめた、又、書家としても有名。

天然理心流「近藤勇」
ご存知新撰組局長、説明不要?

直心影流「榊原鍵吉」
最後の剣豪と呼ばれた人物、維新後は廃刀令など苦難の境遇に置かれながら、剣術の存続に腐心した人物。

維新回天の時代に翻弄された者、時流に乗った者、逆らった者、いずれ劣らぬ傑出した兵法者を描いていて、読み物としても面白い。

剣狼―幕末を駆けた七人の兵法者
剣狼―幕末を駆けた七人の兵法者
評価★★★★

武侠小説を読んでいる人にとっても、修行法とか、通じる物があって興味深く読めると思う、河上彦斎は構えが変則的という話が出てきますが、中国剣方に近いのかもしれない。

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2007年6月 5日 (火)

京極作品感想「百器徒然袋 風」

文庫になるのが待ちきれなくて、古本屋で買ってきてしまった「百器徒然袋 風」を読んだので感想など。

京極堂シリーズの究極のキャラクター、榎木津礼二郎を中心に展開する中篇集の第2弾です。

タイトルは3つ。

化け猫が婆さんに取って代わるという話をモチーフにした
「五徳猫 薔薇十字探偵の慨然」
招き猫の薀蓄話から広がっていく。

この世の物では無いものを映す鏡の妖怪がモチーフの
「雲外鏡 薔薇十字探偵の然疑」
魔境を使う霊感探偵が薔薇十字探偵に挑戦状を送ってくるという話。

お面が勝手に動き出す、という話がモチーフの
「面霊気 薔薇十字探偵の疑惑」
薔薇十字探偵社の従業員に窃盗容疑が掛かったり、年代不詳の謎の面が忽然と現れたりする。

語り部は、ある事件に関ったが為に榎木津探偵の下僕扱いを受けてしまった、平凡な電気工、本島氏です。
よせばいいのに榎木津探偵への依頼を勝手に受けてしまってから、色々な事件に巻き込まれてしまう。その様子を彼の視点という形で書かれています。

今回は、なんと薔薇十字探偵を貶めようとする集団が現れて、本島氏や益田氏が狙われて難儀な目にあいます、京極堂は出てきますが、対応が冷淡で何を考えているか中々明かしません。下僕たちが右往左往する話が滑稽で哀れですが、それが最後の探偵の活躍を引き立たせている構成です。

沼上君や今川氏も出てきて活躍。木場の旦那や鳥口、敦子さんなどは少しづつ出てきてアクセントになっているという程度、それでもそれぞれの存在感を発揮していて嬉しい限りです。

異能探偵が痛快に悪を懲らしめる、今回は特に求めて敵対してきた連中との対決で、面白い事になっています。

更に最後の最後で探偵らしからぬ意外な行動を取ったりして、驚いたけど何か嬉しくなってしまった。

百器徒然袋 風
百器徒然袋 風
評価はやっぱり★★★★★

前作の感想記事

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2007年5月29日 (火)

「行きずりの街(ゆきずりのまち)」読書レビュー

志水辰夫 氏著「「行きずりの街」を読んだので感想を書いてみます。
1991年の「このミステリーがすごい」の1位を取った作品で、日本冒険小説協会大賞受賞作だそうです。 でもその協会は今迄聞いたこと無かったな?


内容(裏表紙より) 「女生徒との恋愛がスキャンダルとなり、都内の名門校を追放された元教師。退職後、郷里で塾講師をしていた彼は、失踪した教え子を捜しに、再び東京へ足を踏み入れた。そこで彼は失踪に自分を追放した学園が関係しているという、意外な事実を知った。十数年前の悪夢が蘇る。過去を清算すべき時が来たことを悟った男は、孤独な闘いに挑んでいった…。」

行きずりの街
行きずりの街

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2007年5月18日 (金)

横山秀夫 著「深追い」読書 レビュー

横山秀夫氏の短編集「深追い」を読みましたので、感想を書きます。

田舎の警察署、同じ土地に官舎が立ち、公私の境が曖昧になっている言わば警察村、その住人たちの息苦しさを題材にして7人の物語が7つの作品に描かれている短編集。

「深追い」
「又聞き」
「引き継ぎ」
「訳あり」
「締め出し」
「仕返し」
「人ごと」

の7編。
それぞれ過去に疵を持ちながら警察署で働く人々の欲望、悔恨、思惑。
警察官であれ、事務員であれ、それぞれが同じ普通の人間で有る事を考えさせられる話になっています。ミステリーというより警察を舞台にした人情話の様な短編集です。

これまでに読んだF県警物と比べれば、切れ味も少なめです、テーマもそれ程重いものではないので横山氏にしては軽めの読み物と言えるかもしれません。が、人間の心理描写は流石と唸らせる作品群でした。

深追い
深追い
評価★★★★

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2007年5月15日 (火)

京極夏彦 著「後巷説百物語(のちのこうせつひゃくものがたり)」読書 レビュー

京極夏彦氏の妖怪時代劇シリーズ 「後巷説百物語(のちのこうせつひゃくものがたり)」が文庫で出ていたので、早速買って来て読んだ感想です。

以前、京極作品の感想で書いた、「巷説百物語」シリーズの続編です。(記事はこちら)タイトルに”のちの”と有る様に時代背景は明治時代、維新後10年前後という設定です。

明治初期の混乱期、文明開化が定着しつつある頃に、奇妙な事件を捜査している巡査(元同心)が癖のある仲間と談義して、収集が付かなくなって物知りのご隠居”一白翁”(実は山岡百介)を尋ねて事件解決の助言を貰う、そんな流れの短編集(例によって短編と言うには長すぎる)です。助言の中で昔話的に、御行の又市が出てきて鮮やかに妖怪を作り上げ、決め台詞の「御行奉為」も健在でした。

タイトルは
「赤えいの魚(あかえいのうお)」
「天火(てんか)」
「手負蛇(ておいへび)」
「山男(やまおとこ)」
「五位の光(ごいのひかり)」
「風の神(かぜのかみ)」
の6編。

ご隠居が出て来るまでは、ちょっと回りくどいですが、読み進むうちに明治の4人組みキャラにも好感が持てるようになってきます。百介の世話をしている謎の女性も少しづつ正体が明かされて、最後はしんみりと余韻に浸れます。
また、「五位の光」辺りから、由良卿や姑獲鳥といった京極堂シリーズに出てくる名前も現れてファンは思わずにやりとすることでしょう。
好きなシリーズを上手く繋げた良い作品でした。巷説シリーズは前日譚も書かれているのでこちらも楽しみに待ちたいと思います。

後巷説百物語
後巷説百物語
評価★★★★★

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2007年5月11日 (金)

「連城訣」金 庸、武侠小説 感想

チャンネルNECO(CS)で放送中の武侠ドラマですが、神鵰侠侶がそろそろ終了で、次回のシリーズは「連城訣(れんじょうけつ)」と言う作品です。その原作が文庫で出ていたので買ってきて読みました。 金 庸の武侠小説としては珍しく上下2巻と短い作品です。ドラマのほうも7週分でしかないとか。

(武侠ドラマ案内)
(ドラマ連城訣特集)
(武侠ドラマ公式ブログ)

放送局の宣伝からの引用でストーリー紹介をすると「中国版『巌窟王』と言われる、金庸の傑作武侠小説をドラマ化したTVシリーズ。無実の罪を着せられ、愛する女をも奪われた悲劇の男。交錯する罠に最後まで目が離せない、サスペンスフルな武侠エンタテインメント!」

確かにそんな内容の作品です。今までの金 庸作品(射鵰英雄伝神鵰剣侠(侠侶)と比べると短い分、舞台の大きさや登場人物の数は控えめです、その分物語が主人公中心に展開するので読むほうも集中できます。今回の主人公も朴訥でお人好しな好青年ですが、強くなろうという欲求は少なめで、活躍度は高くありません、その境遇の悲惨さは今迄に無い物で、感情移入はし易いでしょう。

修行の成果が発現する様子はカンフーハッスルの主人公に繫がる物がありました、逆にこれを読んでからカンフーハッスルを見ると何故突然覚醒したかが判るかもしれません。

素直なだけで、口下手で不器用な男が如何にして江湖を渡ってゆくか、なかなか面白く読ませてもらいました。

ドラマ見られる環境じゃない人、毎週見るのは面倒だという人はDVDも出ていますのでそちらをどうぞ。

評価★★★★

連城訣 上
連城訣 上 (1)

連城訣 下
連城訣 下

連城訣 DVD-BOX
連城訣 DVD-BOX

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2007年5月 6日 (日)

「剣聖」「剣の天地」 読書 レビュー

書店でふと目に止まった「剣聖 -乱世に生きた五人の兵法者」という本を衝動買いして読みましたので感想など。

現在の剣道、江戸時代のほぼ全ての流派に影響を与えた、名高い兵法家五人を、それぞれに思い入れを持つ五人の作家によるオムニバス形式の短編集です。

剣聖―乱世に生きた五人の兵法者
剣聖―乱世に生きた五人の兵法者
柳生で御馴染みの新陰流の創始者「上泉伊勢守(かみいずみいせのかみ)」を池波正太郎が書いた物、これは後で紹介する「剣の天地」にも描かれている内容と重複しますので省きます、こちらは短編として短くまとめられたものとだけ、言っておきます、それでも全ページの半分近くがこの作品でした。

2人目は、新当流 塚原卜伝(つかはらぼくでん)を描いた「一つの太刀」著者は 津本陽。
上泉伊勢守にも指南したことが有るという、五人の中では最も先に生まれている達人。宮本武蔵の不意打ちを鍋の蓋で防いだというエピソードで有名ですが、真偽の程はこの作品に書かれています。

3人目はその「宮本武蔵(みやもとむさし)」二天一流を編み出した、最も有名な剣豪を直木三十五が書いています、ちょっと意外な気もします、彼を有名にしたのは後の吉川英治の小説ですが、内容は少し違っています。二刀流の真の姿なども興味深く書かれています。

4人目はその武蔵との巌流島の決闘で有名な小次郎を描いた「真説 佐々木小次郎(ささきこじろう)」著者は五味康裕。よく知られている巌流島の決闘のイメージは、吉川英治の小説やそれを元に作られた映画、TVドラマで形作られた物で、本当の話はどうだったのか?意外な内容です、興味の有る方はどうぞ。

最後の5人目は、柳生新陰流 柳生石舟斎(やぎゅうせきしゅうさい)を描いた「刀」著者は綱淵謙錠。
将軍家指南役の柳生宗矩の父で、やはり小説やドラマで有名な柳生十兵衛は孫にあたります。
上泉伊勢守からいかに新陰流を受け継いだか、どのように発展させていったかが書かれています。

戦国の世にいかにして剣豪と呼ばれる兵法者が生まれ、伝説になっていったか、彼らがどんな修行をしてどんな出会いをして技量を研鑽していたかが窺がえる1冊です。
評価★★★★★(一人に一つづつ?)

次の池波正太郎 著の「剣の天地」は新陰流創始者の上泉伊勢守信綱(秀綱)の生涯を描いた長編です(上下2巻)
戦国時代に上野(こうづけ)の国(現在の群馬県)の小豪族、大胡(おおご)城主の嫡男として生まれ、生き残りをかけて城を守りながら剣の修行をした一人の男の物語を、戦国時代劇としても、剣豪の生涯としても楽しめる(一粒で2度美味しい)小説です。
現在の剣道で使われる竹刀を発明したとも言われ、初めて活人剣の思想を説いたとも言われる伝説の兵法家の話を是非読んでみて下さい。お薦めです。

剣の天地 (上巻)
剣の天地 (上巻)
★★★★★

剣の天地 (下巻)
剣の天地 (下巻)
★★★★★

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2007年4月25日 (水)

「ダレン・シャン」コミック3巻~バンパイア・クリスマス~

「ダレン・シャン」コミック3巻 ~バンパイア・クリスマス~ を買って来たので感想など。
コミック発売からレビュー書いているので最後までやってしまいましょう。

基本的に原作とコミックの巻数と内容は同じになっているようなので、コミックの内容=原作の内容で問題なし、並べて紹介しておこうと思います。

ストーリーをかいつまんで書いてみると「安住の場所に思えるほどシルク・ド・フフリークに慣れていたダレンだったが、ある日一人のバンパイアが現れ、師クレプスリーと話し込み、サーカスを離れある町に向かうと言い出した、友人のエブラと共に向かったその町ではバンパイアと仕業と思われる殺人事件が多発し始める、クレプスリーを疑うダレンとエブラは尾行を始めるが、、、」と、まあそんな内容です。

話も少しづつ盛り上がって来ました、副題のバンパイア・クリスマスとはダレンが町で出会った少女と仲良くなった頃が、クリスマスの時期だった、その絡みでしょう。
まだバンパイアになりきれていないダレンの心情を映しています、これからの展開に欠かせないキャラクターが登場していよいよ、試練の前触れという所で終わりです。

