横山秀夫

2008年9月 3日 (水)

横山秀夫「ルパンの消息」感想

ルパンの消息 (カッパノベルス)
横山秀夫氏の幻の処女作!が発売になっていたんですよ、最近は文庫本しか読めない環境なので、気が付きませんでしたが、古本屋で見つけたので買ってしまいました。

なんでも「第9回サントリーミステリー大賞佳作」で、まだ新聞社に在籍していた頃の作品だそうです。佳作になってから15年目の時効ギリギリ(これは作品を読めば判ります)で出版だそうで、本人も「因縁を感じる」みたいなことを言っていましたです。

内容「 「昭和」という時代が匂い立つ社会派ミステリーの傑作!平成2年12月、警視庁にもたらされた一本のタレ込み情報。15年前に自殺として処理された女性教師の墜落死は、実は殺人事件だった―しかも犯人は、教え子の男子高校生3人だという。時効まで24時間。事件解明に総力を挙げる捜査陣は、女性教師の死と絡み合う15年前の「ルパン作戦」に遡っていく。「ルパン作戦」―3人のツッパリ高校生が決行した破天荒な期末テスト奪取計画には、時を超えた驚愕の結末が待っていた…。昭和の日本を震撼させた「三億円事件」までをも取り込んだ複眼的ミステリーは、まさに横山秀夫の原点。人気絶頂の著者がデビュー前に書いた“幻の処女作”が、15年の時を経て、ついにベールを脱いだ。第9回サントリーミステリー大賞佳作。」

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2008年7月 5日 (土)

「クライマーズ・ハイ」映画感想

自分としては、元々原作のファンで、この作品から横山秀夫氏の小説を読み始めた、曰く付きのタイトルです、映画化と聞いてまず思ったのは変な改変が無いか、という不安でした。

クライマーではないですが、山登り好きで小説好きなので、この作品に出会った時は面白くて感動しまくり、オススメしまくりだったのを思い出します。原作感想記事

NHKでのドラマ化された物も見て、原作に忠実に作ってあったのでこれも気に入りました。
ドラマ感想記事

そこで映画化はどうなのか?とまず不安に思ってしまったのでした。

監督は原田眞人さん、突入せよ!「あさま山荘」事件は面白かったけど、やはり原作を読んでいた魍魎の匣は好きなエピソードを変えられて不満な内容でした。

今回の映画化ですが、結論から言うと当たりです。

http://climbershigh.gyao.jp/(公式サイト)

ストーリー「1985年8月12日、乗員乗客524名を乗せた日航機123便が、群馬と長野の県境に墜落、その一報が北関東新聞社に入る。編集部で全権デスクに任命された悠木和雅(堤真一)は記者として扱う一大ニュースに対する興奮を禁じえないが、中央紙とのスクープ合戦や組織や家族との衝突を経て、命の重さに対しわき上がる使命感を覚える。」

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2008年5月23日 (金)

横山秀夫 著「出口のない海」感想

出口のない海 (講談社文庫)
出口のない海 (講談社文庫)
さて横山ファンとしては映画の「クライマーズハイ」の予告とか評判とか上がってきて、一喜一憂していますが、その前に未読だった(映画も未見)作品を読みました。

氏にしては珍しい戦争を扱った作品で、特攻隊に配属された青年を描いています。
特攻といっても神風ではなく、暫くその存在も謎とされていた、人間魚雷「回天」を描いた作品です。

内容「人間魚雷「回天」。発射と同時に死を約束される極秘作戦が、第二次世界大戦の終戦前に展開されていた。ヒジの故障のために、期待された大学野球を棒に振っ た甲子園優勝投手・並木浩二は、なぜ、みずから回天への搭乗を決意したのか。命の重みとは、青春の哀しみとは―。ベストセラー作家が描く戦争青春小説。」

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2008年4月15日 (火)