3巻になって絵の方も慣れてきたのか上達しているのか、違和感無くダレンに見えるようになって来ました。その他怪しいキャラクターも上手く書かれています。
今後が楽しみです。

ダレン・シャン VOLUME3 (3)
ダレン・シャン VOLUME3 (3)
コミック3巻バンパイア・クリスマス

ダレン・シャン 3
ダレン・シャン 3
原作、文庫版

2巻の紹介記事 

1巻の記事
コミック公式サイト

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2007年4月24日 (火)

「第三の時効」読書感想

横山秀夫 著「第三の時効」を読みました。警察を舞台とした6つの短編からなる推理小説です。6つの作品とも同じF県警を舞台にした物で、短編集と言っても、連続ドラマのような感覚で読むことが出来て話の世界に入り込み易かったです。

タイトルは次の通り。
「沈黙のアリバイ」
「第三の時効」
「囚人のジレンマ」
「密室の抜け穴」
「ペルソナの微笑」
「モノクロームの反転」

一作ごとの細かい解説はしません、F県警の刑事課が主役で、事件ごとに1班~3班迄の担当が違うという警察の内部事情、一癖も二癖もある個性的で有能なリーダーに率いられたチームの活躍、他班との競争意識から来る確執、上司や他部門に対する意地、過去に疵を持ちながら、犯罪捜査にかける情熱など、人間の心理面を細かく描写して、従来のトリック重視の推理小説に無い、意外な結末等を、人情味溢れる語り口で読ませてくれます。

氏の、否、”全警察小説中の最高傑作”と言う人も多いのも納得出来る名作です。

第三の時効
第三の時効
評価★★★★★

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2007年4月 4日 (水)

「13階段」高野和明 著

第47回江戸川乱歩賞受賞作品、高野和明 著「13階段」を読みました。

13階段とは死刑囚が絞首刑の時に登る階段の数、だと知っているつもりでしたけど、現在日本では階段は登らないそうです。この本を読んで知りました。死刑が確定してから執行まで階段ならぬ13の段階を踏まえて執行に至るらしいです。その辺の薀蓄もなかなか盛り込まれていました。

話の内容は、裏表紙から引用。「犯行時刻の記憶を失った死刑囚。その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査を始める。だが手掛かりは、死刑囚の脳裏に甦った「階段」の記憶のみ。処刑までに残された時間はわずかしかない。二人は、無実の男の命を救うことができるのか。」

最近良く読んでいる裁判関係の描写は回想の中で語られる位で、ほとんど出てきません。多いのは刑務所の中、死刑囚の独房の心理的描写、誤って人を殺してしまった三上青年、傷害致死で2年の実刑の仮出所から物語は動き出します。

犯罪を犯してしまったけれど、2年足らずで社会復帰したものの、家族は多額の慰謝料の支払いに追われ、周りの視線は冷たい、そこに救いの手を差し伸べたのは刑務所で世話になった刑務官、その人も又、苦い過去と厳しい現実を抱えて生きていた。謎の依頼人から、ある死刑囚の冤罪を晴らして欲しいと言う仕事に、のめりこんでいく。

驚愕の結末とか、意外な犯人とか、そういう類の作品ではないけれど、ついつい引き込まれる巧みなストーリー展開、現在の日本の法律での矛盾や、罪と罰のあり方に一石を投じる作品として高く評価出来ると思います。良い作品でした。

巻末の解説を宮部みゆき氏が書いていますが、ほぼ満場一致で決まった乱歩賞選考の様子など、こちらも興味深い話を見ることが出来ました。お得なオマケを貰った気がします。映画を見ようか原作を読もうか迷っている人は、とりあえずこの解説を読んでみる事をお勧めします。

13階段
13階段
評価★★★★

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2007年3月27日 (火)

新田次郎著「武田三代」

ここ数年の大河ドラマで一番まともな出来になっている、今年のNHKの大河ドラマでお馴染みの甲斐武田家の興亡の歴史から印象深い内容の短編集です。山岳小説でおなじみの新田次郎氏の歴史物の代表作「武田信玄 」の外伝的位置づけです。

武田三代
武田三代

父信虎の追放から帰参の様子を描いた「信虎の最後」
信虎の横暴と重臣の晴信(信玄)擁立への布石たなった「異説 晴信初陣記」
今川との繋がりに重要な文書紛失事件を扱った「消えた伊勢物語」
山本勘助を軍師とする資料の出所を探る「まぼろしの軍師」
武田軍の出城を与る城主の物語「孤高の武人」
烽火台の火薬職人の話は「火術師」
武田滅亡と金山の行方、おいらん淵にまつわる事件もからむ「武田金山秘史」

実際長編「武田信玄 」と相前後して書かれたと言う事です。
大河ドラマをより深く読み解く為に読んでみるのも、歴史好きの薀蓄を求める人にもよろしいかと思いますが、いかが。

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2007年3月21日 (水)

北尾トロ著「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」読書感想

最近裁判ものの映画や小説を目にすることが多くなって、ついつい手にしてしまった本の読後感想を書いてみます。

フリーライターの北尾トロ氏が、雑誌「裏モノJAPAN」誌上で連載していた裁判傍聴レポートを1冊にまとめた物の文庫版です。

主に東京地方裁判所で刑事事件を傍聴した時の記録を、被告、裁判官、検事、弁護士の人間観察と、裁判の進行など飽きさせない語り口で紹介しています。

社会見学の学生など傍聴人が多いと張り切ってしまう裁判官や、性格や人間性の現れる被告の様子、金儲けの為にやたらと裁判を引き伸ばそうとする弁護士など、実際に見た人で無いとわからない、生々しいレポートが見所です。

また、傍聴マニアの集団の様子や、交流なども「そんな人達が本当にいたんだ」という発見もありました。

ただ、回数が増えるにつれ感覚が麻痺してきたのか、普通の事件では面白くないとか、検察と弁護士の本気の対決が見たいとか、逆転判決の場に立合いたいとか、要求がエスカレートして行き、被告や被害者等の当事者の心情を思えば不謹慎な発言が目立つようになってくるのはどうかと思いました。

裁判員制度に向けて関心が高まっている中で、レポートとしては興味深いし、判りやすく読みやすいのですが、面白おかしく書きすぎてしまってる印象を受けたのが残念でした。

裁判長!ここは懲役4年でどうすか
裁判長!ここは懲役4年でどうすか
評価★★★★(執行猶予付き)

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2007年3月19日 (月)

小説「半落ち」読書感想

以前DVD観賞で紹介した映画「半落ち」の原作(横山秀夫著)を読みました。記事はこちら

原作は映画と少し違います。って逆なんですけど、見た順が逆なのでお許しを。
原作では、犯人、梶警部を軸に、係わる人物ごとに視点を変えて描かれています。取調べに当たった警察官に始まり、検事、新聞記者、弁護士、裁判官、刑務官と続きます。その過程で事件の経過、裁判、真相と繫がって行くのですが、映画を先に見て、真相や内容が判っているにもかかわらず、物語に引き込まれ、語り部達の心理にも同調して感情移入してしまい、最後の方でまたも泣きそうになるのを堪えなければならないほどでした。

この人の作品は本当に人情深く、琴線に触れる物があります、また、お得意の、官、民の組織の構造や内部、外部との対立や確執を問題提起しています。

映画版では裁判シーンをクライマックスに持ってきて、刑務官は目立たなかったですが、上手く映像化していると思います。原作では判決を言い渡す場面が無かったので、ちょっと拍子抜けしましたが、半落ちの真相を最後まで明かさなかったのは小説ならではというところです。

個人的な意見としては、裁判までは映画版を、ラストシーンは小説版を指示したいと思います。

とは言え、どちらも名作だと思いますので、映画で感動した人は原作を、原作で泣いた人にも映画をお勧めします。

半落ち
半落ち
当然★★★★★

映画DVD
半落ち
半落ち
★★★★★

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2007年3月 8日 (木)

「半落ち」映画DVD鑑賞

TSUTAYAがレンタル半額というサービスをしていたので、以前から高い評判を聞いていた「半落ち」を借りてきました。
「クライマーズハイ」以来ファンになった作家の「横山秀夫」氏原作は知っていましたが、公開当時邦画は劇場で見ないという生活だったので、ついつい見落としていました。
多分その頃は邦画は造りが良くないという漠然としたイメージが有ったのかと思います。

半落ち
半落ち
★★★★★
内容はアマゾンの紹介文から引用しますと「現役警察官の梶という男が妻殺しを自供。ところが、彼が殺人を犯してから3日目に自供してきたことが問題になる。なぜすぐ出頭しなかったのか。梶は空白の2日間のことをいっさい語ろうとしなかった…。」

原作者は元地方新聞の記者で、警察や検察、法廷などの取材をしていたという経歴の持ち主なので、その辺りの内部事情や軋轢も題材にしながら、アルツハイマー、白血病といった病と家族のかかわり、命の大切さをテーマに物語を作り上げています。
等と偉そうにのたまわっているが、実は原作は未読で、敢えて映画から見てみることにした、出来が悪かったら頭にくるかもしれないと思っていた所為です。

映画では寺尾聡演じる元刑事が何故妻を殺害せざるをえなかったのか、空白の2日間と黙秘の様子を抑えた演技で見事に表現していた。脇を固める吉岡秀隆、原田美枝子、樹木希林、柴田恭兵、伊原剛志、鶴田真由らの演技も光っていました。

自宅で一人DVDを見ていて、うかつにもマジで泣きそうになってしまった。それ程物語のテーマと演技が素晴らしかったという事なんですが、上手く言葉に表せません。
いろいろ書くとネタバレになってしまう恐れがあるので詳しくは書きませんが、映画を見れば判ると思うので是非見ていただきたいです。
原作者は厳しい世界で生きてきたのに、本当に心根の優しい人情味あふれた人物である事が改めて窺がえる、そんな作品でした。
DVD特典映像で原作者本人が舞台挨拶やインタビューに答えて、映画を褒めていたのも驚きました、それほど上手く映像化したということでしょうか。
また、同じ舞台挨拶で、誰かが「日本映画も捨てたもんじゃないと思っていただけると思います」と言っていましたが、全くその通りでした、邦画をバカにしていました、御免なさい。

もちろん原作も買ってきて、今読んでいるところなので、読了次第感想も書いてみたいと思います。

半落ち
半落ち
原作の文庫本。

原作読みました(記事)

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2007年3月 4日 (日)

ダレン・シャン「デモナータ・シリーズ」感想

ダレン・シャン氏が「ダレン・シャン」シリーズ終了後に書いた新シリーズ。「デモナータ」は悪魔を主題としたダークファンタジー。悪魔世界の将軍ロード・ロスと、彼と戦う人間達が主役になっています。

デモナータ 1 ロード・ロスデモナータ1幕
デモナータ 1 ロード・ロスデモナータ1幕
★★★★★
第1幕は家族を悪魔に殺された少年グラブスと、悪魔と戦う術を見につけるべく研究していた叔父のダービッシュが共に”魔将ロード・ロス”に立ち向かう物語。
かなり血なまぐさい内容で普通の子供たちにはお薦め出来ない内容ですが、不思議で怪しいファンタジー好きには楽しめる出来だと思います。魔将がチェス好きでゲームがしたくてしょうがないという設定は面白い。

デモナータ 2 悪魔の盗人
デモナータ 2 悪魔の盗人
★★★★★
第2幕は全く違う登場人物、不思議な光の窓を見る力を持った少年カーネルの物語、いつかその窓を操れるようになった少年は弟を悪魔にさらわれてしまう、弟を取り戻す為に彼は悪魔の住む魔界へ乗り込む事になる。
今回は自ら魔界へ乗り込む事で敵地が舞台になちます、そこでの様々な出来事を乗り越えて目的を果たせるのか、物語に引き込めれて時間を忘れて読んでしまいました。

デモナータ 3 スローター
デモナータ 3 スローター
★★★★
第3幕は1幕で登場したグラブスとダービッシュのコンビが再び登場。
内容はアマゾンから引用「悪魔に心を売ってしまった人間たちが計画する巨大な映画のロケのための街。そこには大虐殺という意味をもつ「スローター」という街だった。次々と悪魔のえじきになる俳優やスタッフたち。主人公は知恵と勇気をもって魔術で立ちむかっていく。」
映画ロケ地という舞台設定と登場人物が敵か味方かわからないという展開が面白い。
ダークな内容は健在だけどあまり戦いは白熱しないのでちょっとばかり評価低め。

第4幕についての記事はこちら

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2007年3月 3日 (土)

ダレン・シャン著「デモナータ第4幕BEC(ベック)」読書感想

ダレン・シャン氏の新シリーズ「デモナータ」の第4幕BEC(ベック)を読みました。
デモナータは悪魔の将軍(魔将)ロード・ロスと戦う人達の物語です、今回は中世のアイルランドが舞台です。

デモナータ 4 BEC(ベック)
デモナータ 4 BEC(ベック)
評価★★★★

内容は「日々悪魔の攻撃にさらされているある部族に、魔術を修行しているベックという少女がいた、ある日他部族の難民を助けたことから、悪魔と戦いに赴く事になる。」

途中、更に高等な魔術を使うドルイドに出会い、魔将ロード・ロスとの戦いに巻き込まれながら、成長していきます。

悪魔との戦いの描写など、児童文学とは思えないグロ表現のダークファンタジーです。
デモナータシリーズの敵側の主人公ロード・ロスの習性の秘密が明かされる、第4幕は今までと違う中世を舞台に展開されます。パーティーを組んだ仲間が旅をするといった、RPG的要素も併せ持つ今作ですが、その読みやすさとは裏腹に、終始ダレン氏らしい、ダークな物語が進行します。

デモナータシリーズの1幕からの感想も次回に書いてみようと思います。
こちらに書きました

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2007年2月28日 (水)

赤井 三尋 著「翳りゆく夏」読書感想

書店に平積みされていたミステリーで、宣伝文句に「驚愕の結末」見たいな書き方がされていて、乱歩賞も取っているという話なので、読んでみました。

内容は出版社からの紹介文を引用させていただきます。
「誘拐犯の娘が新聞社の記者に内定」。週刊誌のスクープ記事をきっかけに、大手新聞社が、20年前の新生児誘拐事件の再調査を開始する。社命を受けた窓際社員の梶は、犯人の周辺、被害者、当時の担当刑事や病院関係者への取材を重ね、ついに"封印されていた真実"をつきとめる。第49回江戸川乱歩賞受賞作。 」

とまあそんな話です、感想ですが、なるほど上手い事考えてあるなぁ、といった所。これはアイデアだけの勝負です、話の盛り上がり度や、サスペンス性はほとんど感じませんでした、自分的には、なによりも「驚愕な結末」が宣伝を読んでしまったおかげで、途中で判ってしまったことが、面白さを損ねてしまいました。宣伝文句見ないで普通に読んでいたら面白かったかもしれないのに、、残念。でも見てなきゃ買わなかったか、、、、

「この文章読んでしまった人は途中で判るかどうか、試して下さい」と、自分からの挑戦状風に書いてみる、、、、、、、、。

ダメ?

翳りゆく夏
翳りゆく夏
★★★

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2007年2月17日 (土)

「ダレン・シャン」コミック第2巻

「ダレン・シャン」のコミック単行本、第2巻「若きバンパイア」が発売されたので、早速買ってきて読んでみました。

ダレン・シャン VOLUME2 (2)
ダレン・シャン VOLUME2 (2)


ダレンシャン関連記事)(ダレンシャン1巻感想コミック公式サイト

原作1巻に対してコミックも1巻と、同じ表題を付けて進んでいくようです、2巻の内容は、半バンパイアになった少年が孤独や試練を乗り越えてバンパイアンとして成長していく過程を描いています。
キーキャラクターのデズモンド・タイニー等が登場してきます、なかなか善いデザインです。
この先も少年誌とは思えないダークな展開になってくるので、注目していきたいと思います。

ダレン・シャン 2
ダレン・シャン 2
原作第2巻(若きバンパイア)

ダレン・シャン3巻感想

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2007年2月15日 (木)

「嗤う伊右衛門」京極作品、読書(&DVD)感想

残り少ない、未読京極作品「嗤う伊右衛門(わらういえもん)」四谷怪談の「お岩さん」のエピソードを例によって京極風味付けで読ませる。題名も「お岩」ではなくて「お岩」の旦那の「伊右衛門(いえもん)」を前面に出しています。

伊右衛門はいつも顰め面をしている貧乏浪人、腕は立つが差料は竹光。一方家名だけは古いが地位は低い武家の娘で、病気の所為で半分顔がただれてしまったお岩、つまらないプライドと意地を捨てきれない2人は、御行の又市(出てくる思ってなかったので嬉しい再登場の百物語主人公)の仲介で夫婦となる、しかし、欲深い上役と取り巻きに翻弄され、穏やかな生活をおくる事も出来ない。

嗤う伊右衛門
嗤う伊右衛門
★★★★★

ただの怪談話では終わらせない巧みな語り口で、江戸時代の武士、町人の暮らしの矛盾、不条理を見据えながら、心根の清い人達の切ない愛の物語を紡いでいった作品です。

映画化もされているので本が苦手な人はこちらが良いでしょう。
嗤う伊右衛門
嗤う伊右衛門
★★★★★

この映画が素晴らしい、原作の魅力を損なうことなく、忠実に、更に切なく映像化してあります、ただれていながらもその美しさを失わないお岩様はお見事、御行の又市については少し違和感がありましたが、自分の思い入れが強すぎた所為かもしれません、その他キャストはほぼ完璧で、雰囲気も申し分ありません。
出色の出来はお岩さんの「うらめしや」の台詞、いまだかつてこれ程切なく美しくいとおしい「うらめしや」が有ったでしょうか?いや有りません。

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2007年2月 6日 (火)

金庸武侠小説「神鵰剣侠」(&侠侶)

前回紹介した「射鵰英雄伝」の続編、「神鵰剣侠」を紹介します。あまり詳しく語ると全編のネタバレになってしまうので、詳しくは語れません。

今回の主役は楊康の息子「楊過」です。陽気で聡明ながら孤独に生きてきた少年時代、負けん気の強さからアチコチで問題を起こし、やがて世捨て人の古墓派の小龍女と出会い、弟子になってからひとかどの武侠に成長するまでが、相変わらず、壮大で複雑な世界観で描かれています。

前作で出てきた、個性的な達人達も再登場し、また新たな敵、新たな流派、武術書など絡み合って、実に読み応えがあります。

独特の世界観なので楽しめる人とそうでない人が分かれるかもしれませんが、香港アクション映画やマトリクスなどが好きな方にはお薦めします。

神〓剣侠〈1〉忘れがたみ
神〓剣侠〈1〉忘れがたみ
こちらも2巻以降は続きにて(全5巻)

この作品もドラマ化されていますが、DVDは未発売のようです。
現在CSのチャンネルNECOで放送中です、CS環境のある人は要チェック
CSドラマ「神鵰侠侶」の案内
題名が少し違うようですが、内容は同じだと思います。
http://www.necoweb.com/neco/sp/shincho/
こちらは特設サイト

ドラマ放送は最終回を迎えて終わりました、最後は原作とちょっと違った感じでした、九陽真経も出てこなかったし、続きがあるぞじゃなくて、これで完結という終わり方でした。ドラマとしてはそれもOKと思います。

前作の記事はこちら
連城訣、記事

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金庸武侠小説「射鵰英雄伝」

数々の映画やドラマに影響を与えている香港武侠アクション、その元となっている武侠小説の大家”金庸”(西のトールキン、東の金庸と呼ばれるほどの人気作家)の代表作を続けて読みましたので紹介します。

まず「射鵰英雄伝」(しゃちょうえいゆうでん)宋の寒村に住む2家族は生まれたばかりの子供を義兄弟にすると約束、全真教の道士に名付け親になってもらう、その後、金に攻め入られ、家族は離れ離れになってしまう。義兄弟となった子供達のその後の成長と活躍を描く壮大な物語。

射雕英雄伝―金庸武侠小説集 (1)
射雕英雄伝―金庸武侠小説集 (1)
2巻以降のリンクは続きに置いておきます。(全5巻)

話の展開はスピーディで、とにかく色々な武芸家、善玉悪玉双方個性的な登場人物が次から次へと沢山出てきて、すぐに戦い始めます。中国には武芸の出来ない人間はいないのかと思うくらいです。
郭靖、楊康の義兄弟の話になりますが、主役は郭靖といて良いでしょう。あまり才能が無くどちらかと言えば実直で愚鈍な彼が、多くの師に巡り合って成長していくという展開になっています。
当時の武芸最高を極めた5人の達人の戦いと、最高峰の武芸書「九陰真経」をめぐる争奪戦、さらにモンゴルの英雄ジンギスカーンまで登場します。

読み進むにつれ、世界に引き込まれ、抜群に面白いですが、一つの戦いが決着しないうちに突然次の戦いが始まったり、多少落ち着かない感じもあります。それがまた気になって続きを早く読みたいと思わせる事になってます。

中国ではTVドラマ化され、武侠世界が映像で堪能出来ます。物語に忠実に作られて、昨年日本でもCSで放送されました、全部は見ていませんがキャラクターのイメージも合っていて、お金があったら全部買いたいと思う出来でした。

射ちょう英雄伝(しゃちょうえいゆうでん)DVD-BOX1
射ちょう英雄伝(しゃちょうえいゆうでん)DVD-BOX1

引き続き、次の記事で続編の「神鵰剣侠」について紹介します。
続編の記事
連城訣、記事

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2007年1月18日 (木)

「The S.O.U.P.(ザ・スープ)」感想

川端裕人著のサイバー系、ゲーム系のサスペンス・ミステリー小説。

これも、どこかのサイトとかネット上で好意的に紹介されていた作品です、気になったので読んで見ました。

人気オンラインRPG「S.O.U.P」の開発メンバーで、今はセキュリティの開発を生業としている青年が主人公。ある日経済産業省の職員から、省の公式サイトに攻撃を仕掛けているサイバーテロ犯を突き止めて欲しいと依頼される。しかもその集団は「S.O.U.P」の世界を書き換えて住み着いているEGGと言うグループを名乗っている。
かつて共にゲームを創りあげた友人までもが行方不明になっていて、「私は囚われている」というメールを送ってきた、果たして彼はテロ組織を突き止めて友人を救い出せるのか?

The S.O.U.P.
The S.O.U.P.
★★★★★

そんな感じで、ゲーム世界とネット関係の世界が交互に作用して、物語が展開していきます。ネット関係も、その成り立ちと言ったものから、技術的用語、そしてハッカーやクラッカー、掲示板やチャットを拠り所にしている引きこもりのネット中毒者(人事じゃない気がする)の心理まで、深く掘り下げている。
ワームとかDoS攻撃とかトロイとか、インターネットウィルスがどんな物だか、漠然としか判らなかったけど(駄目じゃん)、なんとなく判った気にさせてくれる。

また、このオンラインゲームが、「指輪物語」や「ゲド戦記」を下敷きに創られていて、舞台設定がズバリ、ミドルアースで、至る所に関係名称が出て来ます。
まあそれだけならよくある事だけど、名称だけじゃなくて世界観もしっかり踏襲して、かなり読み込んで、理解していることを窺わせるのも好印象です。

ストーリーも意外な展開あり、秘密結社的存在や陰謀の影も感じさせ、かなり面白い。

今までRPGゲーム系の小説をいくつか読んできたけど、単純に主人公がゲーム世界に翻弄されておかしくなってしまうと言った内容では無くて、ちゃんと納得の行く終わり方で、これまで読んだ中で、一番面白かった。

パソコン使ってサイトやブログやチャットやってる、ファンタジー好きには堪らない、超お薦めの1冊でした。

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2007年1月15日 (月)

「ヴェニスの商人」映画

2005年に公開された映画版「ヴェニスの商人」公開前の評判も良いし、出演者も文句無し、原作も好きだったので当然劇場で観賞しました。

ヴェニスの商人
ヴェニスの商人

話の内容は言う必要が有るのか?っていう位の有名なシェイクスピアによる戯曲ですが知らない人もいるかもしれないので、アマゾンから引用しておきますと
「16世紀、ヴェニスの貿易商アントーニオ(ジェレミー・アイアンズ)は友人バッサーニオ(ジョセフ・ファインズ)が大富豪ポーニャ(リン・コリンズ)に求婚するための資金を得るため、ユダヤ人の高利貸シャイロック(アル・パチーノ)から金を借りる。しかしシャイロックはその担保としてアントーニオの身体の肉1ポンドを要求した…。」だ、そうです、なるほど。

だいぶ昔の学生時代にシェイクスピアの戯曲は沢山読んでいて、結構好きだったのを思い出しました。原作で読んだときには、嫌われ者の高利貸しのユダヤ人が善良な商人に難癖をつけて殺そうとするが、逆にやりこめられて万々歳、メデタシメデタシで終わる話だった。
一番の盛り上がりは裁判所で、契約に基づいて肉1ポンドを要求するユダヤ人んに裁判官になりすました(?)富豪の娘がどう裁くか?っていう場面。
映画見る前も、ポーニャ役がその辺どうこなすか、興味がありました。

映画を見た後の感じとしては、ポーニャさん、見事な変装振りで、婚約者が見分けれら無くてもしょうがない、納得の演技でした。アントーニオ役のアイアンズも友人役のファインズも素晴らしい演技でしたが、しかしこの作品は全てシャイロック役のアル・パチーノの為に有った映画といっても良いでしょう。DVDのパッケージもパチーノがメインじゃないですか!とにかくその鬼気迫る怪演は必見級です。
映画の演出自体も、時代を反映しているのかどうなのか、日頃虐げられているユダヤ人が、都合のいいときにだけ金を借りに頭を下げる連中に報復するチャンスだったのに、ずる賢い商人の仲間の裁判官に逆にやりこめられてしまったという、「シャイロックの悲劇」という題名にしたほうが良いような内容になっています。