横山秀夫 著「震度0」感想

震度0 (朝日文庫 よ 15-1) (朝日文庫 よ 15-1)
震度0 (朝日文庫 よ 15-1) (朝日文庫 よ 15-1)

久々に横山氏の文庫新刊が出ていたので買ってきました。

「震度 0」(しんどぜろ)は阪神淡路大震災の時に起こったN県警の内紛を描いた作品です。

ストーリー「阪神大震災の朝、N県警本部警務課長・不破義人が姿を消した。県警の内部事情に通じ、人望も厚い不破が、なぜいなくなったのか? キャリア、準キャリア、叩き上げ、それぞれの県警幹部たちの思惑が、複雑に交錯する……。」

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2007年10月18日 (木)

横山秀夫 著「顔 FACE」読書 レビュー

同氏の陰の季節「黒い線」でD県警の鑑識で似顔絵担当をしていた、婦警が主人公の短編集。「顔 FACE 」を読みました。

顔 FACE (徳間文庫)
顔 FACE (徳間文庫)

警察の組織と職員の様々な立場、思惑を鋭くえぐるD県警シリーズ。
子供の頃から婦警さんにあこがれて、しかも得意の似顔絵で日々職務に邁進していた婦警、平野瑞穂はある事件で自信を失い、上司の心無い言葉に傷つき失踪、半年の休職を経て復帰したものの、不得手の職場に転属されられて不遇を囲っていた。

しかし、周囲の励ましと職務の誇りを頼りに懸命に復活を目指す、ミステリー仕立てのヒューマン警察ドラマ。

プロローグ、エピローグ付き、短編5件
「魔女狩り」
「決別の時」
「疑惑のデッサン」
「共犯者」
「心の銃口」

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2007年10月 4日 (木)

横山秀夫 著「影踏み」読書 レビュー

横山秀夫氏の「影踏み」を読みました。
警察や新聞関係に詳しい著者のミステリー、しかしこの作品の主人公はちょっと違う、なんと刑務所から出所してきたばかりの現役の泥棒です。と言っても某怪盗紳士のように鮮やかな予告をしたりしない、普通のありふれた、夜中に家の人達が寝静まってから侵入する忍び込みを常習とする泥棒です。その名もノビ師「ノビカベ」こと真壁修一。

影踏み
影踏み

その過去はかつて法律を学んでいた秀才。将来を嘱望されていたのに有る事件で双子の弟と両親を亡くしてから、彼の人生は転落してしまった。

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2007年9月18日 (火)

横山秀夫 著「臨場」読書 レビュー

横山秀夫氏の短編集「臨場」を読みました。警察官が主人公、今回は変死の現場を見て殺人などの事件性があるか、自殺や病死かを判断する「検視官」です。
天才的な観察眼を持ちその為に出世も転属も止まっていて「終身検視官」という異名を持ち、若い刑事や鑑識官から”校長”と呼ばれる特異な人物を中心に様々な事件が語られます。

臨場 (光文社文庫 )
臨場 (光文社文庫 よ 14-1)

「赤い名詞」
「眼前の密室」
「鉢植えの女」
「餞(はなむけ)」
「声」
「真夜中の調書」
「黒星」
「十七年蝉」

の8編

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2007年9月 4日 (火)

横山秀夫著「陰の季節」読書レビュー

横山秀夫氏の警察小説短編集「陰の季節」を読みました。

陰の季節 (文春文庫)
陰の季節 (文春文庫)

「陰の季節」
「地の声」
「黒い線」
「鞄」

の4編

舞台はD県警。しかしこの小説の主役は刑事や捜査官ではありません。
警察署の人事や雑務担当とも言える「警務部」が舞台となっています。
犯罪捜査や交通管理以外に警察署で誰が何をしているのか?どんな思惑がうごめいているのか?著者独自の視点でえぐられています。

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2007年8月16日 (木)

横山秀夫 著「真相」読書 レビュー

横山秀夫氏の短編集「真相」を読みましたので、感想など。

今回は警察関係から離れ、普通の人達を題材にした、ミステリーと言うよりは人情話的な作品集。

真相 (双葉文庫)
真相 (双葉文庫)