ただ、惜しむらくはエンディングがハッピーエンドでもないし、悲劇的に完結しているわけでもない、なんとなくどっちつかずな終わり方だったような印象です。

作中でユダヤ人の居住区が”ゲットー”と呼ばれていて、それはナチ政権下のドイツと同じだったと言う事を思い起こし、中世から連綿と続く差別がホロコーストへと繫がっていったんだろうと考えされられました。

新訳 ヴェニスの商人
新訳 ヴェニスの商人
こちら原作の文庫本。ユダヤ人が悪者の、ハッピーエンドな戯曲です。
翻訳としては福田さんが好きでした。
ヴェニスの商人シェイクスピア 福田 恒存
4102020047

ついでにもう一つ紹介したいのが、アル・パチーノがシェイクスピアに挑戦したこの1作。

リチャードを探して
リチャードを探して

シェイクスピア戯曲史上、最も名高い悪党をイタリア系アメリカ人のアル・パチーノがどう演じるのか?自ら試行錯誤して研究して、挑みます。
この完成した舞台なり、映画を1本のDVDで見たいと思ったのは自分だけじゃないはずです。

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2007年1月10日 (水)

小林泰三著「玩具修理者」

小林泰三氏によるホラー短編(中編?)2作品からなる、文庫
「玩具修理者」の感想です。

玩具修理者
玩具修理者

最初は表題作の「玩具修理者」。常に昼間だけサングラスをかけている女性に理由を尋ねると、「昔事故にあった」と言って、子供たちの間で噂になっていた「ようぐそうとほうとふ」という名の玩具修理者の話を始めるのだが、、

その話と言うのが妖しくも恐ろしい、表現も結構気持ち悪いグロ系です。
読んでいるときはその気持ち悪い雰囲気に引き込まれると言うか、逃げられなくなって行って、最後まで読み終わると怖くなってくるという話です。

2編目は「酔歩する男」。ある日酒場で見知らぬ男に「俺を覚えているか?昔は親友だったのに」と呼び止められ、昔の秘密を知っていると言う男の話を聞かされる。

という始まりの話で、その男は過去を取り戻す為に2人である実験的手術を行った結果、意識だけが過去と未来を行き来する、タイムトラベラーになってしまったと言う。
「バタフライエファクト」的内容ですが、その方法と言うのが肝になっていて、因果律やカオス理論、量子学を総動員して、人間の実在をも問う異色のホラーです。
読んでいるうちに自分は誰で何をしているのか混乱してしまいます。

不思議な感覚のホラー2編でした。

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2007年1月 9日 (火)

山際淳司著「みんな山が好きだった」

スポーツジャーナリストの山際淳司氏による山岳ノンフィクション作品。

みんな山が大好きだった
みんな山が大好きだった

山を愛し、山で亡くなった登山家の物語。
彼らの生き様と、死に様を描く、他人から見れば愚かで無謀とも思える行動と遭難を、登山家の視点から追求した作品。
そこには「なぜ山に登るのか?」という永遠の問いの答えが見える。

山での死を賛美している訳ではなく、一見不器用で、頑固な人達の、実は純粋で情熱的な行動を理解しているからこそ書ける、無口で言い訳しない者達の代弁者とも言える名作。

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2007年1月 7日 (日)

以前見たお気に入り映画シリーズ「運命を分けたザイル」(死のクレバス)

ブログ開設以前、数年から昔の映画まで、お気に入りの映画を少しづつ紹介していきます。今迄引用した作品で少し紹介していますので、それらは除きます。映画またはDVDのカテゴリで探せます。
2005年辺りから始めようと思います。山好きの映画好きと言う事で最初はこの作品から。

運命を分けたザイル
運命を分けたザイル
原題「Touching the Void」(原作共)

腕に自身の先鋭的クライマーのジョーとサイモンは、南米の未踏峰”シエラ・グランデ”に2人だけで一気に登る”アルパイン・スタイル”という方法で挑戦する、町で知り合ったリチャードにベースキャンプの留守を託し、山へ向かう。
軽くやわらかい雪の為に苦労を強いられるがやがて見事山頂に到達、ところが下山途中にジョーが滑落、足の骨を折ると言う事故が起こる、高度6000メートルの骨折はイコール死を意味する、置き去りにされて当然の状況で、しかしサイモンは2人分のザイルを繋げて滑り降ろすという決断をする。下山まであと少しというところで、ジョーが足場を失い、確保が出来なくなる、動きの取れなくなってしまった2人、ザイルを確保していたサイモンの足場が崩れ始める、このままでは2人とも滑落して墜死は免れない。
そしてついにサイモンは行動する。

あらすじが長くなってしまいましたが、この先は是非映像で見てください。
と言っても、この映画にジョー、サイモン、リチャード本人のインタビューが映像つ付きで挿まれており、全員生き残った事は明白です、そもそもこの映画の原作はジョー本人が書いたものです。そこでドキュメンタリー再現ドラマ風という表現になったわけですが、その手法に好みの分かれるところかと思います。
山の風景は実際にアンデスでロケされており、登山シーンはアルプスの山で撮られているためリアリティは完璧です。クレバスや氷河、登山用具に至るまで全て当時使用と同じ「本物」です。
極限状態に置かれたジョーの生還への執念、一つ進むごとに状況が悪化していく中での諦めない精神力、怪我の痛みと幻聴に悩まされながらも望みを捨てない姿に心打たれます。
パートナーを失ったサイモンの苦しみ、後悔、残された物の罪悪感。他に方法が無かったとは言え、全てを受け入れ言い訳をしない真摯な姿に、自分が同じ立場なら、と考えずにはいられません。

どんな状況に置かれても諦めない、人間の可能性に勇気付けられる作品です。

死のクレバス―アンデス氷壁の遭難

こちらはジョーによる遭難記録の原作。帰国後批判に晒されたサイモンを弁護する意味も込めて、当事者による証言だけで構成されている。
映画では見られなかった登山に前後の話も詳しく語られている。

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2007年1月 6日 (土)

横山秀夫「動機」文庫版レビュー

「クライマーズハイ」の著者、横山秀夫の短編集。
日本推理作家協会賞受賞作という事で読んで見ました。
「動機」「逆転の夏」「ネタ元」「密室の人」の4編を収録。

推理小説という感じでは無かったのですが、いろいろ考えさせられる佳作でした。

動機
動機
★★★★★(やや甘め)

クライマーズハイで見事な構成の壮大なドラマを描いてくれた著者ですが、そこまで大きな構成が出来ない、短編という制約の中でどんな話を書いているのか興味の有る所でした。

「動機」は警察手帳の紛失の多さに困った管理者の、「一括保管」という提案ご、その保管された手帳が全部盗まれ、苦しい立場に立たされた警察官が犯人の捜査にあたる、という話です。
犯人は内部の人間に違いない、が、その動機が何なのか?を中心に警察組織の影の部分も描いています。

「逆転の夏」は殺人で服役した過去がある人物が、更正に向けて努力している最中、謎の人物から、殺人の依頼を受ける、「完全犯罪」を計画している、と語る依頼者は誰なのか、真の目的は?
過去の生活に戻る事への希望と、過去の犯罪の悔恨と不当な裁判への憤り、現在の閉塞した状況からの脱却。
いろいろな思いを胸に再び殺人へ手を染めてしまうのか?

「ネタ元」の主人公は地方新聞の女性記者。男性社会ゆえに何かと風当たりの強い新聞記者という職業、自分の記事がきっかけになって、全国紙、ライバルの地方紙との争いが激化、窮地に立たされる、そんな彼女に大手全国紙から引き抜きの誘いが舞い込んでくる、彼らの狙いは?自分の持っている「ネタ元」だけかもしれない、という疑惑。彼女の決断は?
著者得意の新聞社物。

「密室の人」では、公判中に居眠りをしてしまった裁判長の話。新聞に書きたてられたら権威は失墜して地位を失いかねない、上司や同僚との関係、家族への想いから保身を図らざるを得ない。果たして彼への判決とは?

全体に通して、現在の生活を失いかねない致命的な事柄から、追い詰められた人間の苦悩や葛藤といった心理が、深く描かれている。保身かプライドか?決断を迫られる人間のドラマ。
また警察、新聞、法廷といった組織の構造と、組織内部の対立など、興味深い。

読んでいても心理的に追い詰められて行く人物に感情移入しっぱなしなので、軽い読み物を期待している人には向いていない。

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2006年12月28日 (木)

〈映画の見方〉がわかる本

先日お伝えした、カルトムービー評論家の大家、町山センセイの映画解説本。
映画の見方がわかる本、2編。

映画の見方がわかる本―『2001年宇宙の旅』から『未知との遭遇』まで

伝説の難解映画「2001年宇宙の旅」のあの映像にはどんな意味があったのか、製作の裏話など、盛りだくさん。表紙写真の「時計仕掛けのオレンジ」「タクシードライバー」「地獄の黙示録」など、興味深い名作を多角的に解説している、絶対に読んで損はない、映画好きにはたまらない1冊。

〈映画の見方〉がわかる本80年代アメリカ映画カルトムービー篇 ブレードランナーの未来世紀

こちらはその続編的1編。「ブレードランナー」での”何が2つで充分”なのか、や「未来世紀ブラジル」には違うエンディングがあったらしい、とか ’80年代の名作(&迷作?)達の謎か解明される、必見作、これであなたも明日から、映画の薀蓄を垂れ流して、尊敬の眼差しで見られるか、引きまくられるか、どっちかだ!

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2006年12月23日 (土)

スパイ関連本の紹介「モサド、その真実―世界最強のイスラエル諜報機関」「スパイのためのハンドブック」「標的(ターゲット)は11人―モサド暗殺チームの記録」「CIAは何をしていた?」「日本のインテリジェンス機関」

久々にスパイ映画を見たので、いままで色々と読んできたスパイ関係の本について、紹介してみようと思います。

モサド、その真実―世界最強のイスラエル諜報機関
モサド、その真実―世界最強のイスラエル諜報機関

まずは日本人ジャーナリストが取材したイスラエルの諜報機関「モサド」についてのレポート。第2次大戦後、アルゼンチンに逃亡していたナチ親衛隊幹部を逮捕して自国での裁判に持ち込み、ミュンヘン「黒い九月」事件の黒幕たちを処刑していったことで、「世界最強」と言われる諜報機関です。
長年虐げられてきた民族は警戒を怠らないし、敵に対する執念も強いものがあります。
「目には目を、歯には歯を」とう旧約聖書の文言はもともとユダヤの民の物だった事を思い出させずにはいられません。

スパイのためのハンドブック
スパイのためのハンドブック

次は、そのモサドに在籍していた本物のスパイがガイドブックの形で自身の体験を綴った本。本物のスパイは映画や小説のような派手は活躍はしないで、地道に時間をかけて行う物だと、回想しています。相手の上流階級に近づく為に生活はむしろ華やかだったようですが、内心は針のムシロということだったらしいです。

標的(ターゲット)は11人―モサド暗殺チームの記録
標的(ターゲット)は11人―モサド暗殺チームの記録

こちらは「映画ミュンヘン」の元ネタになった本で、やはりモサドの工作員の話です。
映画で違和感を感じていた事柄もこれで解決しました、何の訓練も受けていない素人が暗殺など実行できる訳が無いということです。

CIAは何をしていた?
CIAは何をしていた?

そしてこちらも映画の元ネタになった本です、「シリアナ」の原作と言っても良いでしょう。
著者のロバート・ベアは実際にCIAに勤務していた人物です、本部の不理解の為に現地の諜報員がいかに苦労してきたか等が語られています。
世界一失敗の多い諜報機関といわれるCIAの実状が語られています。
9.11以降、その存在意義が問われていますが、イラク侵攻の為の証拠が見つかっていなかった事等を見ても立ち直ったとは言えない気がします。

日本のインテリジェンス機関
日本のインテリジェンス機関

では日本の場合はどうでしょうか?唯一現在日本の諜報関連本を書いているものでしょうか。この人も元内閣調査室で勤務していた人物です。日本の現状は更にひどい、ほとんど諜報活動は無いに等しいようです、「スパイ天国」と言われる現代日本の脆弱さが見えてきます。憲法改正する前にやる事があるんじゃないでしょうか?と考えさせられます。

他にもKGBやMI6など興味深い組織は多々ありますが、まだ良い本が見つかりません、何か読み次第紹介して行こうと思っています。

今回言及した映画の感想については、また後日書く事にします。

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2006年12月13日 (水)

町山氏エッセイ「底抜け合衆国―アメリカが最もバカだった4年間」

映画関係のエッセイを沢山書いてる映画評論家、映画秘宝の編集者で、カルトムービーファンには教祖的存在の人物。町山智浩氏。現在はアメリカはカリフォルニアに在住。
この本は2000年から2004年までの出来事を書いたエッセイ集。ジョージWブッシュが怪しい選挙で大統領になってから、9.11テロを経てマイケル・ムーアの「華氏911」の国際記者会見で氏がインタビューするまでの事柄が綴ってある。

底抜け合衆国―アメリカが最もバカだった4年間
底抜け合衆国―アメリカが最もバカだった4年間

自由な風土を求めてアメリカに渡った氏の2000以降の環境の変化、アメリカという国がおかしくなっていく過程を、映画やTV、ラジオ番組の様子なども絡めて、判りやすく興味深く、面白い。いろんな意味でためになる一冊。

町山氏のブログ↓
http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/?of=0

氏の映画関係の著作の感想はまた後日、改めて書こうと思ってます。

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2006年12月 8日 (金)

ブックレビュー 森博嗣ミステリー「すべてがFになる」

ネット上か何か忘れたけど、誰かがオススメしていた作品。
森博嗣 著  

すべてがFになる―THE PERFECT INSIDER

この人の作品は初めて読んだんですけど、工学博士だとか、コンピューター関係の用語がやたら出てきて、物語をバーチャルの世界で進めて行きたいんだろうけど、上手くいっていない印象。

話の内容はアマゾンの紹介から引用します、曰く
「孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵が、この不可思議な密室殺人に挑む。新しい形の本格ミステリィ登場。 」

孤島の研究所という舞台設定は悪くないし、殺人事件の状況なんかも悪くないんだけど、なんとなくトリックが読めてしまうというか、ずさん、もっと驚くやり方で出来そうな感じがしましたが、まあ想像の範囲内。それ以上に動機が不十分、読者に納得させる力不足。
個人的な好みと言われればしょうがないけど、更に上手くないのはキャラクターの魅力が感じられなかったこと、犀川先生は人間はマトリックスのような世界で生きていけると信じているにもかかわらず、ヘビースモーカーという矛盾人格だし、萌絵は天才的計算能力を持っているが、世間知らずのお嬢様という設定なので、どちらも感情移入出来ない。

確かに新しい感覚のミステリーかもしれないけど、基本の人物設定や、動機付けがしっかりしていないので、小手先の技術だけの作りという感じがして馴染めない。

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2006年11月30日 (木)

秘密結社再び「秘密結社の手帖」「石の扉―フリーメーソンで読み解く世界」

世間ではロシアの元スパイが陰謀で暗殺とか、いろいろ騒がれているようですが、
それとは関係ないような、あるような、まあなんとなく思い出したように、秘密結社関係の本を読んでみたので紹介します。
今回は2冊ほど、古い物と新しい物、文庫で出ていた分です。

1冊目はこちら、「秘密結社の手帳」初版は1966年という事ですから、かなり古いですが、古くからある結社について書かれています。
特に宗教的な物(騎士団等を含む)、各地の革命時に活動した政治結社、中世から近代にかけての魔術的な結社、さらに中国など幇会などにも言及していて、武侠小説好きにも面白い内容となっています。
紹介する結社の数がかなり多いので、一つ一つについての記述は短めです。

秘密結社の手帖
秘密結社の手帖

こちらは史上最大の秘密結社で、かの有名なフリーメーソンに絞って、どちらかと言うと好意的に書かれています。沢山のメンバーと知り合いだったとか、内部の取材も深いところまでなされているという印象です、もっとも自分もメーソンのメンバーであるような書き方です。
メーソンの起源をエジプトのピラミッド建設時まで遡って、世界最古の結社としていますが、1ドル札のデザインにも使われているメーソンの象徴がピラミッドだからという根拠で、本人も証拠は無いと認めています、無いからこそ否定も出来ないという論拠です。
メーソンの成り立ちの事から、テンプル騎士団や、他の結社との関係についても、メーソン優位の立場で書かれています。
全体的には「巷で囁かれているような、陰謀をたくらむ組織では無い」としながらも、フランス革命、アメリカ独立、果ては明治維新までメンバーが影響力を持っていたと書いています、少し矛盾しているような気もしますが、読み物としては面白く、かなり興味をそそられます。

読んでいるうちに「自分もメーソンに入ってみたい」と思わせるような魅力的な本でした。

石の扉―フリーメーソンで読み解く世界
石の扉―フリーメーソンで読み解く世界

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2006年11月22日 (水)

ダン・ブラウン著「デセプション・ポイント」

ダン・ブラウンの新刊文庫が出ていたので、早速買って読んでみました。
ラングドンシリーズではなく、執筆時期も「天使と悪魔」と「ダヴィンチコード」の間に書かれたもので、現代のアメリカ合衆国が中心の物語です。

国家偵察局(NRO)に勤めるレイチェル・セクストンはある日、大統領から呼び出され、NASAの歴史的発見の確認に立ち会うよう求められる、実は彼女の父はNASAの膨大な予算削減を訴えて次期大統領の有力候補になっている人物だった。
NASAの高官や、海洋、地質、生物学者などと共に大発見のレポートを行った直後から、彼女の身に思いがけない災難に見舞われる。

デセプション・ポイント〈上〉

デセプション・ポイント〈下〉

ダン・ブラウンの特徴であるスピーディでダイナミックなストーリー展開は、まるでハリウッド映画の脚本を読んでいるような感じで、読者を飽きさせずに物語りに引き込んで行きます、今回はアメリカの大統領選挙の駆け引きや、政治スキャンダルを盛り込んで、ある陰謀を解き明かす、ミステリーサスペンスの体裁を成しています。
宇宙開発や、海洋学、偵察局などの薀蓄が語られていますが、宗教色はなく、暗号解読や、手がかりにそって場所を突き止めるといった探索の旅もありませんので、そうゆう話が好きな方には物足りないかもしれません。
陰謀の規模も犯人像も大掛かりな物ではなく、自分は少し読めてしまったので、謎解きとしてはもう一つと言った印象です。

話の終わり方も、いつものダン・ブラウン調で、良くも悪くもハリウッド的でした、そのまま映画化出来そうな作品です。

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2006年11月17日 (金)

ダレン・シャン漫画発売!

映画化が待たれていたダークファンタジーの名作「ダレン・シャン」が漫画化されて単行本の1冊目が発売だそうです。漫画になってたのを知らなかった、、、、

ダレン・シャン―奇怪なサーカス
ダレン・シャン著、橋本 恵訳、小学館刊

原作本、12巻完結の1巻目。
不思議なサーカスのチケットを手にした少年ダレンは、そこで目にした毒蜘蛛の虜になって盗み出してしまう、しかしその蜘蛛が親友のスティーブを刺してしまい、親友の命を助けるために毒蜘蛛の持ち主、ヴァンパイアのクレプスリーとある取引をする事になる。
それは彼と血の契約を交わし、半ヴァンパイアとなって生きる事だった。

読む前は軽い子供向けファンタジーだと思ってましたが、かなりダークな感じで、話も進むにしたがって広がりを見せ、面白さが増して行きます、不思議なキャラクターも多数登場して、自分的には、かなり好みの作品です、終わり方も納得のいく物でした。お薦めです。
一応子供向けなんですが、結構えぐい表現も有るので、その辺は要注意です。

公式サイトhttp://www.shogakukan.co.jp/darren/
原作は順次文庫で発売になるらしい、
http://www.shogakukan.co.jp/fantasy/bunko/

ダレンシャン 1 (1)

コミック1巻、原作に忠実に話が進んでいるようです、出版元が同じなので当然かな、絵の感じがイメージと少し違うような気がしますが、読んでれば慣れていくでしょうか?

漫画のサイトhttp://websunday.net/rensai/set_darren.html

映画化権はワーナーが取ったと言う話ですが、製作の話は聞こえてこない、もしかしたらハリポタが終了した後のシリーズという事なんでしょうか?

漫画の感想アップしました1巻記事2巻記事3巻記事

2巻以降の紹介リンクは続きに載せておきました。↓

続きを読む "ダレン・シャン漫画発売!"

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2006年11月15日 (水)

カポーティ作品「冷血」

映画「カポーティ」を見てから買ってきて、やっと読み終わりました。もちろん映画の中で語られた作品です。作者が苦労して書き上げた物がどんな本なのか、読みたくなって当然という成り行きでした。

冷血
トルーマン・カポーティ著、佐々田雅子訳、新潮文庫刊。

感想ですが、まず登場人物の顔や声が映画に出てきた人のイメージで浮かんでくるので、入りやすかったのですが、映画に出てこない人とのギャップが大きかったです。
作品の中には作者は出てきませんが、どうしても映画の場面のように、そこにいる感じがしてしまいました。
はじめの方では殺された一家や、周辺の人物、犯人達の人となりの説明に費やされて、映画を見た物にとっては、ほぼ判っている事なので、かなりもどかしく感じて、はやく事件が起きないか、などと不謹慎ながら考えてました。

その後はなぜ彼らが被害者一家に狙いをつけたのか、犯行の様子、その後の行動、更に、別の視点から、捜査の状況、逮捕までの流れ、取調べ、裁判の様子、獄中の出来事、最後の処刑に至るまで、事細かに綴られています。

感心させられるのは、この事件に関わった人、ほぼ全ての事が、本当に良く調べられているという事でした。その調べ方は映画を見て知っているはずなのですが、改めて作者の執念を思い知らされました。 あたかも自分が犯人や、捜査官と一緒にいるような錯覚を覚えるほどでした。

物語としては、どんな人間でも育つ環境や周囲の扱い方一つで、平気で人を殺してしまう存在に成り得るという事を感じさせる内容でした。
残虐な事件のニュースを見て、なぜそんな事が出来るのか理解出来ない人達にも、その存在を認めざるを得ないという作品になっています。

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2006年11月14日 (火)

ヒトラー関連物、レビュー「ヒトラー ~最期の12日間」「わが闘争」「劇画ヒットラー」

第2次大戦→ナチスドイツ→という流れで、ヒトラーを扱った物で、見た(読んだ)分の感想など書いてみました。  

まず断っておかなければいけないのですが、自分は昔から、ナチス&ヒトラーに興味を持っていました、戦争映画などで見ると、いつも目の敵にされ、最後には惨めに敗れ去っていく彼らですが、そのスタイリッシュでカッコイイ軍服、洗練されたデザインで機能に優れた兵器類に惹かれていたものでした、ホロコーストなど、詳しい内容は知らずに、日本と同盟を組んでいた、同じような敗戦国という程度の知識しかなかったころの話です。

それから色々学びましたが、興味を持っているということには変わりはないようで、関連物はついつい見てしまうのです。

最初は昨年公開された「ヒトラー・最後の12日間」、原題名「DER UNTERGUNG」直訳すると、”没落”といった意味だそうです。 ヒトラー最後の秘書となった女性の視点から、ナチ滅亡の過程を追っていくドキュメンタリー風の映画で、ヒトラーを一人の人間としてありのままに描いた、本国ドイツでも問題になったといういわく付の作品です。すでに敗色濃厚となったベルリンの地下壕で、病からくる手の震えをを隠しつつ、ありもしない軍隊に望みを繋ぎ、ほとんど自暴自棄状態の部下に激を飛ばし、不可能な作戦を押し付ける様は哀れです、しかし、秘書や愛人、愛犬には優しい一面を垣間見せます。  やがて忠臣と言われていたヒムラーや、ゲーリングに裏切られ、建築家で軍需相のシュペアーにも去られ、どうにもならないと悟り自ら命を断ちます。宣伝相ゲッベルス家の悲しいほどの忠誠心や、残された将校のヤケの乱痴気騒ぎ、ベルリン市民の混乱など、重く切ない物語です、心に残る名作と言えるでしょう。

ヒトラー ~最期の12日間~ スペシャル・エディション

次はヒトラーがミュンヘン一揆で収監された時に書いた自伝、「わが闘争」です、彼がどのようにして、ユダヤ人を憎み、ナチ党を結成して行ったかが自らの手で綴られています。 画家を志して挫折した不遇の青年時代から、第1次大戦に従軍して手柄をあげたにもかかわらず、敗戦して、不況のどん底に暮らした体験から責任をユダヤ人に押し付ける過程が読み取れます、今読むと、かなり偏見に満ちた思考だと判りますが、当時のドイツ国内で徐々に受け入れられていく様子も細かく書かれています。意外だったのはユダヤ人の社会についてもかなり詳しく、シオニズム運動や、シオン議定書等の真偽にも言及している事に驚かされます。

わが闘争 上―完訳 角川文庫 白 224-1

内容的には同じような恨み言と、ドイツ改革の意思が何度も繰り返されていますので、読み物としては読みやすいものでは有りません、ナチス政権下では聖書のような扱いで、全ての国民が所有していたと言われていますが、今ではヒトラー研究家以外でも、独裁者を生み出す過程を見て、同じ過ちを繰り返さないようにする意味においても読む価値があるとも思います。

わが闘争 下―完訳  角川文庫 白 224-2

こちらは同じタイトルですが、ナチ、ヒトラーのドキュメンタリー記録映像です、ナチ党はプロパガンダ用にも大量の映像を残していましたので、それをまとめてドキュメンタリー映画にしたものです、党大会や、ベルリンオリンピックの映像などは圧巻です。