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2007年5月18日 (金)

横山秀夫 著「深追い」読書 レビュー

横山秀夫氏の短編集「深追い」を読みましたので、感想を書きます。

田舎の警察署、同じ土地に官舎が立ち、公私の境が曖昧になっている言わば警察村、その住人たちの息苦しさを題材にして7人の物語が7つの作品に描かれている短編集。

「深追い」
「又聞き」
「引き継ぎ」
「訳あり」
「締め出し」
「仕返し」
「人ごと」

の7編。
それぞれ過去に疵を持ちながら警察署で働く人々の欲望、悔恨、思惑。
警察官であれ、事務員であれ、それぞれが同じ普通の人間で有る事を考えさせられる話になっています。ミステリーというより警察を舞台にした人情話の様な短編集です。

これまでに読んだF県警物と比べれば、切れ味も少なめです、テーマもそれ程重いものではないので横山氏にしては軽めの読み物と言えるかもしれません。が、人間の心理描写は流石と唸らせる作品群でした。

深追い
深追い
評価★★★★

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2007年4月24日 (火)

「第三の時効」読書感想

横山秀夫 著「第三の時効」を読みました。警察を舞台とした6つの短編からなる推理小説です。6つの作品とも同じF県警を舞台にした物で、短編集と言っても、連続ドラマのような感覚で読むことが出来て話の世界に入り込み易かったです。

タイトルは次の通り。
「沈黙のアリバイ」
「第三の時効」
「囚人のジレンマ」
「密室の抜け穴」
「ペルソナの微笑」
「モノクロームの反転」

一作ごとの細かい解説はしません、F県警の刑事課が主役で、事件ごとに1班~3班迄の担当が違うという警察の内部事情、一癖も二癖もある個性的で有能なリーダーに率いられたチームの活躍、他班との競争意識から来る確執、上司や他部門に対する意地、過去に疵を持ちながら、犯罪捜査にかける情熱など、人間の心理面を細かく描写して、従来のトリック重視の推理小説に無い、意外な結末等を、人情味溢れる語り口で読ませてくれます。

氏の、否、”全警察小説中の最高傑作”と言う人も多いのも納得出来る名作です。

第三の時効
第三の時効
評価★★★★★

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2007年3月19日 (月)

小説「半落ち」読書感想

以前DVD観賞で紹介した映画「半落ち」の原作(横山秀夫著)を読みました。記事はこちら

原作は映画と少し違います。って逆なんですけど、見た順が逆なのでお許しを。
原作では、犯人、梶警部を軸に、係わる人物ごとに視点を変えて描かれています。取調べに当たった警察官に始まり、検事、新聞記者、弁護士、裁判官、刑務官と続きます。その過程で事件の経過、裁判、真相と繫がって行くのですが、映画を先に見て、真相や内容が判っているにもかかわらず、物語に引き込まれ、語り部達の心理にも同調して感情移入してしまい、最後の方でまたも泣きそうになるのを堪えなければならないほどでした。

この人の作品は本当に人情深く、琴線に触れる物があります、また、お得意の、官、民の組織の構造や内部、外部との対立や確執を問題提起しています。

映画版では裁判シーンをクライマックスに持ってきて、刑務官は目立たなかったですが、上手く映像化していると思います。原作では判決を言い渡す場面が無かったので、ちょっと拍子抜けしましたが、半落ちの真相を最後まで明かさなかったのは小説ならではというところです。

個人的な意見としては、裁判までは映画版を、ラストシーンは小説版を指示したいと思います。

とは言え、どちらも名作だと思いますので、映画で感動した人は原作を、原作で泣いた人にも映画をお勧めします。

半落ち
半落ち
当然★★★★★

映画DVD
半落ち
半落ち
★★★★★

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2007年3月 8日 (木)