我が闘争

最後は劇画、同時代を生きて戦争にも行った漫画家、水木しげるセンセイの作品です、(またかい!)ヒトラーの生い立ちから最後までを、判りやすく面白く漫画化しています。

劇画ヒットラー

こちらは同じ物文庫版、アマゾンの画像なし

劇画ヒットラー

まあ、あまり興味がないけど、映画は見てみようと思ってる方などは、漫画版を読んでみてからが良いかもしれません、時代背景や、ナチの興亡などがわかります。

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2006年11月 9日 (木)

水木センセイ自伝

読んでしまいました、水木センセイの自伝完全版、なにが完全なのかというと、今まで「昭和史」とか「のんのんばあ」とかで少しづつ書いてきた事柄と重なるからでしょうか。

生まれてから、最近までを、戦前、戦中、戦後の3編に分けて書かれています。センセイは先の大戦で南方へ赴き、生還した数少ない証人の一人でもありますので、戦争や当時の軍の実態を生々しく語ってくれています。   しかし、そこはセンセイの事、普通の体験記ではなく、当然妖怪とかいろいろ出てくるわけです。

完全版 水木しげる伝〈上〉戦前編

誕生から、子供時代、のんのんばあとの出会い、妖怪話を聞かされたり、寺の絵を見て感化されたり、漫画家水木しげるの下地となる時代、ガキ大将を経て、軍隊に召集され、南方へ出征するまでを描いています。

子供のころから感受性が豊かで、いたってのんきな性格、その反面、負けず嫌いなところも有るといった不思議な少年だったような印象です。

マンガ水木しげる伝―完全版 (中)

この巻は南方で戦った時代、のんきな性格のせいでいつも上官や古参兵に殴られている状況が書かれています、ねずみ男のビンタはこの時の体験が元であるということらしいです。しかしセンセイはマラリアにかかったり、腕を失ったりしながらもへこたれません、妖怪が守ってくれたのでしょうか、やがて原住民と知り合いになり、家族として迎えられる程に親密になって行きます、ところがそんな頃戦争が終結、帰国することなります、センセイは彼らとの再会を約束して本土への生還を成し遂げます。

マンガ水木しげる伝―完全版 (下)

帰国を果たしたものの、敗戦後の混乱、貧困、食料不足。美術学校へ通ったり無茶な商売を始めたりと、あちこち彷徨い歩きますが、やがて紙芝居の絵描きを経て、(天職と言うべき)漫画家と言う職業へ出会います。当時貸し本の時代、漫画家も出版社も貧乏でした、その後「金魂が飛んできた」頃から雑誌の連載が始まり、今度はとことん忙しい日々が始まります。自分は多分、この頃からセンセイの作品を目にするようになったのかと思います(年バレしてしまいますが)

センセイは結婚もして子供にも恵まれますが、南方への想いとどまらず、家族移住計画は頓挫するものの、南方への旅行を敢行して旧友との再会を果たします。

その後も精力は衰えず、トンガ、オーストラリア、台湾など、妖怪、伝説を求めて飛び回ります。

とまあ、これが現代の大妖怪、水木しげるセンセイの自伝の紹介ですが、これ程の波乱万丈の人生を、これだけオモチロイ自伝として書いた人はいまだかつて存在しなかったのではないでしょうか。

では改めまして、、、

妖怪万歳!!   けけけけけけけ、、、

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2006年11月 7日 (火)

京極作品感想(6)「巷説百物語」「続巷説百物語」

京極作品紹介、とりあえず今回で終わりです、これで読んだ物は全て紹介なので、後は順次読んだ物を紹介する予定です。

京極堂シリーズから離れて、江戸時代の-やはり妖怪絡みで事件を解決、というか闇から闇へ片付けていく謎の集団を、江戸の(自称)戯作者、山岡百介の視点から描く作品。

御行(修行中の僧、行者、僧形の物乞い)姿の又市、山猫回し=傀儡師=(多分人形使い)の美女など、一癖も二癖もある怪しい一味が、幕府の法度で裁けない難事件を妖怪の力を借りて葬っていく。     この連中がまた実に陰謀家らしくて、それだけでもうれしくなってくる訳です、まあ自分としては。

7つの短編集という体裁ですが、続きもののドラマを読むような感じ。

巷説百物語

こちらは続きの6篇からなる作品、ただし一つの事件の長さ(厚さ)はこちらの方が長くなってます。

”続”の方が仕掛けもより巧妙になり、(次第に大掛かりになって行く)話も面白く、最後の大団円に繫がって行きます。      自分としてもこちらのほうが好みだな、なんて思っていたら、こちらが直木賞受賞作だったらしい、納得。

続巷説百物語

りん。  

「御行したてまつる」

読後しばらく、御行の奏でる鈴の音が、聞こえてもいないはずなのに、妙に耳に残ってる気がしてしまう、それ程はまってしまった作品。

この「続巷説~」が京極氏の最高傑作じゃないかと思うようになってきました。

京極堂シリーズしか読んでいないという方はこちらも是非ご覧ください、お勧めです。

ドラマ感想1「狐者異」

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2006年11月 6日 (月)

京極作品感想(5)「百鬼夜行 陰」「今昔続百鬼 雲」「百器徒然袋―雨」

かなり間が空いてしまいましたが、しばらくぶりに京極作品を紹介します。    京極堂シリーズの外伝的作品、短編集ということですが、彼の作品なの短編といっても他の作家の書く中篇位の長さになってます

百鬼夜行 陰

まずは、主グループ以外の脇役をテーマにした作品、やはりそれぞれ妖怪になぞらえてエピソードを紹介する10編。  出てくる人物が脇なので、地味な感じ。話の盛り上がりもあまり無く、シリーズ全編を読んで次が待ちきれないという人や、京極関連全制覇しようとする人などにしか薦められない。評価は低め。この作品から京極夏彦を読み始めないようにご注意を、そんな人はいないと思うけど、念のため。

文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉

こちらは妖怪研究家、多々良センセイを主役としたシリーズ。彼の妖怪研究仲間、沼上君が各地の神社仏閣、伝説異聞を求めて彷徨い歩く、行く先々で問題を起こし事件に巻き込まれる。当然妖怪絡みである。キーワードは「あなた妖怪は好きですか?」そう聞かれたら迷わず「大好きです!」と言ってしまうだろう人々が読むに相応しい短編集。しつこいようだが1編が100ページ以上も有るのだからそれぞれ1冊の本が出来そうな長さの作品4編。最後の作品には古本屋と解剖医も出てくるのでお楽しみに。

ところでこのセンセイのモデルは水木デンセイに違いなく、お供の仲間は作者自身ではないかと確信している自分。たしか姑獲鳥映画では水木センセイが多々良センセイ役で出ていたと思う。

文庫版 百器徒然袋―雨

さて続いては、シリーズの人気キャラクター異能探偵、榎木津礼二郎の活躍する「百器徒然袋」シリーズの主メンバーがほぼ全部登場して、最後に事件を落ち着かせるのは結局京極堂なのだが、とにかく探偵榎さんが大暴れする。読んでるほうも楽しくてスカッと爽快である。 シリーズ未読、京極作品未読でも、この作品から入っても大丈夫、むしろ入門編としてお勧めしてもいいと思うくらいだ。

この続きの「百器徒然袋 風」も新書で出ているが自分は文庫待ち、未読なので読み次第紹介します。

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2006年11月 5日 (日)

神秘家の大物、南方熊楠伝「猫楠―南方熊楠の生涯」

猫楠―南方熊楠の生涯

水木サンセイの神秘家列伝シリーズの番外というか本家というか、かなりの大物。明治大正昭和を生きた世界的粘菌研究家の生涯。飼い猫の「猫楠」の目を通して語られる。

若いころからヨーロッパにも渡り、数ヶ国語を話す天才だが、国に帰るとほとんど生活不能力者のような印象、霊や猫や妖怪とも話が出来るという、神秘家ぶりもすごい。   大酒飲みで喧嘩っぱやく、性格はほとんど子供のような感じで、昔日海外の学者を論破したという同じ人物とは思えない。

晩年には、植物の研究をしていた昭和天皇に拝謁して、粘菌の標本を献上し、やっと国内、特に地元の人にも認められる。

現代の傑物が近代の大傑物を描く面白すぎる伝記。

ただし、この人物の性格か、センセイの趣味かはさておき、かなり下ネタが沢山登場するので、苦手な人はご注意を。

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2006年10月31日 (火)

神秘家列伝(3)(4)水木しげる著

先日紹介しました、水木しげるセンセイの「神秘家列伝」の続きです。前回と違うのは、その3以降、日本国内だけの不思議人や、不思議研究家を紹介していることです。

その3からは、何故かアマゾンも画像付で載せています。作中解説者にアリャマタ先生(そう書いてある)等も出てきます。

神秘家列伝 (其ノ3)
その3では、出口王仁三郎(でぐちおにさぶろう)、役小角(えんのおづぬ)、井上円了(いのうええんりょう)、平田篤胤(ひらたあつたね)を紹介しています。へたれ登山家としては、修験道の開祖、役小角に興味をひかれました。

神秘家列伝 其ノ四
その4では、仙台四郎(せんだいしろう)、天狗小僧寅吉(てんぐこぞうとらきち)、駿府の安鶴(すんぷのあんつる)、柳田国男(やなぎたくにお)、泉鏡花(いずみきょうか)を紹介しています。

以前Sさんにもらった、「仙台四郎の開運テレカ」がウチに有りますが、この仙台四郎という人が、どういう経緯で福の神になっていったのが判りました、、、水木センセイありがとう

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2006年10月30日 (月)

東野圭吾著「容疑者Xの献身」感想

容疑者Xの献身 (文春文庫 ひ 13-7)
容疑者Xの献身 (文春文庫 ひ 13-7)

先日、「この作者は自分に向いてないかもしれない」とか言ってしまいましたが、東野さんゴメンナサイ、今回は当りでした。

途中までは、またミステリー風ひねくれサスペンス(ああ、スミマセン)かと思ってましたが、立派なミステリーでした、見事に騙されました、謝ります。

何故か知らないけどミステリーファンというのは、意外な結末で、犯人が自分の予想と違ってたりすると、「やられた!」とか言いながら喜んで、予想の範囲内のものだと、「なんだ結局そこか、つまらねぇ」とか言う習性がありますが、今回のこの作品は前者の、やられた系の名作かと思います。

まあ、こんなこと、ありえない感じの状況も多々ありますが、おおむねミステリーなんて物はそうした物なので全く問題なし、問題だと思う人は今後読まないことをお勧めします。

今回あまり期待していなかったせいも有るでしょうが、一本取られたので、皆さんにもお薦めしておきます、細かい内容はあえて書かずにおきます、先入観なく読んでもらった方が楽しめるんじゃないでしょうか。

★★★★+

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2006年10月27日 (金)

神秘家列伝(1)(2)水木しげる著

神秘家列伝なる本を発見してしまった、妖怪学の先達で京極氏の師でもあるという、水木しげるセンセイの著作です、(決してコミックという扱いには出来ない気がする)あの世やら妖精やら、妖怪やらが見えたと言う傑物を紹介している。

これが又ソウソウたる名前が連なっている、なにか自分と通じるものが有りそうな人物を、全て書いている気がしないでもないが、いや驚いた面白い。さすがセンセイ、まいりました。

神秘家列伝〈其ノ壱〉 はスウェーデンボルグ、ミラレバ、マカンダル、明恵上人

神秘家列伝 (其ノ2)は阿部清明、長南年恵、コナンドイル、宮武外骨、を取り上げている。

続編もあるので後日紹介します

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2006年10月26日 (木)

京極作品感想(4) 「絡新婦の理」「塗仏の宴 」

ちょっと疲れて(飽きて?)きたけど、続けていきましょう。5作目「絡新婦の理」(じょろうぐものことわり) 内容は、ええと難しいなこれ、いろんな事件が起きます、目潰し魔による連続殺人事件、キリスト教系の女学校で起きた女学生殺人事件、黒いマリア像の呪い、別々のように見える複数の事件が、蜘蛛の糸に複雑に絡めとられる。

今までの作風とはちょっと違った始まり方をします、いきなり京極堂と真犯人?の会話から始まるのです。  「あなたが-----蜘蛛だったのですね」   数々の事件は蜘蛛と呼ばれる人物が糸を引いていたと、作者自らいきなりネタバレしてしまうのです。問題は蜘蛛とは誰か?どうゆう方法で?ということですが、つまり陰謀です、陰謀のフィクサーとテクニックを推理しろという話です、まあこうゆう話は大好きです、ただ核心までが長いです、辿り着くまで結構大変です、辿り着ければ面白い。 今回の薀蓄はキリスト教、ユダヤも絡む、占星術とかその辺まで?がりますので好きな人には堪らないでしょう。ミッションスクールに通っているMさんに是非読んで欲しい作品です。

分冊文庫版 絡新婦の理〈1〉

引き続き6作目「塗仏の宴 」(ぬりぼとけのうたげ)の前編「宴の支度」(うたげのしたく)後編は「宴の始末」(うたげのしまつ)  あの分厚い本が前後編2部ですよ、出てくる石燕の絵も七つです、話はいろいろなパートに分かれていて説明しにくいですが、何者かによる陰謀のオンパレードです、心理戦、騙し合いの博覧会みたいな物です、大掛かりです、敵もかなりの大物です、関口は罠に嵌められて、殺人犯として逮捕されます、当然壊れます、これをどう収集させるのか、京極堂はしぶります、けど出てこざるを得ません、もちろん。もうここまでシリーズを読んで来た人には長さは苦にはならないでしょうから、思う存分陰謀を楽しんで下さい、という感じです。結末もちゃんと落ちます、すっきり感は人それぞれでしょうか?

とりあえず京極堂シリーズは完了、一旦休んで、外伝的なものと、御行シリーズの感想をを後ほど書こうと思います。  ああ疲れた、、、、

分冊文庫版 塗仏の宴 宴の支度 (上)

分冊文庫版 塗仏の宴 宴の始末(上)

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2006年10月25日 (水)

京極作品感想(3)「狂骨の夢」「鉄鼠の檻」

3作目は「狂骨の夢」(きょうこつのゆめ) 内容は、夫を4度殺したと言う女と、その話を夢うつつで聞いている伊佐間という男、海に漂う金色の髑髏を見たという噂、集団自殺事件。例によって巻き込まれる関口、木場、そして京極堂。

この辺りは、どうもあんまり印象が無いというか薄い、新キャラの伊佐間とか降旗とか白丘辺りもどうも影が薄い、関口寄りのキャラが増えただけの印象です、話はやたらと色っぽいとか性的だったとかの印象が強い、多分トリックというか、仕掛けが読めちゃったのもいけなかったかもしれない、面白く無いということもないけど、シリーズ中では一番自分向きじゃなかったと言う事で、全部読もうという人は読んで見るといい、としか言えない。

分冊文庫版 狂骨の夢 上

そこで4作目の「鉄鼠の檻」(てっそのおり) これは自分の中ではかなり好みの作品、「匣」の次位に面白かった。

箱根に湯治に来ていた関口は、座禅姿のまま殺されている僧を目の当たりにする、何故か呼ばれたのは榎木津探偵。山中には誰も知らない禅宗の修行寺がある事がわかった、そのなかで次々と殺されていく修行僧達。十数年前と同じ振袖姿の少女。古書を求めて離れ離れの京極堂は合流できるのか?といった内容。

何より舞台設定が良い。真冬、雪中の箱根、人里離れた山中に忽然と現れる大伽藍、禅宗の修行の様子や、仏教に関する薀蓄もなかなか楽しかった。そんな雰囲気が好きな人にお薦めする一編です、ってそんな人がどのくらいいるのかは知らないけど。

分冊文庫版 鉄鼠の檻〈1〉

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2006年10月24日 (火)

京極作品感想(2) 「魍魎の匣」

引き続きまして京極堂第2弾「魍魎の匣」(もうりょうのはこ)   いまだシリーズ最高傑作の称号は譲られていないと思う。

有名女優の娘が謎の列車事故の巻き込まれ、瀕死の重傷を負う。だが、運び込まれたのは病院ではなく真っ黒で四角い「匣」のような研究施設、その実態も研究内容も全く不明だ、刑事の木場が存在を嗅ぎ付け、向かったその建物で衆人監視の中少女の体が忽然と消えてしまう、その後発生する凄惨な少女バラバラ殺人事件、「匣」との関連は、犯人を突き止められるのか、誘拐された(かどうかも判らない)少女を救う事は出来るのか?

と、こんな内容の紹介ですだんだん出版社の広報の様な気分になってきた、評価は最大の「秀」、で是のおかげで京極ファンになった作品。まあ、トリックはほぼ反則みたいな物だけど、何故か自分は気づいてしまった、それでも作品の魅力が減じる事はありませんでした、特に作中作の「箱の中の少女」は是非完結版で読みたかったと思わせる出来栄えでした。

京極作品を読んでなくて、何か試しに読んで見てから決めようかと思ってる人は、これか、巷説百物語をお薦めします。この世界を堪能するには最適じゃないかと思う。

分冊文庫版 魍魎の匣〈上〉

この作品の映画を見てみたかったが、 「姑獲鳥 」の出来では、同じ監督スタッフでは御免こうむりたい、何とかならんもんかしら。

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2006年10月23日 (月)

京極作品感想(1)「姑獲鳥の夏」

以前お話したままほったらかしだった、京極夏彦作品に付いて語ろうと思います。まずは彼のデビュー作で、異色の名探偵京極堂こと中善寺夏彦のデビュー作でもあります、「姑獲鳥の夏」から、(画像の紹介は全て分冊文庫版 「上」か「1」だけです、他の分は「続き」に置いておきます)

読み方は「うぶめのなつ」字と読みが違和感が有る事は読んでいるうちに何となく解消します内容はと言うと、或る由緒或る病院で20ヶ月の間身篭りながら子供が生まれない、夫は失踪中らしい、病院には呪いがかかってるらしい、という噂が流れている、噂を聞きつけた売れない小説家関口巽は知人の古本屋に話し掛ける、しかもその夫は彼の学校の先輩だった、なくした記憶と闘いながら、止めておけば良いのに首を突っ込む関口と関わりたくないのに、なんとなくかりだされる京極堂、はたして憑き物は落ちるのか?とまあそんな感じ。

実の所、自分が最初に読んだ京極作品は、当時ネット上で最も評価の高かった「魍魎の匣」でした、気になってはいたものの、あの厚さでは評判を見ないで買う勇気が無く、最も良さそうな物を試しに読んでみて、自分に合うかどうかと考えたのも無理からぬものでしょう「匣」の話は後でする事にして(まあ良かったから読み続けているわけですが)

とにもかくにもこの作品で、古本屋の主にして、神主、陰陽師にして憑き物落としの京極堂、推理しないで真相を突き止めてしまうという、異能の探偵、榎木津礼二郎、強面だが、実は繊細な心の持ち主の警視庁のはみ出し刑事、木場修、鬱患いの売れない小説家、関口巽、と個性的過ぎるキャラクターの初登場場面が読めるのですまた、合わない人には絶対合わない、好きな人はどっぷり嵌まってしまう、独特の雰囲気が世に出た記念すべき作品です、合うか合わないかは自分で読んで見るしか判らないので、ご注意を、ミステリー的には、たいしたトリックが有る訳でもなく、意外な犯人に驚くわけでもありませんが、その展開の見事さと、怪しい雰囲気と、これでもかと突きつけられる薀蓄に、いつのまにかのめり込まされていくといった作品です。

分冊文庫版 姑獲鳥の夏 上

さて、実はこの作品、最近映画化されたのですが、表に出せるような感想は書けないので「続き」に隠して置いておきます↓

姑獲鳥の夏 プレミアム・エディション
姑獲鳥の夏 プレミアム・エディション

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2006年10月22日 (日)

「変身」と「レイクサイド」東野圭吾著

最近勧められて読んだ東野圭吾の作品、

変身

ある強盗事件に巻き込まれた、心やさしい平凡な青年、一命を取り留めたものの、脳の一部を失い、移植手術を受ける事になる、史上初の脳移植の成功か、手術後、絵を書くことが好きだった彼の画風が変化して、恋人や仕事、同僚にたいする思いも変化していく。やがて移植された脳のドナーを突き止めていくようになる。

ミステリーではなく、サスペンスホラーといった内容です、話は面白いです、が、陰謀好きな自分には、この史上初の検体に対するガードがあまい、組織がもっとしっかり監視しなきゃダメだろう、と思ってしまった、そうなると物語の進行に問題が生じるのは判るが、そん編をもう少し上手くまとめて欲しかった。最後の瞬間も結局そうなるのかで終り。まずまずレベル。

レイクサイド

映画にもなった作品ですが、内容は、4家族合同のお(私立中学校)受験合宿に向かった少年の父は、妻が訪ねてきた愛人を殺してしまったと告げられる。子供たちの為に事件の隠蔽に協力してほしいと要求され、従ってしまう。

一応ミステリーの体裁はとっているものの、まあサスペンスです、諾々と隠蔽工作に加わる主人公もおかしいと思うが、まわりの集団が明らかに変、かなりの裏がありそうだと思っていたが、結局こじんまりとした真相で落ち着いてしまう、もう一つ納得のいかない終わり方。主人公意外には、怪しい宗教集団にも見えてくる、このグループの怖さが生かされていない。裏感想を「続き」に隠してありますので読みたい人はどうぞ。

どうも自分には、この作家は向いてないんじゃないかと思うけど、もう一つ直木賞を取った作品を借りてきたので、そちらを読んでから評価を決めるつもり

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2006年10月19日 (木)

陰摩羅鬼の瑕(おんもらきのきず)京極夏彦著

久しぶりに読んだ京極夏彦作品、京極堂がメインの本筋のシリーズ、塗仏以来の文庫版、今回は3巻の分巻で買ってきた、持ち運びにはちょうど良い厚さ。

今回のタイトル妖怪は「陰摩羅鬼(おんもらき)」新しい死体の気が変化した、鶴のような形の妖怪。

旧華族の伯爵家へ、嫁いだ花嫁が婚礼の日に殺されてしまう、呪われた「鳥の城」。     5人目の婚礼当日に招かれたのは、何故か(通常の)視力を失ってしまった榎木津探偵、その付き添いとして、全く役に立たない関口、果たして第五の殺人は阻止できるのか?    といった内容ですが、序盤の関口絡みの話は相変わらず、前に進まないでちょっと飽きてくるが、作中作の関口作品「獨弔」はなかなか良かった、見直したぜ巽。

京極堂の出番が遅いのはいつものことですが、今回榎さんの暴れ方が少ないのと、木場修が現場に絡んで無いのが不満。       読んでいる途中で、犯人や、展開が読めてしまったのと、世界観の不気味さが今一つ。今まで出てきた妖怪の出自や、儒教や儒学者、ハイデッガー等についての薀蓄話は冴えていた。

是を機に、京極作品の感想も古いものから書いてみようと思ってます。

分冊文庫版 陰摩羅鬼の瑕(上)

分冊文庫版 陰摩羅鬼の瑕(中)

分冊文庫版 陰摩羅鬼の瑕(下)

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2006年10月 5日 (木)

クライマーズハイ(ドラマ&原作)感想

ちょっと時期が遅いかもしれませんが、NHKのTVドラマの前編を、再放送で見たので、後編の放送前に何となく便乗できるかと思って書いてみます。     自分は単行本が出た時に、山関係の本と言う事もあり、良い評判を聞いたので買って読みました。

物語は2児の父親で、地方新聞(群馬県)のベテラン記者が主人公で、子供達と折り合いが悪く、同僚と山(ロッククライミング)にのめり込んでいた、そんな時に日航機の墜落事故が発生、全権デスクに任命される、そんな時にザイルパートナーが事故で亡くなってしまう、事件の取材に行った若い記者や、他社とのスクープ争い、組織上層部との軋轢、果ては政治家にまで翻弄される。まるで現場にいるような錯覚さえ覚える、まさに傑作。読んだ後に山仲間に貸しまくった覚えが有る。  タイトルは「登攀中はその事に集中するあまり周りの事が見えなくなっている状態」を指す山岳用語。その昂揚感ゆえに山から離れられなくなっていった者もまた数え切れない、自分はクライミングはやらないけど、その感覚はなんとなく理解できる、普通の徒歩登山でも下界のうさを忘れられるのだから、命を削るような登攀ならなおの事だろうと思う。今更やってみようと言う気には、あんまりならないけど、、、。

TVドラマの方も、原作ファンから見てよく出来ているので是非ご覧頂きたい。「氷壁」みたいな酷いことにはなっていません。NHKドラマのサイト↓

http://www3.nhk.or.jp/drama/html_news_high.html

山や岩に興味が無くても、事故当時の新聞社の内部事情などが、臨場感タップリに描かれているので是非読んで頂きたいオススメの一冊です。

クライマーズ・ハイ
クライマーズ・ハイ

ドラマの感想記事

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2006年10月 4日 (水)

ユナイテッド93原作本

先日(9月2日)に映画感想で紹介した「ユナイテッド93」(記事)の原作です、航空関係者、警察、遺族からの、聞き取り調査を元に書かれた、ジャーナリストによる記録です。全ての乗員、乗客のエピソード、人柄や思い出、電話をかけてきた最後の瞬間までを一人一人綴っていきます。  さすがに途中から同じような内容に、ちょっと飽きてきますが、遺族にとっては大事な事柄なんだろう、と思い直して最後まで襟を正して読み終えました、ただ、それぞれが本当に素晴らしい人格者で、立派な人なんだという事が強調されすぎている感じは否めません、むしろ、ごく普通の人達が危機に遭って、テロの事実に驚き、混乱しながらも最後の瞬間に一致団結して立ち上がった、そう言われた方が納得するでしょう。「彼らが搭乗していたのは、神の配剤だった」と語った人がいたとの事ですが、それはかえって残酷な言葉だと思います。 ともあれ彼らの勇気ある行動は賞賛されるべきなのは言うまでもありません。 人間、いつ何時災難が降りかかってくるかわからない、自分はその時なって何が出来るか、後悔のない今を生きているか、そんな事を考えさせらる一冊でした。

ユナイテッド93 テロリストと闘った乗客たちの記録
ユナイテッド93 テロリストと闘った乗客たちの記録

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2006年10月 2日 (月)

フットサル教本「フットサルクリニック」

暫らく練習できない日が続いているので、イメージトレーニング(?)として初心者向けの教本をおさらい中。ちゃんと読んでたつもりでも忘れてる事、出来てない事が沢山ありますです。練習と練習の合間に、繰り返し読み直すのが肝要と実感しました、それでも上手くなるかそうかは才能次第なんでしょうけど、、、、 努力してみる事も大事、練習は裏切らない、と、信じよう。

フットサルクリニック―「止める」「蹴る」の技術を極めて確実にうまくなる!