「半落ち」映画DVD鑑賞

TSUTAYAがレンタル半額というサービスをしていたので、以前から高い評判を聞いていた「半落ち」を借りてきました。
「クライマーズハイ」以来ファンになった作家の「横山秀夫」氏原作は知っていましたが、公開当時邦画は劇場で見ないという生活だったので、ついつい見落としていました。
多分その頃は邦画は造りが良くないという漠然としたイメージが有ったのかと思います。

半落ち
半落ち
★★★★★
内容はアマゾンの紹介文から引用しますと「現役警察官の梶という男が妻殺しを自供。ところが、彼が殺人を犯してから3日目に自供してきたことが問題になる。なぜすぐ出頭しなかったのか。梶は空白の2日間のことをいっさい語ろうとしなかった…。」

原作者は元地方新聞の記者で、警察や検察、法廷などの取材をしていたという経歴の持ち主なので、その辺りの内部事情や軋轢も題材にしながら、アルツハイマー、白血病といった病と家族のかかわり、命の大切さをテーマに物語を作り上げています。
等と偉そうにのたまわっているが、実は原作は未読で、敢えて映画から見てみることにした、出来が悪かったら頭にくるかもしれないと思っていた所為です。

映画では寺尾聡演じる元刑事が何故妻を殺害せざるをえなかったのか、空白の2日間と黙秘の様子を抑えた演技で見事に表現していた。脇を固める吉岡秀隆、原田美枝子、樹木希林、柴田恭兵、伊原剛志、鶴田真由らの演技も光っていました。

自宅で一人DVDを見ていて、うかつにもマジで泣きそうになってしまった。それ程物語のテーマと演技が素晴らしかったという事なんですが、上手く言葉に表せません。
いろいろ書くとネタバレになってしまう恐れがあるので詳しくは書きませんが、映画を見れば判ると思うので是非見ていただきたいです。
原作者は厳しい世界で生きてきたのに、本当に心根の優しい人情味あふれた人物である事が改めて窺がえる、そんな作品でした。
DVD特典映像で原作者本人が舞台挨拶やインタビューに答えて、映画を褒めていたのも驚きました、それほど上手く映像化したということでしょうか。
また、同じ舞台挨拶で、誰かが「日本映画も捨てたもんじゃないと思っていただけると思います」と言っていましたが、全くその通りでした、邦画をバカにしていました、御免なさい。

もちろん原作も買ってきて、今読んでいるところなので、読了次第感想も書いてみたいと思います。

半落ち
半落ち
原作の文庫本。

原作読みました(記事)

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2007年1月 6日 (土)

横山秀夫「動機」文庫版レビュー

「クライマーズハイ」の著者、横山秀夫の短編集。
日本推理作家協会賞受賞作という事で読んで見ました。
「動機」「逆転の夏」「ネタ元」「密室の人」の4編を収録。

推理小説という感じでは無かったのですが、いろいろ考えさせられる佳作でした。

動機
動機
★★★★★(やや甘め)

クライマーズハイで見事な構成の壮大なドラマを描いてくれた著者ですが、そこまで大きな構成が出来ない、短編という制約の中でどんな話を書いているのか興味の有る所でした。

「動機」は警察手帳の紛失の多さに困った管理者の、「一括保管」という提案ご、その保管された手帳が全部盗まれ、苦しい立場に立たされた警察官が犯人の捜査にあたる、という話です。
犯人は内部の人間に違いない、が、その動機が何なのか?を中心に警察組織の影の部分も描いています。

「逆転の夏」は殺人で服役した過去がある人物が、更正に向けて努力している最中、謎の人物から、殺人の依頼を受ける、「完全犯罪」を計画している、と語る依頼者は誰なのか、真の目的は?
過去の生活に戻る事への希望と、過去の犯罪の悔恨と不当な裁判への憤り、現在の閉塞した状況からの脱却。
いろいろな思いを胸に再び殺人へ手を染めてしまうのか?