フットサルの入門書、カスカヴェウやプレデター(フットサル関東リーグのチーム)等で活躍の市原氏の初心者向け教本、基本テクニックを写真つきで解説、その他GK応用編ルール等

オスカーのフットサル―うまくなる!!強くなる!!個人技と戦術

日系ブラジル人で、元ファイルフォックス(日本のフットサル強豪チーム)監督のオスカー氏による教本、初心者からコーチまで為になる、写真や図などでわかりやすく解説している。

オスカーのフットサル・コーチング
日系ブラジル人で、元ファイルフォックス(日本のフットサル強豪チーム)監督のオスカー氏による教本、初心者からコーチまで為になる、写真や図などでわかりやすく解説している。

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2006年9月30日 (土)

ダン・ブラウン関係「天使と悪魔」「ダ・ヴィンチ・コード」

ちょっと話が出ちゃったので、ついでというか、ちょうどいいので紹介します。   「ダ・ヴィンチコード」でベストセラー作家になったのでご存知の方も多いと思いますが、その主人公「ロバート・ラングドン」シリーズ2つです。この人も秘密結社とか陰謀説とか好きなんだなぁ、と、その辺にシンパシーを感じたりしてます。

天使と悪魔 (上)
ラングドン初登場の天使と悪魔、上中下3巻の文庫本。新しいローマ教皇を選出する”コンクラーベ”の最中に何者かが、”セルン”で密かに作られていた”反物質”をバチカン市国に持ち込んだことが発覚する、反物質が対消滅を起こせばバチカンは丸ごと消えてなくなる。一方”イルミナティ”によって拉致された、教皇有力候補が変死体で発見される、事件を解決するべく(何故か)ラングドンと科学者の女性が活躍する、、、、、、。  とまあ、専門用語てんこ盛りなので好きな人にはたまらない一方で、判らない人には付いて行けない部分もあるかもしれない、ニュートンやナショナルジオグラフィックなんかの読者は大受け間違いなし(もちろん自分も)。ストーリーは奇想天外で突っ込みどころ満載だけど、結構楽しませてもらいました。まだ「ダ・ヴィンチコード」を読んでない人はこちらから読んでみるのもいいかもしれない。

ダ・ヴィンチ・コード(上)
ご存知ベストセラー「ダ・ヴィンチコード」こちらも文庫、上中下3巻。    パリ、ルーブル美術館の館長が何者かに殺害される、ダイイングメッセージを解読するべく呼び出しを受けたラングドンは殺人の疑いを掛けられてしまう、(何故か)暗号解読班の女性捜査官に助けられ真犯人を突き止めるためにヨーロッパを駆け巡る、、、、、、。こう書いてるとやっぱり荒唐無稽のファンタジーな感じですがそれでも面白いのは「暗号」とか「秘密結社」とか「陰謀」とか怪しい魅力知的好奇心をくすぐるからなんでしょうね。ええ。まんまとやられましたよ、「盗作だ」とか「事実に反する」とかいろいろ言われてましたが、逆にいい宣伝になっちゃったんだよね、そこまで計算していたとするなら大した戦略家と言う他ないですが。

で、こちらはオマケ

ダ・ヴィンチ・コード デラックス・コレクターズ・エディション ミニクリプテックス付き
自分は劇場で見ましたが、ネット上での評判を読んでたせいで失望感はそれ程無かったです、駆け足で展開していくので原作未読の人には状況がつかめないかなとも思ったし、原作大好きな人には納得行かなかったかもしれない、映画の出来としては、まあたいした事はない凡作ですが、ガン爺イアン翁はいい味出してるし、原作読んで今一イメージ出来てなかった小物とか、見てみたいと思っていたルーブルや大聖堂が映像で見られたので結構満足して帰ってきた覚えがあります。DVDは買う予定じゃなかったけど、この「ミニクリプテックス」はかなり欲しい!

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2006年9月29日 (金)

秘密結社と陰謀「秘密結社の世界史」「陰謀の世界史」

最近ニュースを見ていて、誰かが裏で糸を引いてるんじゃないか?と思うような事件、事故が多いように感じてしまう自分がいます。映画の見過ぎとか、小説に影響されているのかとか言われてしまいそうですが、同じような事は昔からあったようです。

映画や小説等に度々登場する、いわゆる「秘密結社」といろんな事件の背後で囁かれる「陰謀説」知ってるようで、どうも掴み所のない、けど、怪しい魅力タップリの世界を詳しく解説してくれている2冊。海野弘著作。

秘密結社の世界史
ダン・ブラウンの諸説に出てくる「オプス・ディ」「テンプル騎士団」「シオン修道院」「イルミナティ」、確実に存在しているらしい「フリーメーソン」「KKK」から「マフィア」「テロ組織」まで言及している。

陰謀の世界史
世界中の歴史的事件を陰謀説として解説、事実かどうかは誰にもわからない、秘密結社やCIA,KGB等諜報機関、はてはUFO、宇宙人まで、あらゆる角度から検証している。

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2006年9月14日 (木)

写真の話「山岳写真の上達技法」「白籏史朗の山岳写真撮影テクニック」

思えば結構昔からカメラや写真が好きで、旅行やら何やらでいろいろ撮っていた気がする。高校出てから一眼レフなんかも買って使っていたけどあんまり上手く写せなかった、山登り途中で素晴らしい景色を見てシャッター押しても、後でプリントするとたいした事がなかったり、色々失敗しながら学習してきたのかもしれない、町で見かけるポスターや、本屋で写真集を立ち読みしてヒントにしてみたりもしたけど、結局は基本が出来ていなかったので、ダメだったらしい。最近は撮影テクニックなどの本も沢山出版されているので、独学で勉強してる。ここ数年はデジカメが主流でコンパクトなものをアチコチ持ち歩いて撮影している。参考にした本をいくつか紹介。

山岳写真の上達技法―日本山岳写真協会創立65周年記念出版
カメラ雑誌の出版社の山岳特集、構図やタイミングなど判り易く解説されている

白籏史朗の山岳写真撮影テクニック
プロカメラマンによるテクニック解説、同じ場所、時刻の複数の写真を比較して解説してくれている所が具体的で参考になる。

ナショナルジオグラフィック プロの撮り方 風景写真―景観の臨場感を出す
ナショナルジオグラフィックのカメラマン数人による解説、世界は広い、カメラマンもテクニックも多種多様。

名作写真館 1巻 白川義員(1)「世界百名山」
最近見かけた写真集を紹介する雑誌。創刊号の山岳写真に惹かれて買い出したら結局全部買ってしまった。

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2006年9月11日 (月)

「十三番目の人格(ペルソナ)―ISOLA」貴志 祐介著

十三番目の人格(ペルソナ)―ISOLA★★★

貴志 祐介のデビュー作、他人の感情を読み取れる特異な能力を持つ女性が、多重人格の少女の中に邪悪な存在を感じ取る。精神と霊魂を視点としたサスペンスホラー
作者の他の作品に比べると、怖さは少なめで、精神医学の下りは松岡圭祐氏の作品とも繋がる気がした、霊魂を絡めているところがホラーということでしょうか。

いわゆる多重人格者や、他人の心の声が聞こえてしまう女性(超能力?)の苦しみなどを絡めて謎の人格ISOLAの恐怖や真相を探っていく、ミステリーのようなホラーのようなSFのような作品です。

十三番目の人格(ペルソナ)―ISOLA
4041979013
貴志 祐介


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こちらは映画化された作品のDVD、自分は未見ですが、評判は余り良くないようです。ISOLA 多重人格少女
ISOLA 多重人格少女

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2006年9月10日 (日)

新トレーニング方「古武術で蘇るカラダ」

最近TVなどでも時々見かける古武術トレーニング、なんば走方などの解説、いろいろなスポーツや登山にも応用出来そうなので読み込んで見たい。バテないで長時間山登りとか、キレキレのフットサルとか、出来るようになりたいので、半分藁にもすがる思いか?

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2006年9月 3日 (日)

ホラー文庫「黒い家」

最近読み始めたホラー関係、今日はこれを読了。小ハマリ気味の、貴志 祐介ホラー。生命保険を巡る事件に巻き込まれる生保社員の恐怖を描く、じわじわと迫ってくる怖さ、読みながら精神的に追い詰められる感じが、また、、、

黒い家
黒い家

黒い家
黒い家
こちらは映画のDVD

先日紹介しました ステイのDVDが届きました、コメンタリーを見ています、全編じゃないので時間がかからないけど、少し物足りない。見たときの違和感、不思議映像をどんな意図で撮影、編集したかが明らかになります、本編を見てない人は先に見ないように注意。

ステイ
ステイ

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2006年8月 8日 (火)

妖怪本「鳥山石燕 画図百鬼夜行全画集」「図説 日本妖怪大全」

本屋で見つけてきた、これを見たいと思ってた人は結構いるんじゃないでしょうか?京極夏彦の作品で、ちらちら見かける絵のほぼ全てが収納されてます。解説文はなし、絵の中の文を読めってことか。

鳥山石燕 画図百鬼夜行全画集
鳥山石燕 画図百鬼夜行全画集
★★★★★

こちらは水木しげるセンセイによる絵と解説付き、石燕の構図とほぼ同じ物もかなりありますが、独特の雰囲気は漫画からのファンにはうれしい、解説もセンセイの妖怪を愛する気持ちが伝わってくる。

図説 日本妖怪大全
図説 日本妖怪大全
★★★★★

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2006年7月31日 (月)

当然これも「指輪物語」

指輪物語本編、このおかげで今の自分が有るのかもしれない、実は映画公開前、予告編を見てから読み出したという、最近の読者だったりする、もっとも公開時にはホビットとシルマリルまで読んじゃってたけど、つくづく公開後じゃなくてよかったと思う

指輪を拾ったビルボのいとこ、フロドが庭師サムと共に冥王の指輪を滅ぼしに行く話。
話は長いので紹介しきれないけど、まず詠んでみて欲しい、読んで損は無い。
現代の全てのファンタジーやRPG等の原型と言われ、多くのクリエイターに多大の影響を与えている、と表現されているが、そんなことは知らなくても、今読んでも抜群に面白い。

文庫 新版 指輪物語 全9巻セット
文庫 新版 指輪物語 全9巻セット

指輪物語 (10) 新版 追補編
指輪物語 (10)  新版 追補編

全部を語りつくそうと思ったらいくら時間がかかるか判らないので、いずれ少しずつ書けたら善いなぁ、、なんて思っています(遠い目)

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2006年7月26日 (水)

本の紹介はやっぱりこれから「ホビットの冒険」「ノービットの冒険」「シルマリルの物語」

やっぱりこれしかないでしょう、まず本の最初はやっぱりタイトルの元ネタから
荒地の国といえば「ホビットの冒険」
山オヤジといえば (´・(ェ)・`) 
早く映画化ならないかいつまでも待ってるよ! PJ!!

平凡な暮らしをしていた裕福なホビットがドワーフと魔法使いの計画に巻き込まれて、眠っていた自分の才能に目覚めていく物語。ご存知「指輪物語」に繋がるトールキン処女作
もちろん単体としても子供から大人、幽鬼まで充分楽しめる傑作です。
7月20日に荒地の国(Wilderland)で、ビルボ一行と熊の人が出会います、指輪物語の前に読みたかった、この作品からトールキンに触れた人は幸せだと思う
ホビットの冒険〈上〉
ホビットの冒険〈上〉

ホビットの冒険〈下〉
ホビットの冒険〈下〉

オマケ、SF版ホビット、ネ友のきんちゃんに教えてもらった

ノービットの冒険―ゆきて帰りし物語
ノービットの冒険―ゆきて帰りし物語
上記ホビットの冒険のストーリーをほぼそのまま、キャラクター名、舞台を宇宙に移して描かれたSF冒険物語、原典を読んでる人は思わずニヤリと笑えます、読んでない人でも、そのまま一つのSF作品として楽しめる。

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