「ネタ元」の主人公は地方新聞の女性記者。男性社会ゆえに何かと風当たりの強い新聞記者という職業、自分の記事がきっかけになって、全国紙、ライバルの地方紙との争いが激化、窮地に立たされる、そんな彼女に大手全国紙から引き抜きの誘いが舞い込んでくる、彼らの狙いは?自分の持っている「ネタ元」だけかもしれない、という疑惑。彼女の決断は?
著者得意の新聞社物。

「密室の人」では、公判中に居眠りをしてしまった裁判長の話。新聞に書きたてられたら権威は失墜して地位を失いかねない、上司や同僚との関係、家族への想いから保身を図らざるを得ない。果たして彼への判決とは?

全体に通して、現在の生活を失いかねない致命的な事柄から、追い詰められた人間の苦悩や葛藤といった心理が、深く描かれている。保身かプライドか?決断を迫られる人間のドラマ。
また警察、新聞、法廷といった組織の構造と、組織内部の対立など、興味深い。

読んでいても心理的に追い詰められて行く人物に感情移入しっぱなしなので、軽い読み物を期待している人には向いていない。

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2006年10月10日 (火)

クライマーズ・ハイ 後編(TVドラマ)

いやビックリした、素晴らしく良かった、これがあのダメドラマ「氷壁」と同じNHKの土曜ドラマとは思えない、ちゃんと本放送で見ておけばよかったと、いまさら感じてます。

原作の本を読んでいたときの感動と興奮が蘇えってきた、記者の葛藤や苦悩など、心象風景を見事に表現した、臨場感あふれる演出でした。原作の内容を変えることなく、省略する部分も、上手い事まとめていた、時代背景も忠実だし、原作ファンが文句のつけられないように映像化する難しさは、どんな作品にも共通だと思っていたけれど、これだけ出来ていれば充分、いやそれ以上でした。感服。

山の持つ、人の心の傷を癒してくれる、そんな魅力を改めて思い起こさせる作品でした。また原作を読み返したくなった。

DVDも出ているそうなので宣伝しちゃいますよ、自分で買おうかな?

クライマーズ・ハイ
クライマーズ・ハイ

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2006年10月 5日 (木)

クライマーズハイ(ドラマ&原作)感想

ちょっと時期が遅いかもしれませんが、NHKのTVドラマの前編を、再放送で見たので、後編の放送前に何となく便乗できるかと思って書いてみます。     自分は単行本が出た時に、山関係の本と言う事もあり、良い評判を聞いたので買って読みました。

物語は2児の父親で、地方新聞(群馬県)のベテラン記者が主人公で、子供達と折り合いが悪く、同僚と山(ロッククライミング)にのめり込んでいた、そんな時に日航機の墜落事故が発生、全権デスクに任命される、そんな時にザイルパートナーが事故で亡くなってしまう、事件の取材に行った若い記者や、他社とのスクープ争い、組織上層部との軋轢、果ては政治家にまで翻弄される。まるで現場にいるような錯覚さえ覚える、まさに傑作。読んだ後に山仲間に貸しまくった覚えが有る。  タイトルは「登攀中はその事に集中するあまり周りの事が見えなくなっている状態」を指す山岳用語。その昂揚感ゆえに山から離れられなくなっていった者もまた数え切れない、自分はクライミングはやらないけど、その感覚はなんとなく理解できる、普通の徒歩登山でも下界のうさを忘れられるのだから、命を削るような登攀ならなおの事だろうと思う。今更やってみようと言う気には、あんまりならないけど、、、。

TVドラマの方も、原作ファンから見てよく出来ているので是非ご覧頂きたい。「氷壁」みたいな酷いことにはなっていません。NHKドラマのサイト↓

http://www3.nhk.or.jp/drama/html_news_high.html

山や岩に興味が無くても、事故当時の新聞社の内部事情などが、臨場感タップリに描かれているので是非読んで頂きたいオススメの一冊です。

クライマーズ・ハイ
クライマーズ・ハイ

ドラマの感想記事

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